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自由  作者: Sato
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幸せ

「揃え!揃え!揃え!あーーーーまたハズレかよ」

俺の横でお父さんである正義まさよしがそう叫んでいる。

俺は今お父さんとゲームセンターでメダルのスロットを打っていた。このゲームセンターにはほぼ毎週で通っており、スロットで当てたメダルをメダルゲームに使い、そのメダルが無くなるとスロットをするという流れで毎週3時間ほど楽しんでいる。俺とお父さんがメダルゲームをしている際、俺のお母さん夏菜子かなこは3階もある大きなショッピングモールで絶賛かショッピングを楽しんでいる。毎週スロットを打てる程のお金があるのかと疑問に思ったことも何度かあったが、お父さん曰くお父さんもお母さんも両方働いているからお金には困らないんだそう。なんでお金に余裕があるのにお母さんは専業主婦じゃないんだよとツッコんでしまいたくなる。

なぎ見てみろよ!激アツ演出だ!」

お父さんが横で興奮しながら訴えかけてくる。

「来い!来い!来い!」お父さんと一緒に俺もそう叫ぶ。

「え、やば……」お父さんと俺が目の前の光景に驚愕する。なんとこの台1番の大当たりを引いたのだ。2000枚のメダルがジャラジャラ出てくる。2000枚ともなるとさすがにメダル切れを起こした。

「凪、ちょっとここで座っててな。パパは定員さんを呼んでくるからな」お父さんは焦りながらそう言うと定員さんを呼びに行った。定員さんにメダルを補充してもらい、ようやく2000枚のメダルが全て出し切られた。約1500枚のメダルを一旦預け、とりあえず500枚のメダルでメダルゲームを楽しんだ。その日は既に2時間ほどスロットをしていたので、500枚のメダルをちょうど使い切ったぐらいのところで1時間が経ってしまった。この幸せな時間ももう終わりなのか、と考えると少しだけ悲しくなった 。まぁ来週も来れるしいっか、とポジティブに考えそのままお母さんと合流することになった。お母さんは明日の朝ごはんやセールで買った服などを抱えていた。この時俺は小学生4年生だったので、そこまで重たいものは持てなかったが、あまり重くないティッシュなどが入った袋を持ってあげた。

「俺力持ちー」俺がそう息巻くとお母さんとお父さんは笑ってくれた。こんな幸せな時間が無限に続けばいいなっと思っていた。いや、無限に続くと思っていた。

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