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「リリーとマリの恋物語」  作者: 湖灯


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***ドックランと公園と私②***


 約二時間のイベントも無事に終わり、帰宅するグループと残ってドッグランを楽しむグループに分かれ、機材の片付けをしている南さんに「お疲れ様でした」と笑顔を向けたとき、予備の小型カメラで写真を撮られた。


「南さん! ワンちゃんたちの取材ですよ!」


 私が少し膨れた素振りを見せると『カシャ、カシャ、カシャ』と今度は連写されカメラがドンドン近付いて来る。両手を腰にあてて怒った顔で睨むと、南さんはファインダーを覗いていた顔を持ち上げ「これもいける!」と一歩後ろに下がり更にシャッターを押す。


「もー。わたし高いですよ。モデル料!」

「あー……ごめん、ごめん。あんまり可愛いものだから」


 一応謝ってカメラを降ろしてくれたけど、可愛いなんて言われると正直くすぐったい。


「ごめん、ごめんだなんて二回続けて言うことって反省していない証拠ですよ! わたしなんか撮らないでチャンと可愛いワンちゃんたちを撮って上げて下さいな!」


 照れ隠しに、つっけんどんな言葉を投げると、南さんがいきなり詰め寄ってきて “壁ドン” ならぬ “フェンスドン” をした。


 私の身長は170㎝近くあって女性としては背の高いほうだけど、南さんのほうが遥に高長身で学生時代ラガーマンだった肩幅の広い大きな体にスッポリと囲まれてしまう。(ちなみに私は、高身長を活かすことなく学生時代は美術部だった)


 小さくなって上を見上げると、南さんはいつもとは違うクールな声で「確かに僕は一介の契約カメラマンだけど、写真家だからこそ、より魅力的な被写体に憧れる。それが今の麻里ちゃんだよ」


 歯の浮くような台詞に恐らく今の私の顔は真っ赤。

 冗談なのか本気なのか判断もつかないし、こんなときなんて応えれば良いのか分からないでいたとき鼻の奥がツンとして。


『ックシュン!』と、クシャミが出る。


「ごめん!カーディガン取ってくる!」


 私は慌ててベンチに置いていたカーディガンを取りに行った。


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