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ヤンキー執事と変態メイド!  作者: ロイ
第2章 お前は……変態メイドかっ!
7/13

1

「……んぁ」



目覚めると、そこは全く知らない部屋だった。



俺は体を起こす。



「クッ……!」



身体中を痛みが襲う。



おそらく少年にやられたものだ。



「……ここは、どこなんだ?」



俺は辺りを見回す。



ベッドはキングサイズで、高級感がプンプン漂っているし、ここは寝室なのか?と思えるくらい広い。



さらに置いてある家具は、有名なメーカーのものばかりだ。



「……なっ!?」



俺は窓の外に視線を向けるとそこは、物凄い光景だった。



下に広がる街並みからすると、この部屋はとてつもなく高いところにある。



なぜなら、窓から見える家が、豆粒並みの大きさに見えるからだ。



ここはおそらく、かなり高い位置にあるマンションの一室だ。



そう結論付け、俺は自分の身体に目をつける。



上半身は裸、身体中に包帯がまかれていて、湿布なども張られている。



包帯の巻き方は完璧で、少しのズレもない。



「……よっと、イテテ」



俺は痛む身体にムチをうち、ベッドから降りた。



まずは状況確認が先だ。



一体ここは誰の家なのか。



それを調べるために、寝室から出てみた。



廊下を歩いていくと、リビングらしき部屋のドア。



俺は少し警戒をしながら、ドアノブに手をかけた。



ガチャッ



「───っ!?」



リビングに入ってみると、そこには───



「……やっと起きた」



───美女がいた。



金色に輝くロングヘアー。



ハーフなのか。色素の薄い茶色の目、それはクールな印象が漂う猫のような瞳だ。



日に当たったことがなさそうなほど、白い肌。



頭にはどこかで見たことがあるようなカチューシャ。──メイド喫茶か?



そして、豊満な胸。 ここまで大きなものは初めて見る。



まるで、美の神とも呼べるような美女が─────











裸エプロンで料理をしていた。







俺はドアを閉めるのも忘れ、固まってしまった。



彼女の美しさに見とれていたのも理由の1つだが、裸エプロンとは聞いていない。



「……ねぇ」



美女が料理の手を止めこっちへやって来た。



エプロンの後ろで豊満な胸が揺れているのが、安易に想像できる。



「えっ!? あ、いや、な、ななななんで俺……」



「……幻夜様が連れてきた」



裸エプロンの女は、俺の腕を引っ張るとソファに座らせる。



「……身体、痛くない? ……大丈夫……?」



「お、おう! 君が手当てしてくれたのか? ありがとう」



俺は笑顔で彼女に礼を言う。



「……私、あなたのこと……好き……」



「……はっ? えっ、うそっ、なな、何でっ!? たった今、会ったばかりだろ!?」



彼女は少し哀しそうな目をすると、



「……そんなの、関係ない……」



俺に抱きついてきた。



勿論、裸エプロンでだ。


むぎゅうっとエプロン越しに、たわわな胸の感触が俺の左腕に伝わる。



ヤバい、非常にヤバい。



正直、女性経験が皆無とも言える俺には、これは刺激が強すぎる。



俺は何とか鼻血が出るのを我慢し、彼女を押し退けようともがく。



「……ぁ……んっ……」



俺がもがく度に彼女は悩ましい声を出す。



それが何とも色っぽく、このままでは俺の方がどうかなってしまいそうだったので、強く体を動かす。



「……ゃ……ぁ……」



「ちょ……離れろ……って」



スルッ






──あっ……!



「……ぇ……っち……」






やってしまった。



強く動いたせいで、エプロンが落ちた。



「あっ────!」



俺は見てはいけないと思い、目を手で覆う。



「……もぉ……見たいなら見たいって……言ってくれたら……」





ピーンポーン





「……いいトコだったのに……」



彼女はスルりと俺から離れる。



キュッ



エプロンを装着する音が聞こえたので、目隠しを外す。



「……ちょっと待ってて……」



彼女はリビングから出ていった。



「……ふぅ〜……ナイスタイミングだ……」



俺はソファに深々と座り込む。



このソファも高級なもので、肌触りが最高だ。



リビングも綺麗に整頓されていて、汚れなど一切ない。



改めて見るとスゴい部屋だ。



ガチャッ



「よぉ、やっと起きたか」



入ってきたのは俺をボコボコにした少年。



隣には裸エプロンの美女も。



「げ、幻影! 一体ここはどこだなんだ!?」



俺は勢いよく立ち上がる。



「っつ!」



だが、再び体を痛みが襲う。



「……大丈夫……?」



彼女が俺に近づいてきてソファに座らせる。



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