決着と報酬
俺は地面に着地する。そんな俺に向かってそいつはその大きな羽根を大きくはばたかせる。俺に向かって突風が巻き起こる。咄嗟に俺は剣をぬき、それを地面に突き立て、力いっぱい握る。体が飛ばされそうになるが俺はなんとか剣を掴んで踏ん張る。
「やつの突風は危なすぎる。下手したら山頂から一気に落ちてしまいそうだ」
こいつの突風には気をつけなければならないな。
「ねんりき!」
俺はねんりきをそいつに向けてうつ。そいつは身を逸らしたが消耗しているのか左翼に俺のねんりきは命中する。もうやつの左翼はボロボロだ。先ほどのような突風は吹きおこることはないだろう。もう突風に気をつける必要はない。そうなるとやつの行動はタックルだけだろう。そして俺はクールタイムがあけた自己暗示を発動し、その幻想を具現化するのだ。
(俺の攻撃力は剣聖をも凌駕する!)
やつの体はまっすぐこちらへ向かってきている。俺はその剣を前に突き出し、そしてその剣は、無様にも突撃をしているその赤いカラダを貫く。その突撃の動きは止まる。
俺のレベルが大幅に上がり、レベル20となる。そして俺の目の前に2つの文字が映し出される。そこには『サイコエンチャント』と『テレポート』と映し出されていた。
「これは...どちらかを選べってことなのだろうか。どっちにしようか...今後に関わってくるだろうしなあ。というか俺テレポートの内容ならある程度予測できるけどサイコエンチャントはまったくわからないんだよなあ」
いや、だからこそだ。未知だからこその面白さがある。そうして俺はサイコエンチャントの文字に指を動かすのだ。
(というよりも忘れていた!リコは一体どこに!)
そうしてあたりを見回すと斜め前の岩から帽子の先端のような三角形飛び出ていた。あの帽子はまさにリコのものだった。俺はその三角形に声をかける。
「おーい、もうでてきていいぞー大丈夫かー」
すると3つのタマゴを抱えたリコが岩の後ろから出てきた。みた感じ傷はない。巻き添えは喰らわなかったようだ。結果論とはいえ護衛の任務は成功と言えるだろう。とはいえ一応心配しておこう。俺は優しいのだ。
「大丈夫か?」
そう声をかけるとリコは答えた。
「大丈夫、問題ない。あとはここから帰るだけ」
(はあ、そうだった帰り道があるんだった。ここで彼女に傷をおわせて俺の30000ゴールドがなくなってしまったら困る)
そう考えた俺は、全力で周囲を警戒しながら帰路をたどるのだった。
そうして街につくと俺はリコに報酬の支払いを求める。
「護衛は完璧だろ?とっとと30000ゴールドよこしてくれよ」
リコはまるで汚物を見るような目でこちらを見つめながら答える。
「わかった。お金は家にあるからついてきて」
...いきなりお家デートに誘われてしまった。その中身は金を取りに家を訪問するだけなのだが。




