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記憶の迷路  作者: merp1e
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記憶の迷路

皆さんは世界が5分前に作られたという説を知っていますか?

例えば何かを食べたいと思うとき食べたいと思うようにプログラムされて作られた…とか、


これを否定するのは難しいですよね?

では記憶障害…いわゆる記憶喪失の場合はどうなるのでしょうか?


症状によっては

特定の人に関する記憶がなくなっていたり、

一定期間の記憶だけがなくなっていたり、

知識ごと記憶がなくなっている人もいます。


さて、そんな人たちが自分を記憶喪失だと認識して、記憶を取り戻すのには何が必要なのでしょうか?

暗闇、何処までも広がる暗闇。

そこに光が差す。


重く閉じきった瞼を上げる。


眠っていた?

眼を開けると光が入り込んでくる。


(眩しい…)


光に眼が慣れ、眼前に広がる空間を認識する。


白い、純白…いや、白金(しろがね)と言ったほうが正しいか…


見つめ続けるとこちらが惹き込まれそうな白に、

煌めきが散らばっている。


そんな白金一色。

何も。文字通り家具すら無い部屋。

いや何もというのは嘘だ。


広さから考えて中央に位置するところに5人

倒れている…


いや、眠っている。


僕が1番最初に起きたのだ


だが…何かおかしい…?




この部屋や、疑問について考えていると

1人、2人と起きてくる。

皆僕と同じような反応をしている。



ある少年が喋る、

「ここって…どこ?」


そうすると隣に居るガタイの良い男も続いて喋る、

「なにこれ?」

と、右腕にはめられた腕輪…いや、ブレスレット?を不思議そうに見ながら


だが全員腕に付いている訳ではなかった。

左足に付いているアンクレットのようなものや、

イヤーカフ、チョーク、舌ピアスといった、

病院でよく見るような模様や色のない無個性な白い服に似合わないアクセサリーが各々一つずつ

付けられていた。


だが…僕には付いていない。

ただ皆と同じ服を着ているだけ…

そこにたまたま居たような…


全員が疑問を抱えたまま取り敢えずの流れで自己紹介をすることとなった。


1番端に座っている

イヤーカフを付けた金髪の少年が話しを始める。

「じゃあまずは僕から、

僕の名前は……あれ?名前…なんだっけ?」

と戸惑い始める。

「どうしたんだ?」

と眼鏡をかけたアンクレットの男が話しかける。

「あの…名前が思い出せないんです。

こう…なんか、いつもならさらさらと頭の中に出てくる言葉がストッパーがかかったみたいに出なくて…」


「どういうことでしょうか。」

「俺もだ…」

「え?なんで?なんで?」


と…自分でも分からない現象に皆が戸惑う。

そして僕は思い付く。



「もしかして…記憶喪失?」



皆がハッとした表情で僕の方を向く。

「確かに…記憶喪失と言われればなにも思い出すことができないかも…」

と眼鏡の男が呟く。


先程の少年が思い出だしたように喋りだす

「あの…すみません自己紹介の途中でしたね…」

「いや…自己紹介もなにも名前が分かんねえんだから自己を紹介できねえだろ。」

とガタイのいい男が水を差す。

「でも…なにか呼び方とかないと不便ですよね…

これから先なにがあるか分かんないので」

「確かにそうだな」


少しの沈黙が挟まる。


その沈黙に少年が切り込む。

「じゃあ…僕のことはカフと読んで下さい!」

「カフ?」

「この1人1つ付いてる物で呼べば分かりやすいんじゃないかと思って…」

「確かにな!じゃあ俺のことはブレスって読んでくれ!」

「じゃあ僕はアンクかな?」

「じゃあアスはアスって読んで!」

「では(わたくし)はそのままですが、チョークでお呼び下さい。」


と呼び方が決まっていく中…


「あの君は?」

とアンクが話しかけてくる。 

「あの僕その…アクセサリーが付いてなくて…」

「じゃあ!じゃあ!何もないから(ハク)はどう?」

「は、白?」

「いいのではないでしょうか?」

「分かりやすいしな!」



眼鏡をかけた男がアンクレットのアンク


ガタイの良い男がブレスレットのブレス


金髪の少年がイヤーカフのカフ


黒髪でカフにどこかにているのが舌ピアスのアス


礼儀正しい男性がそのままチョーク


そして、何も付けていない僕が白



と呼び方が定まったところで、話は何を覚えているかを確認し合う流れに。


「僕は大学で医療系の勉強をしてたことしか…」

「俺はバイク屋でバイクを治してるとこだけだな」

「僕は中学校に登校しようとしてたことだけです」

「アスはママと一緒にご飯食べてた!」

「私は洗濯をしているときの記憶だけでございます。」


「ていうかなんだここ?何もねえし気味わりい」

「確かにそうですね、家具どころか色もない」

「こういうのってなんか案内人みたいなものが居るのがセオリーなんじゃないですかね?」

「セオリーですか…。」

「例えば?例えば?」

「まぁこの部屋の設計者とか、管理者的な…?」

「まぁなんも居ねえほうがおかしいよな」

「というとどこがおかしいのでしょうか?。」

「いや、だってよ?こんな人が集まって、記憶が皆なくなってるんだぜ?何者かの差し金って考える方が自然だろ?」

「確かにブレスさんの言うことは一理ありますね。」

「でも…ブレスの言い分だと、人の記憶をイジれる技術があって、こんな大層な部屋を作れる、又は使える奴が現代にいるってことになる、んな奴嫌でも隠し事なんてできないんじゃないか?」



と、話し合っていると…



「ねえねえ!あの文字って最初からあった?」

とアスが指を差した方の壁には


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


         【記憶の迷路】

      

ここは【記憶の迷路】

記憶が戻ったならここから出れるでしょう。

この白い空間には何もなくて、なんでもあります。

皆さんに付いているアクセサリーは

なんでも生成することができます。

想像が創造されます。

イメージが強ければ強いほど

イメージが固ければ固いほど

イメージが濃ゆければ濃ゆいほど


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「なんだこれ?」

「記憶の迷路とはなんでしょう?。」

「それよりもアクセサリーで色んな物作れるんだろ?」

「想像が創造ってダジャレみたいだね!」

「じゃあとりあえず僕からやってみます」

とカフが考え始める。

するとカフについてるイヤーカフが光り始める。


その瞬間、洋風な木製の椅子が現れる。


「すげえ!」

とブレスも考え始めるとカフと同じ様にブレスレットが光り始め、机が出てくる。

真っ白で何もなかった空間にカラフルな家具が

並びはじめる。

茶色の椅子、青い机、赤いベッドに緑のソファ


「僕…アクセサリー着いてないから出せないや…」


「じゃあ俺たちが白の分まで出してやるよ!」

「じゃあさ…食べ物とかは?」

「あぁ…やってみっか?」

ブレスが同じように考え始める、

すると物を創るときとは違う。青い光…いや、


蒼い光がブレスレットから出る。

その光が一纏まりになりブレスレットが付いた腕を一周…二周…三周と周り、パンが出てくる。


「すげえ!食べ物も出せんだな!これ」

ブレスが自分の腕に付いたブレスレットを見つめる

「こちら少々いただいても?」

「ん?あぁいいよ」

とチョークがパンをつまんで口に入れる。

「ん?味も匂いも無いですねこのパン。」

「え?味がないとかないだろ」

とブレスも食べると

「まじだ…!」

「食べ物には味がつかないんですかね?」

「これさぁ…いや…できるのかな…?」

とアンクが考え始めると

蒼い光がアンクレットの周りを三周する…

そのとき一周目の光が蒼から赤に変わり、

二周目三周目はブレスと同じように回る

そしてアンクがそのパンを口に放り込む

「あ!できた!」

と喜ぶ。

「何ができたんですか?」

とカフもパンを口に入れる。

「え?味が付いてる!」

「どうやったんですか?これ?」

「いや、これ見て」

とアンクが先の文字を差す

「このイメージが強ければ〜とかのところ

多分僕が思うにイメージが物の味とか匂いとかを作るんじゃないかと思って…パンの味をイメージしながら創造したらできたんだよね」

「なるほど…イメージが創造物に関係している…ということですね。」

「もしかしてだけど、イメージが変わると光の色もかわるとかあるんじゃ?」

「どういうことですか?白さん。」

「例えばだけど…ブレスみたいに物として創造したら味も香りも付かなくてその時は蒼い光しか出なかったけど、アンクみたいに味も想像すると色が変わったでしょ?」

「そういえば物を創造するときと食べ物の光も違いましたね。」

「確かに!確かに!」

と一歩この空間について分かったが

まだまだ星の数ほど疑問があるが考えてもキリがない、

記憶が無い6人の物語はまだまだ続く…




はい!こんにちは!merp1eです!

地に堕ちを書いてる途中だったんですけど…

突然こう…ばっと頭に入ってきたので書いてみました!

地に堕ちがスランプっぽくなったら今後はこっちを書くことになると思います!

まぁ気長にまたーりと読んでいって下さい!

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