騎士団の到着
効果が消えればいつものように回避を続ける。
5秒たてば遅延を使う。
そんなことの繰り返しだった。
それだけでさっきまでは超がつくほどの強敵だったドラゴンの攻撃がひょいひょい回避できる。
そのうち俺の視界の奥には白銀の鎧を纏った人達が手前に、黒と白のローブや帽子を被った人達が後ろにずらっと並ぶ集団が映った。
「ようやくか……」
そんなことを俺が口にした直後、ドラゴンに多くの雷撃や炎、水に岩などなどが次々に命中する。
当たらないようにしないと。そうして俺はその場から後退する。
直後、大地を削るほどの爆発がドラゴンを飲み込む。
爆発が消え去ると、いつのまにやら接近していた、大多数の人が着ている白銀の鎧とは少し違う、白銀に黄色が入り混じった鎧を着て集団の最前線に立っていた人がドラゴンの首を討ち取るのだった。
「これが国の騎士団か……」
そんな風に関心していると、俺の視界に4行の文が映し出される。
『防御力15%上昇
サイコキネシス
魔力20%上昇
具現化 』
一気に新しいスキルが四つも! レベルも71になったのか。
ドラゴンを倒して手に入る経験値がここまでだなんてな。
そんなことを俺が考えていると、いつのまにか隣に来ていたセツナに話しかけられる。
「お疲れ様! いつのまにあんなすごいスキルを?」
セツナがいうすごいスキルってのは遅延のことだろうか。それとも反射とか強化されたねんりきとかその辺の新しく手に入れてたスキルだろうか。
それが分からなかった俺はセツナに聞いてみる。
「すごいスキルってのはどれのことなんだ?」
セツナがスキルの名前を知ってるとは思えないから断片的にでも言ってもらえればわかるだろう。
「あの遅くなるやつ!」
なるほど遅延か。とってもわかりやすい情報だ。
それを理解した俺は遅延の説明を始まる。
「あれは俺のユニークスキルだよ。ついさっき使えるようになったんだ。ある程度の範囲内を遅くできるんだ」
「ユニークスキル使えるようになったんだ! 今度また勝負してみようよ。君のスキルも気になるし、何よりこの前のリベンジをしたいからさ」
その申し出を俺は適当に返す。
「また適当に暇な頃にでも勝負しようか。剣聖相手なら剣の特訓にもなるだろうし」
俺の言葉に満足そうな顔をしたセツナは突然俺に向かって疑問を発する。
「そういえば君の天職ってエスパーだよね。なのになんであんなに剣が上手なの?」
「長い間特訓してたからだよ。相当強い師匠みたいなのもいてくれてたしな」
「あなたのあの剣の師匠ってのが誰なのか気になるなあ。けど天職が後衛系の天職なのになんで剣を使おうって思ったの?両親の片方が剣を扱う天職だったりしたの?」
「それは秘密だ。まあその推測は答えに近くはあるけどな」
俺は適当に濁しておく。両親が剣聖なのになぜか俺はエスパーになったっていっても、そんなの常識的に考えておかしいことだしな。
「残念。それじゃあ勝手に推測させて貰うことにしておくよ。今はギルドにでも戻ろうっと」
そうしてセツナは後ろに振り向き、街の方向へ歩く。
俺もここに残ってたって特にやることがないため、その後を追うように歩くのだった。




