モンスターの文明
「やっぱり……あそこにいるのって騎士団か。騎士団長さんもいるし……。騎士団長さんまで来るなんて何かあったのかな。聞いてみようかな。迷惑かもしれないけど……前に突然父さんのところまで案内させられるとかいう迷惑かけられたしこっちもかけていいだろ。まああれに関しては俺も父さんと軽く打ち解けられたし感謝してるんだけども……」
俺はギルドで父に手紙を出したのち、外に出たところで純白の鎧を纏った人々が隊列を組んでいるところを目撃した。その中には騎士団の団長であり、俺の父の古き友人である騎士団長の姿もあったため、俺は彼に何があったのかを聞こうと考える。
「よし、そうと決まれば行くか。人混みが邪魔だな。転送で行くか」
そうして俺はスキルを発動し、騎士団長の目の前に一瞬で現れる。
「な……! き、君は……」
突然目の前に現れた俺に騎士団長は困惑する。そして騎士団の人たちもそんな俺に「な、なんだね君は!」「はやくここから離れなさい!」のような困惑と注意の声をあげる。
「ストップ! 全員、この子は私の友人だ! 少しまってくれ」
そんな騎士団の人々を騎士団長は静止する。そして彼は俺に要件を問いかける。
「君はいったいなぜここに?」
「突然すみません……ここに騎士団の人たちが集まっているのを見て、いったい何があったのか気になってしまって、直接事情を聞こうと思いまして……」
俺が彼の問いに答えると彼は頷き、そして答える。
「なるほど。別に隠すほどのものではないから手短に説明しよう。外の方で、文明を持つモンスター同士の戦争が起こったんだ」
「文明を持つモンスター?」
「ああ、モンスターの中には高い知能を持つモンスター達が、似たような特性を持つ者達でまとまっていくつか文明を作り上げている。ざっくりと火の文明、水の文明、自然の文明、混沌の文明、そして聖の文明の五種類だな。それで今、混沌の文明を持つモンスター達が自然の文明を攻め始めたんだ。そして戦争が起こり始めた。その被害が我々の国に届かぬよう、今から状況を確認しにいくのだ」
(なるほど、そんな大変なことが。てかモンスターが文明とか俺知らなかったな。いっぺん見に行ってみようかな)
俺は騎士団長の言葉に好奇心が掻き立てられていた。
「ありがとうございました。それでは邪魔になってると思うので失礼させていただきます。転送!」
そうして俺は騎士団長の元から離れ、一度自宅に転送するのだった。




