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劣化天職で最強  作者: 春の天変地異
街防衛編
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転移魔法

俺の言葉を聞いた領主さんはぽかんとした顔で俺の言葉に答える。

「……承知したが、それが絶対欲しいものなのか?」


「はい。私が昔住んでいた家はトイレと風呂が別々だったのですが、最近泊まっていた宿のトイレと風呂は同じ一室に置かれていたんです」


「そ、それがどうして絶対欲しいものになるんだ?」


明らかに戸惑った様子の領主さんに俺は答える。

「なんというか、トイレした場所で風呂に入るのが嫌なんです。だから絶対この要素が欲しかったんです」


「そうなのか……。まあそれくらいなら全然可能だ。しっかりとそうしてもらっておこう」


「ありがとうございます。本当に!」



その後家の細かい部分を相談し、俺の夢のマイホームの構造が決まっていた。

細かいところを相談っていっても大体おまかせにしてもらったけど。


「それじゃあこの内容を全てうちの最高の建築家に伝えておこう。早ければ2週間ほどで建築が完了するだろう。うちの最高の建築魔法使いを集めよう」


建築家魔法使いというのは天職なのだろうか。俺が知らない天職も多いなあ。

それに俺が知る限り1番早く家の建築が終わった例は元うちの家の建設で3週間。父がたまにこの国の王都の人材に建ててもらったとか言ってたな。

じゃあこの街の最高の人材ってのは王都の人材と同等かそれ以上の人達なのか。


「私にそこまでしてくれて、ありがとうございます」


「何、私の街の民を救ってくれた君の要望に尽くすのは当たり前だ。さて、そろそろ昼食の時間だ。君が可能ならばぜひうちが用意する昼食を食べていってもらいたい。他に少し話したいこともあるしな」


領主さんのところで昼食……。それに話したいことか、領主さんが用意してくれるってことはタダ飯ってことでもあるよな!

1食分食費が浮くってのは実に素晴らしいことだ。

そう考えた俺は領主さんの言葉に答える。

「ありがたくいただくことにします」


「おお! 食べていってくれるか! それじゃあすぐに用意させよう。さて、待ってる間に私の話に付き合って欲しい」


「分かりました」


俺の言葉を聞いた領主さんは話し始める。

「君は昨日の事件が起こった原因を知っているか?」


「さあ、存じ上げません。ですがあの事件はあまりにもおかしい気がします。モンスターが街の中に突然現れるだなんて」


「そうだ。それにあのモンスター、サイクロプスはこの街の周辺では現れたことがない」


「じゃあなんであいつは……」


「以前やつは二度この街周辺に現れた。今回の事件と、そして数週間前にもののけ森に現れた」


もののけ森ってのはこの前俺が行って、そしてサイクロプスと戦った場所か。


「そして、その2つの場所の地面には同じ紋章が描かれていたんだ」


「同じ紋章?」


「ああ。そしてその紋章を紙に書き写し、王都へ持っていって調査してもらったんだ。その結果、紋章ってのは本来正しい形で描き、魔力を流すことで発動する。ただ、発動しなかった。そのうえ、その紋章は王都に記録されているあらゆる紋章と見た目が一致しなかった。しかし酷似しているものはあった。それが、今まで発動したことがないと言われる転移魔法の紋章だった」


「転移魔法?一体なんですか?それは」


「転移魔法はその名の通り転移させる魔法だと言われている」


「言われているってことは転移させたことはないんですか?」


「転移させたことがないというより、発動したことがないといったほうが正しい。今まで発動が確認されたことがないのだ。誰のスキルでも、紋章を利用した魔法でも」


「じゃあどうしてそんな魔法が存在するって言われて……」


「転移という事象が過去に一度だけ起こったことがあるのだ。それがとある島国のような大陸がここに突然現れたというものだ」


「とある島国?」


「君もその島国に関係があるはずだ。少しだけだけどな」


俺がそれに関係ある?

「それはどういうことでしょうか?」


「君の名前は漢字を使われている。それはわかるね?」


「はい。私だけじゃなくて私の村に住んでいた人はだいたい漢字を使われてます」


「君の村はその島国出身の人間の子孫が作り上げた村のうちの一つなんだ」


「村にそんな歴史があったなんて。ちなみにその島国は現れてからどうなったんですか?今、この辺にそんな島国のようなものはありませんが」


「その島国はこの国と、そしてこの国に協力してくれた周辺の国と戦争になった。その戦争は早い段階でその島国とこの周辺の国が和解するという形で終わった。そしてその島国の大陸は魔法でこの国の海に移動させ、この国の大陸と連結された。時がたつにつれ、その島国はそこの民が各国へ移動するという形で消え去った」


「そんなことが……」


「それでその島国は転移魔法で突然現れんじゃないかって話なんだよ」


「なるほど」


「そして私は今回のサイクロプスのようなやつが突然街に現れたりするのが転移魔法によって起こされていると考えているんだ」


「でも、転移魔法って発動しないんじゃないんですか?」

さっきの話を聞くに、転移魔法は発動しない。つまり今回の事件は転移魔法が原因って訳じゃあないんじゃないか?

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