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詩集:女性シンガーの2

アクセル

作者: 歌川 詩季

 やや、えっち♡

 愚図(ぐず)り屋は石の上 三年のモラトリアム

 先んじて仕損じた(やから)(わら)う姿が浅ましいったら


 反面教師ほど背中で語るでなく

 黒い腹を見せてくる

 ああは成るまいと心に誓うなら走り出すがいい


 踏みつけられて(ふる)い立つペダルのマゾヒズムが

 貴方(あなた)の奥でどんな色で燃えるのか

 知りもせずに清潔なパンツを穿()いた連中に

 とやかくは言わせないわ



 カナリヤは(かご)の中 窓際のサナトリウム

 甘んじて軽んじた自由に 羽根を(むし)られ裸の翼


 対面座位でなら背中を(さぐ)るでなく

 胸と胸を突き合わせ

 こうで有りたいと心に望むなら止まらなくていい


 踏み(にじ)られて(そそ)り立つ紫紺(しこん)のアメジストが

 貴方(あなた)(ふち)にどんな影を伸ばすのか

 見てみたいの 窮屈なパンツを穿()いた連中は

 仰角(ぎょうかく)吃驚(びっくり)だわ

 やや?

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