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劣化天職で最強  作者: 春の天変地異
冒険者の始まり編
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ゴブリンとの戦い

俺は街の近くにある森にきていた。この森はスライムやゴブリンなどのいわゆるザコモンスターの溜まり場となっているそうだ。

 「ゴブリンはどこにいるのかな」

そんなことを呟きながら森の奥へと進んでいく。


 「スライムならそこそこいるけどゴブリンとか他のモンスターはいないなあ」

森は思っていたより静かだ。音があまりしない。そよ風が吹き、木を揺らす音とスライムが移動するときのねちょっといった音、後は俺の足音だけだ。そうして森の奥に進みながら音を聞いていると聞き慣れない音がした。

「俺のものとは違う足音がする。あっちの方向か?」

逃げられては困るから足音を消して音がした方向へと進む。


 「いた、あれだ」

草むらに潜む。人型だけど人には見えない痩せかけたような骨格が浮かび上がる緑色のボディが目の前にあった。まるでキレた母親のような形相をしている。まさにゴブリンだった。そうして俺はそのゴブリンの足元にスキルを放つ。

「サイコクラッシュ!」

やつの足元にピンク色の円形が浮かび上がる。しかしそのゴブリンはその円形から逃げるようにして移動する。俺のスキルの爆発は空気に当たっただけだった。

「!?」

思わず俺は動揺してしまった。

「避けられるなんて!」

 そうだ。ゴブリンにはスライムとは違って知能がある。スキルがくることがわかるのなら避けてくる。当たり前だ。

ゴブリンがこちらにまっすぐ走ってくる。

「知能があるとはいえ動きは単調だ! ねんりき!」

波がゴブリンに直撃しその緑のボディに赤色の鮮血が付着する。が、ゴブリンは怯まなかった。直進を続けていた。


 「な!?」

怯むと思っていた俺はその隙をつかれ懐に潜り込まれる。やつは右手を大きく振りかぶる。俺は剣を引き抜き、その右手に剣を振る。やつの右手が俺に当たる前に剣がやつの右手の動きをとめた。しかし俺の剣では威力が足りず腕を切り裂くことはできなかった。俺は一度バックステップで距離をとる。すかさず俺はねんりきを叩き込む。


 (今度は怯んだ。確実にダメージは入っているんだ)


 俺はさらに距離をとる。その間にやつは直進してくる。

「サイコクラッシュ!」

 するとやつの進行方向にピンクの円形が浮かび上がる。その直後自分からサイコクラッシュの範囲に飛び込んだやつの身体は爆散していた。

レベルが上がり、10から11になった。

「さて、帰ろう」

そうしてきた道を戻っていたのだが、

「おいおい、なんだこれ。聞いたことのない、重い足音がする」

耳をすまさずして聞こえるほどの重い足音がした。ゴブリンとは比べものにならないほどの重い足音。音を出しているやつはおそらくゴブリンの3倍ほどの体格はあるだろう。今の俺が勝てる相手ではない。のだが同時に甲高い悲鳴がそちらから響くのだった。

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