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ダラダラ異世界チート食べ歩記  作者: なすびいふん
7/26

魔法を使ってみた

 





 街を出て探知魔法で見つけた東方向へ向かうことにする。

 歩いて探し回るしかないし、その間はやることもないし、丁度良いからルナの魔法の練習の時間にでも当てようかな。

 そう考え、街を出る前に本屋さんで買った、初級と中級の魔法書をルナに渡す。

 といっても、初級も中級もそれぞれ一部の魔法が書かれているだけなので、そんなに多くの魔法は載っていない。

 各属性5種類くらいずつだろうか。


「ほれ、さっき買った魔法書。結構歩くだろうし道中にでも練習しなよ。」

「ん。」


 言うと、ルナはすぐに本に目を落とし始めた。

 なんかフード着て杖持って魔法書読んで、見た目はもうバッチリ熟練の魔法使いだな。

 横を歩くルナを見ながらそんな考えを走らせる。

 ルナは魔法の練習するみたいだけど、俺は何しようかね。

 うーむ、そういえばこっち来てから、結局ほとんどラノベ読んでなかったし読もっかな。

 視線をスマホに落として、歩みを進めた。






 ――――――――――――――――――――






 ――ふう、おもしろかった。

 結構歩いた気がするけどどんくらい時間たったのかな。

 隣を見てみると道端に向かって氷の塊を打ちこんでいるルナさん。

 適性の属性は氷と雷だったらしく、今はひたすら氷属性の魔法を練習していた。

 氷とかルナのクールなイメージにはぴったりだな。


「なあルナ。どのくらい魔法使えるようになった?よかったら見せてくれよ。」

「ん。」


 さてさて、どのくらい覚えたのでしょう。

 魔法を覚えるペースなんかわからないけど、2、3個は覚えられたのかな。

 ルナから魔法書を受け取り、氷魔法のページを開くいてルナの発動する魔法と照らし合わせることにしよう。


「――、氷弾」


 うん、まずは初級の魔法で氷の塊を打ち付けるものみたいだ。

 これはさっき道端に打ち込んでたやつかな?

 意外に速い速度で射出されてるし、当たったら結構痛そう。


「――、氷槍」


 次は初級の中でも一番難易度が高くなっている氷の槍を打つ出すもの。

 魔力が込められてる分だけ固く鋭いものになるそうなんだけど、ルナの作ったのはどうなのかな?

 比較対象が分からん。

 それからいくつかの魔法を見せてもらった。


 ・氷塊雨:周囲に氷塊を無数に降らす。中級魔法。

 ・寒冷範囲:術者の指定した領域の温度を下げる。中級魔法。

 ・氷閉殺:対象を氷の結晶で閉じ込める。中級魔法。


 なんというか、こんなにもあっさりと覚えるのは普通なのだろうか。

 まだ魔法を覚え始めて1時間程度なのだが。

 そしてルナさんよ、氷閉殺なんぞ何相手に練習したのかね。

 もし生物だった場合その生物が不憫でたまらないのだが。

 でもこれだけ使えるんだったらルナ一人でゴブリンの相手をさせてもいいんじゃないか?

 最初は試してみようかな。

 ――おっ、そんな話をしてたら10匹ほどのゴブリンの群れらしきものを見つけた。


「ルナ、そろそろ標的が見えると思うから、いつでも戦える準備しておいてな。あと魔法の練習もかねて最初はルナ一人にやってもらうから。」

「っ!?……出来る、かな?」

「まぁ駄目でも助けてあげるし、そのローブ着てればそうそう怪我しないだろうから頑張ってみよう。」

「分かった。」


 おっ、やつらもこっちに気付いたみたいだ。

 ルナも杖を構えて詠唱を開始する。

 ゴブリンははこちらに狙いを定めたのか、ぎゃあぎゃあ言いながらこっちに向かってくる。

 ルナは詠唱を唱えて氷槍を放つ。

 それに気づいてゴブリン達は避けようとするが、数体が躱しきれずに直撃する。

 直撃したゴブリンは、上半身を抉り取られて死んだだろう。

 残ったゴブリンは、仲間の死など気にせずに、錆びた剣を振り回しながらこちらに向かってくる。

 それを見越したのか、ルナは氷閉殺を地面に薄く伸ばしてゴブリンの足だけを閉じ込めるように発動する。

 もう応用しちゃってますこの娘。

 残ったゴブリンは足を捕られて、その場から動けなくなる。

 こうなってしまえば、あとは簡単。

 一体一体に向けて氷弾を放っていく。

 結果、ゴブリンは何もできずに全滅した。

 ルナさんの強いこと強いこと。

 あんなに簡単に応用して見せたのも、INTが高いからかな。


「ルナ、お疲れさん。」

「ん。楽勝。」


 はは、末恐ろしいねこれは。

 その後、とっ散らかったゴブリンから耳を切り取って回収していく。

 受付さんに聞いたが、ゴブリンは特に素材となる部位がないので、全てを回収する必要はない。

 その後も近くを探索し、数回群れを見つけてはルナの魔法と俺の銃で倒しを繰り返し、気づけば討伐数は53体となった。


「結構狩ったことだし、そろそろ街に戻ろうか。」

「ん。」


 そうして、その日の狩りを終えて街に戻ろうとした。


「ぎゃおぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

「「!?」」


 突然大きな叫び声が聞こえたかと思ったら、300m近く先で何かが叫んで飛び上がる。

 あのフォルム、あの飛んでる様子、もしや!?

 そう考え、躱す準備をしながらそれに向かって鑑定をしてみる。




 Name:ワイバーン

 Level:216


 HP:2700/2700

 MP:0/0

 STR:342

 DEF:318

 AGI:275

 INT:10

 DEX:23




 おぉ、予想通りのテンプレ野郎。   

 結構な速度で突っ込んできたので、ルナを抱えて横に回避する。

 これはこれは、面白そうな奴が出て来たもんだ。

 ルナを降ろして、戦闘の準備をする。

 これは、肉弾戦がどの程度効くのか試す良いチャンスだ。

 前回の熊もどきは全力出す前に死んじゃったしな。

 そんなことを考えてる横で、ルナは杖を構えて魔法の詠唱を開始する。

 ワイバーンは再びこちらに狙いを定めたのか、一瞬の溜めの後にかなりのスピードでこちらに滑空してくる。

 パッと見で全長7mくらいであろうか、全身灰色の身体に一対の角と大きく広げた翼、鋭い爪を持っている。


「――氷槍。」


 ワイバーンが滑空した勢いそのままに突っ込んできたところに、ルナは詠唱が完了した氷槍をやや斜めに打ち込む。

 しかし、氷槍はワイバーンに命中するが、大したダメージがないのか構わず突っ込んでくる。

 ルナは驚愕しているが、俺は気にせずワイバーンに向けて駆ける。

 こちらに向かって来ているワイバーンの頭目掛けて思いっきりパンチを叩きこむ。

 向こうも相当な速度で来ていたので、こちらも吹き飛ぶ覚悟をしていたのだが、予想に反して衝撃が来ず、逆にワイバーンは直撃を受けて数m吹き飛ぶ。

 その際、ゴキッといった音、何かが折れる感触が拳に伝わってきた。

 これはもしやと思いワイバーンの方を見ると、首が変な方向に折れ曲がり、ピクリとも動かない。

 熊もどきの時同様に鑑定してみると――




 ワイバーンの死体




 はい、今回もワンパンで沈めてしまいました。

 恐ろしきかな自分。

 この場合、もとになったこの世界の生物がやべえのか。

 そんな考えを抱きながら、ルナに近づいて行く。


「なんか倒しちゃった。」

「……ほんとに人間?」


 再び人外認定を受ける俺。

 まぁ俺もちょっとこれは人間じゃないと思ってきた。

 取り敢えず、折角倒したのでアイテムボックスに回収。


「じゃあイレギュラーはあったけど、目的も達成したし街に戻ろうか。」

「ん。」

「あ、魔法書は二つとも渡しておくから好きな時に練習しといてな。」

「ん!」


 あ、ちょっとテンション上がった。

 余程魔法使えるのが嬉しいのだろうか。

 まぁルナなら悪用することもないだろうし、自衛のためにも色々覚えておいた方がいいからな。

 そう考え、街に戻り始める。

 





 ――――――――――――――――――――






 街へと戻り、早速ギルドに討伐の報告をしに行くことにした。

 ただアイテムボックスの中にワイバーンなんて大物が入ってると考えると、周りの人から狙われているんじゃないかという緊張感がある。

 財布の中に大金を入れているとそれが狙われているのではないかというあの感覚である。

 異世界に来てチートを持った今も庶民感覚は抜けていないらしい。

 そんなソワソワしてた方がむしろ周りから怪しまれたのでは、と心配になるのはしばらく後のこと。

 だからと言ってそう簡単に厄介事など起こらないであろう(根拠ゼロ)、無事ギルドに到着した。

 寄り道せずに依頼受付のお姉さんのところに行く。


「あ、すいません。」

「はい、なんでしょう?」

「魔物を倒したので討伐依頼の報酬を頂きたいのですが、いちいち依頼を受理しないといけないのでしょうか?」

「いえ、張り出されているものであれば、討伐の証明となるものを持ってくるだけで依頼の達成となります。」

「あ、じゃあこれお願いします。」


 腰のウエストポーチから取り出すフリをして、カウンターにホブゴブリンの耳を置く。


「これは…。」

「あ、ホブゴブリンです。」

「凄い量ですね。」

「群れに何回か遭遇したもので。」

「まだ登録したばかりなのに…。」

「それならルナがかなり魔法が得意だったらしく、結構余裕を持って倒せたんで。」

「その娘が……、はい、ホブゴブリン53体討伐なので、26,500ファルになります。ギルドカードも更新しておきますね。」

「ありがとうございます。」

「はい、これでお二方ともFランクに昇進になります。」


 なんかあっけなくランクが上がった。

 てか、お金欲しいしワイバーンも出そうかな。


「あと、掲示板になかった魔物も狩ったんですけど、報酬って出ます?」

「そうですね、街でじゃなく国で出している依頼書もございますので、そちらの討伐報酬が出ますね。」

「じゃあ、確認をお願いしたい魔物がいるんですが。」

「何の魔物でしょう?」

「その、ワイバーンなのですが。」

「はい、ワイバーンですね……え?ワイバーン?」

「はい、あの竜みたいなやつです。」

「え、あの、え、ワイバーンを狩ったんですか?」

「はい、なんか急に現れて襲われたので。」

「……よく倒せましたね。」

「まぁたまたま魔法とかの当たり所が良くてですね。」

「たまたまで倒せるような魔物ではないのですが。それでは確認をしたいので、裏の倉庫で出していただいてよろしいですか?」

「はい。分かりました。」


 早速確認してもらうために倉庫に向かう。

 倉庫の中に入ると、入ってすぐにカウンターがあり、奥では様々な魔物の素材が職員によって処理されていた。

 出してくださいと言われたので、腰のウエストポーチを外し、そこからワイバーンを取り出す。

 20cmくらいのカバンから7mくらいのワイバーンが出てくる画は何ともシュールであろう。

 出し終わって受付のお姉さんの方を向くと、ポカーンとして固まっている姿が目に入った。

 カウンターにいたお兄さんもこちらを見てビックリした様子をしていた。


「本当にワイバーンですね。」

「わざわざ嘘なんかつきませんよ。」

「普通新人はワイバーンを倒したりしないんですけどね。それでは国の依頼書のワイバーン討伐報酬は300,000ファルとなっているので、ギルドに戻ってお渡ししますね。」

「はい。」

「あとは素材なんですが、ここで売ることも出来ますがいかがいたしますか?」

「あ、それじゃあそれも一緒にお願いします。ちなみに、ワイバーンの肉って美味しいですか?」

「えぇ、とても美味しいとお聞きしております。」

「じゃあ、肉だけ20kgぐらい貰って、あとは全部換金でお願いします。」

「分かりました。持ち帰り用の肉の解体と、価格査定で1時間ほどお時間を頂きたいのでよろしいですか?」

「あ、はい。じゃあその時に一緒に討伐の報酬も貰っていいですか?」

「はい、分かりました。それでは1時間以降に、ギルドの受付までお越しください。」


 そう言われて倉庫をあとにする。

 しかし、予想外に一気にお金が手に入りそうだな。


「ルナ、このあと1時間くらい時間つぶさなきゃなんだが、なんかやりたいことあるか?」

「ん、魔法の練習。」

「まぁそうなるよな。じゃあまた街の外出て練習しようか。今度はさっきみたいな魔物を狩りに行くわけじゃないけど。」

「ん。行く。」


 そんじゃあルナさんの練習の傍らまたラノベでも読みますかな。

 そうして本日二度目の町の外へと向かった。






戦闘描写って難しいですね。

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