表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
翠の瞳 ~塔の魔術師 外伝~  作者: と〜や
狼狽する若者
9/99

2.狼狽する若者 6

 振り向くと、敵意のこもった視線でユレイオンをにらみつけている少年がいた。本棚の一つに寄りかかって腕組みをしている。


「時間厳守でよいことじゃ。ユレイオン、彼が同行者じゃ。名前は知っておるかもしれんが、シャイレンドル・リュフィーユという」


 シャイレンドルと呼ばれた細身の少年はまだ十五、六ぐらいだろうか。濃い蜂蜜色の髪は波打つ鬣のように彼の浅黒い顔を縁取っている。剣呑な光を宿す瞳は光を閉じ込めた宝石のようだ。


「誰やあんた。見ん顔やな」


 少年はあからさまな敵意をぶつけてきた。ユレイオンは回れ右をしたい気分を抑えて名乗った。


「へぇ、聞いたことあれへん名前やな。監視役ってことか」

「監視役ではない、後見役のようなものじゃ。お前も老人の相手ばかりだとつまらんと言うておったであろう?」


 塔長が口を挟んだ。


「まぁ、そりゃそうなんだけどさ」


 シャイレンドルはそういうとユレイオンの周りを不躾な視線で観察しながらぐるりと回った。


「ま、ええか。あんた一人ぐらいやったら大して害にもならんやろ。よろしゅうな」


 不意に少年はにかっと笑い、手を差し伸べてきた。その反応に戸惑いながらもユレイオンは手を握った。


「よろしく」


 そう答えながら、夕べの予感は正しかったことを確信したユレイオンであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ