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~異世界転生による音楽家達との出会い~

20XX年---.

ひょんな事が切っ掛けで,私は❝異世界❞に飛び込んでしまった.

名前は「吉村碧」と言う.

大阪生まれの北関東育ち.

SNSを通して知り合った彼と結婚し,長年住んだ北関東から大阪の方面に嫁ぎ,其れ以来ずっと大阪に住んでいた.

母親のルーツが大阪だった為❝大阪LIFE❞には割りとすんなり馴染めた.

あれから月日が流れ,昔から大好きだったクラシック音楽の研究をする為,大学院に進んで勉強したいと考える様になった.

主人は勿論の事,夫々の実家の両親も「碧ちゃんのやりたい事なんやから,自分で決めたらええやん!」と背中を押してくれた事が切っ掛けで,進学に関しては何の心配も無かった.

進学の為に,派遣バイトや臨時職員等の業務をがむしゃらに行い,お小遣いをちょくちょく貯めて行った.

確かに労働は辛いし,仕事先で暴行やパワハラを受けた事もあった.それでも❝クラシック音楽研究者❞の夢を叶える為,心身がどんなに傷付いても必死に堪えながら働いた.

だが,其れが後で取り返しの付かない結果を生み出す事になってしまったのである.

余りにがむしゃらに働いた挙げ句,私は派遣先で倒れてしまい,後で病院に運ばれたが❝過労❞と認定された時には,もう既に意識不明の重体になっていたらしい.

「碧ちゃん...(T_T)」

主人の声がうっすらと聞こえた様な気がしたけれど,記憶は益々消えて行くばかり---.

そんな日が暫く続いた或る日,私は突然目覚めたのである.

「やっと目覚めた\(^o^)/‼

よっしゃ,これで研究に向かってコツコツ頑張れるぞ!」

然し,辺りを見回すと❝何か❞が可笑しかった,いや,何もかもが可笑しかった.

「あれ...此処一体何処なん---(*_*)⁉」

過労で倒れて運び込まれた場所は,確かに病院だった筈である.

だが,今自分が居る場所は病院でも自宅でも無いどころか,一度も行った記憶が無い場所であった.

「一体何がどないなってるん⁉

誰か教えて。゜(゜´Д`)゜。」

私の居る場所は,辺り一面綺麗な花で覆われていて,遠くには❝街並み❞っぽい物が見えている.

クロウタドリやロビン等,可愛らしい小鳥さん達も囀っていて,何だか微笑ましい気分になった.

子供の頃から小鳥さんが好きだった為か,此処に来れた事が嬉しくなった.

ただ,此処に居るだけでは空腹が進むばかりなので,遠くの街迄歩く事にした.

少しずつ少しずつ歩いて行く---.

お花畑を掻き分けながら前に進む内に,街に近付いて来た.

すると,街に到着した瞬間,何から大きな建物が見えて来た.

「ひょっとして,これって真逆---(゜∀゜)⁉」

何と其処には❝エッフェル塔❞・❝凱旋門❞が建っていたのだ!

「お花畑の向こうに,こんな素敵な建築物が在ったなんて...‼」

どうやら私は❝Paris❞に来てしまったらしい.

亡くなった叔父がフランス好きだった事が切っ掛けで,私もフランスが好きだったから,Parisに来れた事は嬉しかったけれど,言葉も通じないのに,どうやって此処で暮らせと言うのだろうか.

でも,何も食べない訳には行かないから「日本語分かる方居ましたら,話し掛けて下さい.」とのプラカードを作って,とりま,凱旋門前で立って待つ事にした.

ただ,良く見ると❝Paris❞に来たと言う割には人通りが少過ぎるし,エッフェル塔・凱旋門以外に建物が全く無かったのである.

空腹は進む一方で,プラカードを掲げる気力すらも無くなってしまった.

「私,このまんま人生終わってしまうんやろか...(T_T)」

私が凱旋門の傍で寝そべりかけた其の瞬間,遠くから誰かの声が聞こえた---.

「碧ちゃ~~~~ん!

何処ですかぁ~~~っwwwww」

明らかに❝オジサン声❞だった.

どうやら,私の事を知ってる(と思われる)人が現れたらしい.

「せやけど,何で日本語通じるんよ⁉」

そんな事よりもお腹が空いているので,先ず軽くでも良いから食べたいとの気持ちで一杯だった.

「あの...

お腹空いてるんですけど。゜(゜´Д`)゜。」

さっき叫んでいた❝オジサン❞に向かって,私も言葉を返した.

すると,❝オジサン❞は私に有り得ない言葉をかけて来たのである.

「君が碧ちゃんかな?」

「はぃ,一応そうです...」

「ようこそ❝異世界音楽協会❞に\(^o^)/‼」

「異世界音楽協会---(*_*)⁉

何なんですか其れ⁉⁉」

「閑話休題,これから貴方を❝取って置きの場所❞に連れて行きたいと思います!」

異世界音楽協会---.

こんな名前,聞いた事も無い.

どうやら私は❝異世界❞に入ってしまったらしい.

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