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劣化天職で最強  作者: 春の天変地異
モンスターの文明『自然の文明』編
111/134

VSカオスドラゴン

 そのカオスドラゴンが地面に降り立った瞬間、俺の身体は危機を感知した。


 (……!? まさか!)


 「反射っ!」

 俺はその危機を感知した瞬間、スキルでドラゴンの攻撃に備える。すると案の定ドラゴンは大きく口を開け、そこから紫色のブラスを放出した。


 「ふう。危なかった……。それじゃあ俺も仕掛けるか! サイコショットっ! 最大出力だっ!」

 俺はそのドラゴンに向けて、巨大な光球を放つ。どんどん迫るその光球を、ドラゴンは大きな翼を使って防御する。が、やつはその威力に耐えきれず軽く後方に下がってしまう。


 (よし! 効いてる! あの時のドラゴンには攻撃が全然効いてなかったからな。成長を感じるぜ!)


 「キュオ゛ォォォオォ゛ォォォ!!」

 それを受けたカオスドラゴンは顔を天に掲げて甲高い咆哮を放つ。


 「くっ……! うるさいな……何かしてくるつもりか!?」

 俺はドラゴンの咆哮に合わせて防御の構えをとる。直後、ドラゴンの後ろにヤツ自身が出てきたような裂け目の小さいものがいくつも現れる。


 「キュオォォォオゥ!!」

 直後、その裂け目からいくつもの光球が現れ、俺の方へ飛んでくる。


 (なるほど。そういう攻撃か……! 反射はまだ使えないから……)


 「刺し穿つ数多の飛翔剣(ヌメラス・エア)ッ!」

 瞬間俺の正面に、カオスドラゴンの光球を超える数の宙に浮く剣が桃色のスパークを纏って現れる。それらは正面へ飛んでいき、ヤツの光球と相殺されていく。

 いずれその剣は光球を相殺しきり、余った剣はそのままカオスドラゴンに飛んでゆき、そしてやつを穿つ。カオスドラゴンの、剣を受けた箇所から黒色の液体がわずかに吹き出る。


 (あ、あれは……あいつの血、なのかな? だったらしっかりダメージになってるし嬉しいんだが……まあなってなくてもここからダメージを与えてやればいいだろう!)

 ドラゴンが怯む瞬間を見た俺は、スキルを使用してやつに突撃する。


 「自己暗示! ねんりき!

 自己暗示でスピードを高め、ねんりきで攻撃をして、そのうちに近づく。


 ねんりきを受けたドラゴンに、そのまま俺は、黄金の剣でやつに攻撃する。斬った箇所からは血液だと思われる黒色の液体が吹き出し、カオスドラゴンに大ダメージを与えられたことが俺にはわかった。

 俺が三度ほど斬りつけた後、ヤツは翼を使って俺を吹き飛ばし、抵抗する。それによって俺は大きく後方に飛ばされてしまった。


 (ふ、ふう……やっぱりこの剣はすごいな。俺のスキルよりもダメージを与えているぞ)

 俺がそんなふうに考えていると、カオスドラゴンはその大きな翼を使って浮上した。


 「飛んだ!?」

 俺はカオスドラゴンが飛翔した方向に目を向ける。するとヤツは俺を見下ろし、口を大きく開いて、そしてその口の中は紫色に光っていた。


 (これは……またブレスか! よし、大丈夫だな)


 「反射っ!」

 俺は再び使用ができるようになっていた反射を用いてブレスを凌ぐ。それを確認したカオスドラゴンは俺の方へと突進を始めた。

 ヤツはグングンこちらへ向かってくる。が、俺には動く必要がない。


 (反射の効果時間は5秒だから、まだ反射できるんだよなあ……)


 そうして俺に向かってきたそのドラゴンは、バキュンと俺を纏う見えない壁のようなものに弾かれる。さらにそのまま、そいつは俺に与えようとしていた突進による衝撃をその身でガッツリと受けてしまう。


 「キュオォアァッ!!」

 そんな声を出しながらカオスドラゴンはのけぞる。そんなカオスドラゴンに俺はスキルを発動して攻撃する。


 「サイコブースト! ねんりき! サイコショットっ!」

 俺はサイコブーストの効果で自身の魔力を5秒間だけ5倍に、そのままねんりき、サイコショットを最大出力で放つ。


 ねんりきは僅かにヤツの胴に穴を開け、サイコショットによってヤツは後方へダメージを受けながら押し出される。


 「お前にはまだ攻撃を受けてもらうぞ! 遅延っ! はあっ!」

 俺はカオスドラゴンのスピードを大幅にダウンさせることのできる遅延を使用する。それを受けたやつの動きは極端に遅くなり、俺はそんなやつに何度も剣で攻撃を開始した。


―――――――


 (あの人間、カオスドラゴンをここまで圧倒するとは……。あいつなぞ、カオスドラゴンを使えばどうとでもなるとは思っていたが……さらに強いヤツを出さねばならないか……。もしかしたら私が出る必要がある……かもしれんな)

 カオスドラゴンとあの人間の戦闘を後方から観察していた私はそんなことを考える。


 (混沌の軍事として混沌の兵を使わねばならない立場の私にとって、カオスドラゴンを圧倒するモノが自然の味方というのはなかなかに困る。そのうえカオスドラゴンをここで失うのは……。混沌の中でカオスドラゴンを超える駒はなかなかに少ない。そいつらを持ってくるのは……だが私がやるのも今後に支障がでるかもしれん。仕方なし……か)

 私はそんなふうに考え、一言、言葉を吐き出す。


 「強制帰還」


―――――――


 「強制帰還」

 俺がカオスドラゴンへの攻撃をすすめていると、後ろに構えていた混沌の軍事がそう言った。


 「き、強制帰還……?」

 俺がその言葉の意味を考えた瞬間、カオスドラゴンの後ろにヤツが現れた時と同じ裂け目が現れて、ヤツはそれに吸い込まれていく。


 「な……!?」

 俺がそんなふうに驚いていると、同じように混沌の軍事もその中に入ってゆく。


 (……! 何がなんだかわからないが、あいつら、逃げようとしてるんじゃ! それはマズイ!)

 そう判断した俺は混沌の軍事に向かってスキルを発動する。


 「引き寄せッ!」

 俺の手から、その裂け目の中の軍事に糸のようなモノが放たれた。それはしっかり混沌の軍事に繋がり、俺はすぐに手を引いた。


 「―――ッ! なるほど……閉門ッ!」

 軍事は俺の引き寄せに抵抗するように言葉を発する。するとその裂け目はグングンと小さくなっていき、いずれ俺の糸はプツンと切れたのだった。

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