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5.恋する幼馴染
「おかえりそうちゃん。大丈夫だった?」
あれから生徒会長に渡された書類に名前を書き、教室に戻ってみると心配そうな顔をした颯希に声をかけられた。
「あー、まぁ特に怒られはしなかったけど、一つの運動部に所属しないってことで決着がついた。」
「え、何それそうちゃん何だか凄いことになってるね…」
「おー。昨日といい、まだ入学2日目にして疲れたわ…」
「お疲れ様~。」
そう俺を労わる颯希にそう言えば、と俺は声をかける。
「お前は部活どうすんの?」
「ふっふっふー。実は俺はもう決めてるんだ!」
キメ顔でそう言う颯希に何でそんなキメ顔で言うんだよと思わないでも無かったが今日の俺にそれを突っ込む気力はなくスルーする。
「で、何部?」
「漫画研究部!」
「漫画研究部、んなのあったか…?」
そんな俺の疑問に颯希は大きく頷いた。