恐ろしいモンスター
そしてアルはそのモンスターについて話し始めた。
「私のお姉ちゃんの話なんですけどね? お姉ちゃん、前に情報を手に入れるためにすぐそこの精霊峠ってところに行ったんですよ。お姉ちゃん、そいつとそこの頂上のほうで出会ったんです」
精霊峠って確かピクシー以外のモンスターはいないって父が言ってたけど、ピクシーは単体だとそんなに強いモンスターではないって言ってたよな。複数だと厄介らしいけど。それはそれとして単体じゃあ強くないってことはアルの姉が出会ったってのはピクシー以外のモンスターなのか?
「一応確認しますけど、そのモンスターはピクシーではないですよね?」
「そりゃいくらなんでもピクシーをすごいモンスターだなんて言ったりはしませんよ」
やっぱりそうなのか。だったらそのモンスターは一体なんなんだ?
「それじゃあ話の続きをしますよ。それでそのモンスターと出会ったお姉ちゃんは、見たことないモンスターだ! って近づいちゃったみたいなんです。ある程度近づいたら、そのモンスターはお姉ちゃんを襲ってきたみたいで、お姉ちゃんはどうにかしてモンスターから離れたらモンスターは襲ってこなくなったみたいです」
「モンスターが襲ってこなくなった……ということはモンスターが興味をなくした……。モンスターが人間への興味をなくす理由は様々だけど、ある程度近づいたら襲ってきて、ある程度離れたら興味をなくしたということは、多分そのモンスターはナワバリから人間を排除しようとしたってことですかね」
「そうそう。お姉ちゃんもそう考えたみたい。だからお姉ちゃん、道具を使ってピクシーの群れをそのナワバリに無理矢理入れ込んだらしいの」
ピクシーの群れを……。なんちゅう姉だ。
「そしたらそのモンスターはその群れを10秒足らずで倒し切ったみたいなの! すごいモンスターでしょ?」
「それは、なかなか恐ろしいモンスターですね」
「うん! そんなおっそろしいモンスターをテイムしちゃえばもうそこらへんのモンスターなんて瞬殺ですよー!」
「確かにいいかもしれません。ちなみにそのモンスターは一体どんな見た目を?」
「あぁ。そういえば言ってませんでしたね! お姉ちゃんが言うには、そいつはまるで白馬のような姿をしていて、そこに大きなツノとツバサが生えている見た目らしいです」
白馬でツノとツバサ……。聞いている感じユニコーンとペガサスが混ざったような姿だな。
「だいたい分かりました。ありがとうございます」
「もしホントにテイムできたら見せてくださいね。私もそんなモンスター見たことがないですから!」
「それではそろそろ行こうと思います。本当にありがとうございました」
「はいはいー。頑張ってくださいねー」
そうして俺は店をでたのだった。




