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青春エトセトラ  作者: 羽柴 歌穂
第1章
103/182

1.恋する後輩

 愁也 side


 欲しいモノができた。


 小さな頃から、いや生まれた時から自分の世界には足りないものなんて無くて、優しい両親、カッコイイ兄、一緒にいて楽しい友達。

 優しい世界に囲まれて幸せに暮らしていた。

 別に今が不幸ってわけじゃない。相変わらず両親は優しいし、兄さんはカッコよくて頼りになる。

 けど、友達は……成長をしていくにつれて一緒にいて楽しいってだけじゃダメになってった。


 俺の家は明治頃から続いている言わば名家で、父さんはそこの社長で俺はその次男坊なわけだけど長男である兄さんは前妻の息子で俺とは腹違いの兄でそんな事母さんも父さんも俺だって気にしてないのにやっぱり周りはやいやい言う奴もいて、家の跡継ぎを放棄して芸能人になった。

 そうしたら自然と次の跡取りは俺だって周りは俺を持ち上げた。

 父さんは別に跡継ぎとかそんな事気にしなくていい兄さんみたいに自分の好きなように生きていいんだって自分のやりたいことをしろってそう言ってくれるけれど自分のやりたい事なんて子供な俺にはまだ見つからなくてけれど周りの大人は俺が跡を継ぐのを期待してそれがプレッシャーになって、友達は、友達だけはそんなの気にしないって思ってた。

 思ってたのに……やっぱりそうもいかなくて中学生になった頃から突然よそよそしくなったり、俺じゃなくて俺の家に興味のある奴しか集まってこなくなって段々俺自身を見てくれる人はいなくなって世界から俺はいらないってそう言われてるような気がしてずっと、ずっと諦めていた。

 きっと、本当の本当に俺という存在を認めて、好きになってくれる人なんてもう家族以外いないんだって、そう思ってた。

 あの日、あの時、あの人に会うまでは


 ■□■




「な~愁、良いだろ?俺らお前の先輩じゃんちょっとくらい金貸してくれたってさ。」

「そーそー、お前ん家金持ちなんだからそれくらい安いもんだろ?」

「いやー、まぁそうっすけど、ほら金持ちつっても親の金って言うか俺の金じゃないってか、て言うか鷹先輩も真先輩もそんな事言うようなキャラじゃなかったじゃないっすか急にどうしたんすか。」

「色々困ってんだよ本当に……中学の時から色々面倒見てやってんだろ?」


 入学式早々ついていない……


 この春俺、九条愁也は星雲高校に晴れて入学した訳ですが、中学の先輩に見つかりお金をたかられ早速ピンチです。


「いやーその節はお世話になりました。」


 中学の時、不良に因縁つけられて絡まれていた所を助けられたんだけども今はあんた達の方がよっぽど不良だよ!


 何!?

 何でこんな1年会わなかっただけで後輩にお金たかるような人になっちゃってんの!?

 高校で何があったし!?

 高校こえぇぇぇ……


 そんな風に一人、頭を悩ませていた時に颯爽とヒーローみたいにその人は現れた。



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