表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【本編完結】やいまファンタジー、もうひとつの世界  作者: BIRD
おまけ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/39

石垣島の人魚伝説

 

 石垣島には、人魚にまつわる伝説が2つあります。


 1つは、津波(つなみ)がくることを人々に教えた人魚のお話。

 これは、1771年に起きた「明和(めいわ)大津波(おおつなみ)」にまつわる伝説です。

 海で魚をとっていた漁師の(あみ)に、人魚がかかりました。


「おねがいします、どうか逃がしてください」


 人魚は食べられたくないので、必死に命ごいをします。

 漁師は人魚をかわいそうに思い、にがしてあげました。


「ありがとうございます。お礼に大切なことを教えます」


 人魚は助けられたことを喜んで、漁師にあることを教えました。

 それは、近いうちに大きな波がきて、海の近くの村は流されてしまうから、山へにげたほうがいいというもの。

 漁師はその話を信じて、村人に伝えました。

 村人も、ふしぎな生き物が言うことならばと信じて、みんなで山へにげました。

 漁師はとなりの村にも知らせに行きましたが、なにをバカなことをと笑われて、信じてもらえなかったそうです。


 やがて、人魚が言うとおり、大きな波がおそってきました。

 人魚の言葉を信じて山へにげた漁師と村人たちは、全員助かったそうです。

 でも、信じなかったとなり村の人々は、にげなかったので家といっしょに流されてしまったのでした。



 挿絵(By みてみん)


 画像は、石垣島(いしがきじま)川平湾(かびらわん)にある人魚の母子の像です。

 この像はもう1つの人魚伝説、人魚が人間と(こい)をして、結婚(けっこん)する話をもとに作られた物。


 漁師の若者が海で魚をとっていると、美しい人魚が(あみ)にかかりました。

 人魚は不老長寿(ふろうちょうじゅ)の薬になるので村へ持ち帰ればみんなに喜ばれるはずでしたが、若者は人魚をかわいそうに思ってにがしてあげたのです。

 それを知った村人たちは(おこ)り、若者は村から追放されてしまいました。

 ひとりぼっちでトボトボと海辺を歩いている若者に、かくれていた人魚が声をかけました。


「わたしと、いっしょに暮らしませんか?」


 人魚は、助けてくれた若者を好きになっていたのです。

 自分を助けたせいで村から追い出されたのなら、2人で暮らそうと声をかけたのでした。


 若者も美しい人魚が好きになり、仲良く暮らしたそうです。

 人魚は若者との間にできた子供を産みました。

 2人が住んだ場所は、川平の辺りだと言い伝えられています。

 若者は人魚を助けたお礼に、人魚の長老から黒蝶真珠(くろちょうしんじゅ)を授かりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ