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青春エトセトラ  作者: 羽柴 歌穂
第1章
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26.恋する幼馴染

「うぅ~まだ頭が痛い……」

「るっせ。」

「そうちゃん全く手加減してくれないんだもん……」

「お前の寝起きが悪いからだろ。」

「うぅ~。」


 俺のそんな言葉に再び小さく唸りながら隣を歩く颯希を見て、そんな強くしてねーし。と、心の中でだけ反論する。


 あの後俺の手刀で目を覚ました颯希に出かける準備を促し、近所のショッピングモールへ足を運んでいた。


 夏休みに入ったとはいえ平日だからか、そこまで混んでいない店内を歩き回りながらとりあえず朝食を食べるためにファーストフード店に入る。

 それぞれ注文を済ませ、トレーを持って席についたタイミングで腹の虫が鳴った。


「で、どうしよっかー。先にそうちゃんへのプレゼント買って、そっから合宿の買い物する?」

「あーそれでいいんじゃね?」

「じゃあ決まり!ご飯食べたら電機屋さん行こー。」

「おう。」


 そんなやり取りをしたのが数十分前。

 腹ごしらえも済み、電機屋に向かい、音楽コーナへ足を運んだ俺と颯希であったがすぐに済むだろうと思っていたイヤフォン選びが中々難航しており、数十分程商品と睨めっこをしているのである。


 颯希が。


 俺としては使えればなんでもいいと言う考えなので、イヤフォンを見つけた時


「俺からのプレゼントだから俺が選んでもいい?」


 だなんてキラキラした顔で聞かれたら反射的に「おう。」だなんて答えてしまうのは致し方がない事で、そろそろ1時間くらい経つんじゃねーかなだなんて思いながら真剣にイヤフォンを選ぶ颯希の後ろ姿を見る。


 俺の為に真剣に選んでくれてるってのはやっぱ嬉しいもんだよなぁ……


 そうしてようやく決めたのか「ちょっと待ってて」と言って商品を手に取りレジに向かう颯希を見送る。

 暫くして返ってきた颯希はずいっと俺の目の前にレジ袋を差し出しながら言った。



「そうちゃん、はい、これプレゼント。」

「おう、さんきゅ。」

「へへへ、今年もちゃんとそうちゃんの誕生日祝えて嬉しい。」


 そう笑顔で言う颯希に俺もだよ。なんて出かかった言葉は喉に張り付いて一向に声になりそうにないのでぶっきらぼうに「そーかよ。」と答えた。


 そんな俺の言葉に「うん!」と返事をする颯希に


 あー今すぐ抱きしめてぇ……


 なんて感情が浮かんだがそんな事出来るはずもなく、代わりに「じゃあ、合宿に必要なもん買いに行くか。」と言う言葉とともに軽く颯希の頭を撫でた。


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