真性・3
いつもの通学路、人通りはまるでない。ここだけが隔離されている感じ
今日も風が冷たい。これで家に着けば一日が終わるんだ。しかし、
「まだだ、まだいやな予感がする。昼に予感は終わったと思ったんだけどな・・・」
明らかに視られている。相手の意思でこっちが潰されそうだ。鳥肌が立つ
昼のやつと同じやつだろうか。――いや、違う。あれはこんなのとは次元が違う
場所なんて関係、動いたら殺される。本能を脅していた。
でも、これは動けるんだ。あいつじゃない視ているだけだ
「少し急ごう。ここにいたら命がいくつあっても足りない気がする」
走り出す。早くここから逃れるために。
家に着いた。息は荒く、自室に戻りベッドに倒れ掛かった。
このまま逃避したい、そう思ったが無理だろう。あれはどこまでも追ってきそうな気がする。
「くそっ・・・僕が何をしたっていうんだよ」
少し落ち着こう。きっと疲れているんだ、そうに決まっている。
母に一言いって風呂に入った。安らぎというのはこういうことをいうのだろう
落ち着いた。こういうのは人の特権だと思う・・・・
テレビを見たが、昼にやっていたニュースを見ていたため自室に戻った。
本も読む気にならないし、ゲームなんて持っていない。妹も帰っていない
部活なのだろう、その後電話で遅くなるといってきたのだ。
「最近遅いよな、なにやってるんだか・・・」
何もすることもない、あとは寝るだけ。
時計を見たが、まだ9時過ぎだ。高校生が寝る時間ではない。
しかし、することがないのも事実。この場合優先すべきは・・・
「寝るか。することがないんだ、仕方ないさ」
居間にいる親に挨拶をして、ベッドについた
今日を忘れるために、明日を望むために