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ヤンキー執事と変態メイド!  作者: ロイ
第1章 ただのヤンキーですけど?
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バキィッ! ゴキッ!



「ふぅ、よくも俺の仲間を傷つけてくれたな……」



バキバキバキッ!



「ギャアッ!! う、腕がぁっ!」



「……肋骨は3本までで許してやるよ」



ゴッ!!!



「か……はっ……」




ドサッ




「さーて、お前らはどうしてやろーかな?」



「こ、この強さ……お前は一体……!?」



薄暗い倉庫に月明かりが差し込む。



それに照らされている襲撃者の髪は───




銀色






「ただのヤンキーですけど?」



ズガガガガッ!!!!




鋼鉄のごとき右拳によって、彼の仲間を襲った不良たちは殴り飛ばされたのだった。








俺は血のついた手をティッシュペーパーで拭うと、倒れていた仲間に声をかける。



「おーい、野郎共、帰るぞー」



「……ん、んぁ……そ、総長!?」



仲間たちは次々と起き上がり、俺を見て驚く。



「な、何でここに!?



明日は高校の卒業式じゃなかったんですか!」



「あー、そういえばそだったな、今から帰って準備しねぇと」



すでに時刻は深夜の11時、少し眠い。



「よし! そうとなったら早くここを出るぞ!」



俺は勢いよく倉庫のドアを蹴破ると、俺のバイク『ブラック・クロウ』に跨がる。



闇に溶けてしまいそうな程の漆黒。



黒光りするその車体は、俺と共に闘い続けた友である。



ブォンブォン!



よし、今日も最高の乗り心地だ!



「いくぞ野郎共!!!」



『オッス! 総長!!』



俺たちはバイク音を響かせて大通りへ続く道へ走り出した。

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