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ダラダラ異世界チート食べ歩記  作者: なすびいふん
6/26

そんな装備で大丈夫か?




 ふぅ、食った食った。

 ベッドに腰掛けて、先程食べた夕食を思い出す。

 パン、豆と野菜のシチュー、それと何かのステーキ。

 あれで500ファルとか安すぎるだろと思うが、まぁそれで経営出来てんだからいいのだろう。

 さて部屋に戻ってきたわけですが、明日からはお金を稼ぐ日々が始まるわけです。

 俺はともかく、ルナが今のまま街の外に出るのは自殺もいいとこです。

 ちなみにルナのステータスはこんな感じ。




 Name:ルナ

 Age:18

 Level:2


 HP:82/82

 MP:0/0(3000)

 STR:8

 DEF:11

 AGI:7

 INT:183

 DEX:6


 スキル:




 なんというか、凄く気になる表記が……。

 そしてINTが非常に高い。

 ふむ、つまり封印か何か解除出来たら魔力が戻って完全魔法型のファイターとしてやっていけそうって感じかな。


「ルナー。ちょっとこっちおいでー。」

「ん。」


 テクテク、ストン

 うん、なぜ俺の膝の間に座っているのだろう。

 まぁ今まで甘えたりとか出来なかったからその分甘えたいのだろう。

 そう思いそこはスルーする。

 このステータスをルナに見せるとしよう。


「これが何か分かるか?」

「……?」


 あ、日本語読めないか。

 んー、じゃあ適当に日本語が読めるようになるメガネを作ってと。

 創造魔法さんまじ便利。

 けど結構使ってるし、これからはたまにMP確認しないとな。


「よし、じゃあこの眼鏡かけてもう一回見てみてくれるか?」

「ん。……これって?」

「そう。これはステータスって言ってな、個人の能力を文字、数値化したものなんだけど。ちなみにこれはルナのステータスな。」


 そして一般男性冒険者の数値をもとに、各項目等についての説明をしていく。

 INTが高いこともあるのか、元の頭がいいのか、言ったことをすぐに理解してくれるから助かるな。


「それでな、このMPのとこなんだが見ての通り0ってなってるけど、MPの横に括弧が掛かった数字あるじゃん。多分これ封印されてるってことだと思うわけよ。」

「っ!」

「んで、その封印的何かを解除すれば、魔力が戻って魔法使い放題なんじゃないかなと。」

「…。」

「そこでだ、多分解除出来るけどしたい?」

「っ!」コクコク


 あらあら必死に首振って可愛いこと。

 ただ髪が鼻とかに当たってむずむずするから正直止めて欲しいのは口には出さない。


「よし、多分これだけ魔力多いと解除した途端に魔力が暴れだすみたいなことあるかもだから、それでも冷静にな。慌てちゃダメだぞ?」

「ん。」コクリ


 それじゃ、まず結界みたいなのでルナと俺を覆ってと。

 なんか封印を解くイメージっと。

 鍵みたいなものを頭の中で思い浮かべて、ルナの中の鍵穴に差し込むイメージで。


「ほいさ。」

「っ!」


 うん、なんか禍々しい目に見えない何かが周りを舞っているのが分かる。

 魔力の流れなのか、結界の中は嵐の中にいるみたいに風が吹き荒れている。

 本当ならここで「くっ、なんて魔力だ!」的なことになるのだろうが、あいにく私チート持ちのヲタクなものでむしろwktkしてるだけという。

 ルナは少しつらそうな顔をしているが、目を閉じて何かに集中しているし、多分魔力のコントロールに励んでいるのだろう。

 しばらくすると徐々に風が収まってきた。

 うん、コントロール出来てきたのかな?

 そこからさらに10分して完全に風が収まった。

 それと同時に無事制御できて安心したのか、ルナはその場に崩れ落ちた。


「うん、お疲れ様。」


 床に倒れる前にルナの体を支え、ベッドに寝かしてあげる。

 うん、小さく寝息が聞こえるので、特に身体にも異常無さそうだな。

 ルナのステータスを見てみる。




 Name:ルナ

 Age:18

 Level:2


 HP:67/82

 MP:0/3000

 STR:8

 DEF:11

 AGI:7

 INT:183

 DEX:15


 スキル:




 おぉ、なんか器用さが微妙に上がってる。

 多分魔力の制御が出来たからかな。

 レベルアップ以外でも能力は伸びるってわけか。

 てかやっぱり体力の消耗が激しかったんだろうな。

 HPも少し減ってる。

 まぁ寝れば回復するだろう。

 他にすることもないし、早いけど俺も寝るかな。

 ルナが入っていない方のベッドに入り、スマホでアニメでも見ることにした。






 ――――――――――――――――――――






 異世界三日目


 んー、もう朝か。

 アニメ見ていつのまにか寝てたんだろう。

 さて、起きるかな。

 いや、この腕の中の温もりをもうちょっと楽しみたいから二度寝しよう。

 ………ん?

 腕の中の温もり?

 布団に入ってるのに腕の中?

 パっと目を開けると、腕の中にはルナがいた。

 えっ?どういう状況これ?

 昨日俺別のベッドに寝たよね?

 なんで一緒に寝てんの?

 ………。

 うん、まぁ甘えたかったんだろう。

 なぜ俺が抱きしめる形になっているのかはともかく、つまりは夜に目を覚まして俺の布団に潜り込んだってことだろう。

 だが、なんというか……。

 いくら家族と思っても女の子ってのは、その、柔らかいし良い匂いがするしでやばいな。

 抜けようにも、片腕がルナの下にあるから起こしてしまいそうでダメだ。

 首だけを背けてどうにか耐えようとする。

 てか一回意識してしまうとあれだな、ダメだ、ドキドキしてきた。

 このままでは不味い。

 ちょっとチキンな俺にはきついから起きてもらおう。

 そう思い首を元の向きに戻す。と――


「…。」ジー


 うん、この娘なんか起きてた。

 もしかしてさっきまでの挙動不審なの見られた!?

 恥ずかしい///


「えっと、――おはようございます?」

「ん、おはよ。」

「あ、あの、ルナさん。取り敢えず起きませんかね?」

「ん。」


 ルナは腕の中から抜け出しムクリと起き上がる。

 うん、さっきの挙動不審なのはなかったことにしよう。


「そういえば身体の調子はどうだ?どっか変なところとかないか?」

「ん。バッチリ。」

「よし、じゃあ朝食でも食べに行こうか。」

「ん。」






 ――――――――――――――――――――






 今日も今日とて朝食は美味しかった。

 異世界ってご飯はあんまり美味しくなさそうなイメージだったけど普通に美味しいしこれからの人生に楽しみ一杯だな。

 今は部屋に戻ってきている。

 今日からはルナも一緒に依頼をこなすわけだし、しっかりとした装備を準備しないとな。

 結局は創造魔法頼りなわけだけど。

 まずは防具。

 あんまり動きにくいものも駄目だろうし、ローブとかでいいか。

 フワッとした生地にフードの付いた可愛めのデザインをイメージする。

 魔法、物理ダメージ軽減の効果を付与する。

 これなら、そう簡単には怪我もしないだろう。

 うん、名前は“聖者の羽衣”とかでいいかな。

 あとは魔法使いなら杖だな。

 ルナは小さめの体格だからちょっと大きめの杖を持ってたら可愛いだろう、と思い、長さ1m弱で先端には渦巻みたいな模様の杖を作る。

 効果としては、魔法発動補助と回復魔法が発動できるような能力もあった方が安心だな。

 名前は“聖者のスタッフ”とかでいいか。

 うん、我ながらネーミングセンスの無さは泣けるね。

 ―――よしっ、完成っと。




 Name:聖者の羽衣

 Defence:300

 Vitality:500/500

 Skill:魔法ダメージ減少大、物理ダメージ減少大

 Maker:カズキ ヒラノ




 Name:聖者のスタッフ

 Attack:5

 Vitality:500/500

 Skill:魔法発動補助、回復魔法

 Maker:カズキ ヒラノ




 うん、怖いくらい上手くいったな。

 それじゃあ早速。


「おーい、ルナ。装備あげるからおいで。」

「ん。」

「はい、魔法使いだからローブと杖。名前は“聖者の羽衣”と“聖者のスタッフ“な。ローブの方は魔法、物理ダメージ軽減。杖の方が魔法発動補助と回復魔法が使えるようになるぞ。」

「―――おぉ。おにぃ、これ凄い。」


 早速ローブを着て杖をいじって感嘆の意を漏らすルナ。

 うん、なんというか、見た目幼女がちょっとぶかぶかのローブを着て、自分の身長の三分の二程の大きさの杖を持って目をキラキラさせてクルクル回っている姿。

 これはもう萌えだな。

 まだまだしばらく感動に浸ってそうだし、自分の装備も作るか。

 防具はまぁ適当に、目立つのも嫌だし黒いコートっぽいのでいいや。

 武器は……素手であんなだったからなー。

 銃なら手足だけ打ち抜いてとか出来そうだし手加減楽そうだな。

 リロードは魔力で出来るようにすると便利かも。

 ―――ほいさ。




 Name:ダークコート

 Defence:10

 Vitality:100/100

 Skill:

 Maker:カズキ ヒラノ




 Name:自動魔法銃

 Attack:10

 Vitality:100/100

 Skill:魔力弾装填

 Maker:カズキ ヒラノ




 うん、まぁこんなもんだろ。

 攻撃力も大したことないしコートも壊れないし。

 あ、ホルスターも作っとかないと。

 ――装備も出来たことだし、依頼でも行きますか。


「ルナー、そろそろいいかー。いいようだったらギルドに行くから準備してなー。」

「んっ!」


 余程装備を気に入ったのか、高いテンションを隠しきれていない。

 この顔を見れただけでやった甲斐があるってもんだ。






 ――――――――――――――――――――






 やってまいりましたギルド。

 折角装備を整えたことだし、今日は簡単な討伐依頼でもやってみようかな。

 お金も稼がないとだし。


「討伐依頼でも受けようかと思うんだけどルナも大丈夫?」

「ん、頑張る!」

「まぁ行く前に魔法の練習でもしながら行こうな。」

「ん。」


 掲示板に張り出されている討伐依頼をざっと見る。




 討伐

 ・ウェアウルフの討伐

 ・アシッドスライムの討伐

 ・~

 ・~

 ・~




 どれがいいのかサッパリだわ。

 なんかビビッとくるの無いもんかね。

 ――おっ!







 依頼:ホブゴブリンの討伐(F)

 条件:ホブゴブリンの耳の納品

 報酬:一匹につき500ファル

 期日:-

 依頼主:-

 詳細:素材は買い取りカウンターにて。






 ゴブリンとかファンタジーの定番中の定番じゃないですか。

 これはやるしかないじゃないか。


「ルナ、これとかどうかな?」

「ん、おにぃがやるなら。」

「まぁ何かあったら俺が守ってやるし、やろっか。」

「ん。」


 てか別に討伐依頼は受注しなくてもいいんだよね。

 そのまま行けばいいか。

 あ、でもどこにいるか分からないや。


 受付のお姉さんに、ゴブリンがどこらへんに出現するかを聞いてみると、街の東と南の方面によく出現することが分かった。


「じゃあルナ、出かけるか。」

「ん。」


 ギルドを出て街の東へ向かう。

 さてさて、相棒も出来ことだし楽しい冒険者ライフの始まり始まり。

 






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