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プロローグ

えーっと、初投稿です。

それでもって駄文です。

とても拙い文なので、あしからず……(笑)



 足が痛い。


 地面に足を踏みつけ、走り出した。

 腹が立つ。

 自分の足は、こんなに遅かったか?ドスドスと間抜けな音がしているような気がする。

 それに遅い。

 遅すぎる。

 これじゃ間に合わない。早く「彼女」の所に行かないと。

 ……どう……なるんだ?

 自分の考えていることがわからない。

 何でこんなにも焦っている?何でこんなにも必死になってるんだ?

 やけに顔に当たる風が冷たい。

 鏡を見なくてもわかる。情けなく目から涙を出して、みっともなく鼻水が垂れ、歪んだ口の中に入っている。

 嫌な顔。

 自己嫌悪の気持ちが沸き上がってきた……が、そんなことは、どうでもよくなった。もう手を延ばせば届く場所だ。

 手を延ばして彼女の手をつかんだ。

 気に食わないものを壊すときの様に、強い力で。

 そのまま抱き寄せ。

 スピードを落とさずにまた走る。

 いつもの自分ならまずしない行動だ。こんなことは絶対に。

 自分のことが全然わからない。今、自分は狂ってるのか?

 ……いや。

 前言撤回。わかった。

 自分は自殺志願者のようだ。

 目の前に、



大型トラックが迫ってきている。



 嫌だ。死ぬのは。元々嫌なのに、ますます嫌になる。

 何で死ぬラスト一年で彼女に会ってしまったんだろう。

 これじゃあ、もしこうなっていなければ、とか考えてしまう。 ……このまま、嫌だ嫌だ言っていても何にもならない気がする。

 何かに願い事でもすれば、なんとかなるのだろうか。何もしないよりはましだろうか。

 ……。

 願い事をすることに決定。


 大型トラックが髪の毛に触れた。


 ――まず、こいつがこれが原因で死ぬようなことがなくて、来世でも。天国でも。地獄でも。どこでもいい。またいつか。

 何年。

 何十年。

 何百年でも。

 いくらでも待つ。

 こいつにまた会えて。

 歩いて。走って。食べて。笑って。泣いて。手繋いで。笑って。……二回目か。

 そういう世界。

 それは、どんなにいい世界だろう。 街で大人のスーツ姿にも、アパートの階段を上がる足音にも、玄関の扉を叩く乱暴な客人にも、何者にも怯えなくてもいい。

 そんな夢みたいな願い事なのに。

 何故だろう。冷静なふりして本当は、冷静じゃないんだろうか。

 叶うような錯覚がする。


 大型トラックのボンネットに頭がめり込み、首が軋む。


 抱きしめている自分の腕が震えている。

 なんだ、やっぱり冷静なんかじゃなかったか。

違う。震源は腕の中だ。

 気付いた。泣いているのだ、彼女は。

 泣き顔を見て思った。……別に泣き顔も綺麗だとか、そういう話ではなく……いや、少しは思ったが。

 そうではなく。


 こんな顔なら、泣き顔はもう見たくない、と思い願い事の欄から『泣いて』を消した。

 それで、何でだろう。


 俺のために泣いてくれている気がした。

 まぁ、それも多分。

 錯覚だろう。


――ドンッ





 ……。

 …………。

 ………………。

 ……………………。


 目が、覚めた。

 悪い夢だった。

 嫌な夢だった。

 昔、体験したことがあるっていうだけの、嫌な悪い夢だった。





極小の賛辞でも、けなしまくりの非難でも何でも構いません。

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