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ヤンキー執事と変態メイド!  作者: ロイ
第4章 べ、別に、ご主人様の為じゃないんだからね!
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1

ユサユサ



俺は肩を押されるのを感じて目をさます。



「お……歌音か……」



「おきなさい!」



な、何だかいつもの歌音と違うぞ?



「お、おう。



起こしてくれてありがとな」



俺は眠い目を擦りながら歌音に言う。



「べ、べつに、ご主人様のためじゃないんだからね!」



「……どこでそんなの覚えた?」



俺はメイド姿で指を向けてくる歌音に尋ねる。



「……この時計が、鳴ってたから……」



歌音が手に持っていたのは、陸特製ボイス時計。



「何で真似してんだよ」



「……銀の趣味かな、とおもって……」



「断じて違う!」



俺は歌音から時計を取ると、ベッドの際にある机に乗せる。



「ふぁーぁ、顔でも洗ってくる」



「……むぅ……銀のテンションが低い……」



朝からそんなに元気な方がおかしいって。



俺は洗面所に向かった。

「さーって、ちゃちゃっと終わらせますか」



昨日と同じように……少々ハプニングはあったが、朝食を済ませた俺は、Gマンションの21階に来ていた。



「今日の予定は午前は掃除、午後は外のパトロール兼掃除、夕方帰ってから昨日の荷物の整理……と、こんなもんかな」



俺は今日の予定を組み立てた。



「明日は日曜で早起きしなくていいらしいし、張り切っていこうかな」



俺は箒を手に取り、掃除を開始した。



──






……何だこれ。




俺は今、非常に理解に苦しむ状況に立っていた。





「ほっほっほっごくろうだのぉ」



「うんうん、若いのに感心感心」



「わしの……若い頃とそっくりじゃのぉ……」



「……フガフガ……フガ……」






現在地、30階。



夜風 銀はおじいさんとおばあさんの軍団に捕まっていた。


「ちょ、すいません、掃除中なんで……」



「えー? 何か言ったかのぉ?


わしらも歳なもんで、耳が遠いんじゃ、もうちょいと大きい声で言ってくだされ」




「……フガフガ」



「ほぉ、この髪色、あたしゃの好みぞぇ」



おじいさんやおばあさんの軍団は俺に近づいては髪をつついたり、服を触ったりしてくる。



「し、仕事中ですからそういうことは……!」



「何じゃてー?」



「フガフガ」



「あたしん家の旦那の若い頃にそっくりだぞぇ」








た、助けてくれぇーー!!



30階はお年寄りばかりが住む階になっていたのだった。


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