真性・1
目が覚めた。目覚めが悪いのか、まだ視界がぼやけている。
なぜかいつもより一時間も早く起きてしまったらしい。だが、二度寝はいけない。
二度寝をして、起こされるまで起きた覚えがないからだ。
朝食を軽くトースト一枚で済ませ、学校へ向かった。しかし、まだ眠い
いつもより早い登校。周りにはまだ誰もいない。
「やっぱりまだ早すぎたか。遅いよりマシか」
自分の教室につき、自分の席に座る。やはりここが一番落ち着く。
愛着なのだろうか。この場所がいいのだ、と自分で思っている。
ガラガラッ!と後ろの扉が開いた。
「お、珍しい人物がいるな。いつもは隠れるが如く教室に入る君が一番とはね。」
朝から嫌味を言われた。「あれ」はダチの緋楊 祭だ。用は腐れ縁。
小学からの付き合いで、高校は祭のほうがいいところに行けたのだが「お前がいないとつまらん」と
それだけの理由で同じ高校にしたのだ。たしかにあいつといると飽きない。
「なんだ、祭か。開口一発目から嫌味とは結構なことだな」
少し殺気に似た空間を作ったが、祭には関係ないみたいだ。
あいつにはもともとそんなこと考えていないのだ。
「なんだよ、ノリが悪いぞ?どうせお前のことだからなんとなく早かっただろ?」
ほらね、殺気とどいてない。呆れて殺気を消す。
こういうやつにはこれが有効的だ。
「・・・・・寝る」
「おい、まだ授業始まってないんだぞ?今寝たら俺はいつ寝たらいいんだ?」
なにか俺がいつも寝てるみたいに聞こえるが
「じゃあ、今のうちに寝ればいいだろ?そら、寝れ」
「そっか、それもそうだな。」
こうして二人そろって教室で寝るのだ。一時間目は・・・・いっか。