人工ダンジョン
そうして俺は大翔の店から出て、とある場所へ来ていた。
「へぇ、ここが人工ダンジョンの入り口か」
俺はリコが話していた人工ダンジョンという場所に来ていた。この国どころかこの世界中の各地に出現するダンジョンという建造物。いわばそこはモンスターの溜まり場であり、そこら中にモンスターが住み着いている。しかしその分、たくさんのモンスターがかき集めたのか、どう手に入れたのかは不明の金品などが入った宝箱がいくつかあったりする。冒険者たちはそれを求めてダンジョンを探索し、攻略するのだ。
そしてここ、人工ダンジョン。これはダンジョンというものを人間の力で再現したもの。しっかりモンスターはたくさんいるし、宝箱だってある。と彼女、リコから聞いた。
だから俺はここへきたのだ。ここのモンスターをたくさん倒してレベルを上げるために。
そうして俺は中へと入る。
「階段……下るためのものしかないな。ということはここはどんどん下っていくタイプのダンジョンってわけか。普通のダンジョンには登っていくタイプもあると聞いたことがあるんだが……まあ地下に作る方が土地的なあれで作りやすいんだろう。知らんけど」
その階段を俺は下っていく。すると俺の視界には広い、けれども入り組んだような空間が広がっていた。
「ダンジョンには行ったことがないから、これが本当のダンジョンそっくりなのかはわからないけど、それでもこの薄暗くて気味の悪い空間。なんというかダンジョンっぽいなあ…… 」
そんなことを呟いていた俺の前に、バッと人型の影が飛び出してきた。
「!? ああ、ゴブリンか。こいつくらいなら……ねんりき!」
その言葉と共に放たれた光線はそのモンスターの腹に円形に近い穴を空けた。モンスターがばたりと地面に倒れたのを確認した俺は先は突き進む。
「今度はスライムが3体か。あまり強いモンスターは出てこないな。サイコクラッシュ!」
数秒後、範囲内に入ってしまっていたスライムはバンっ! と弾け飛ぶ。
「よし! もっとレベルを上げるためにどんどん進んでいこう!」
そうしてトントンとダンジョンを進んでいった俺は、いつしかレベルが80となり、新たなスキルを取得していた。
『念動力』 これが俺の新たに手に入れたスキル。試した感じ、触れてから10秒以上立っていないものを自由に動かすことができるというものだった。それを前方にピューと飛ばしたり、上空に持ち上げたり、そんなことを一度触れたら多少離れているものでもできてしまう。そんな便利そうなスキルだ。
「さて、まだ夕方だし時間はある。さらにレベルアップを目指そうか!」




