005
「ええっ、シアン様!?と…おじいちゃん?」
「誰がおじいちゃんじゃ。」
「彼は、この国の魔法研究機関、RGBの責任者だ。君も、名前くらいは聞いたことがあるだろう。」
「あ、はい。聞いたことくらいは…」
「まあ、そんなことはどうでも良い。ワシはリュミエールと申す。
今日はお前さんにとっても大切な話があって来た。聞いてくれるかな。」
「あ、それはもちろん。あ、天井ぶち抜けてますけど、ここでいいなら取り敢えず座れそうなところにかけて下さい。」
「うむ、場所を変えよう。」
私たちはシアン様の住む、すなわちこの国の宮殿の温室に移動することになった。
*
*
*
*
「さて、本題に入ろうか。」
シアン様が口を開いたのは、温室のテーブルに腰掛けて一息ついてからだった。
「最近、立て続けに変な夢を見なかったか。」
「見ました見ました。シアン様が池の辺で声をかけてくる夢、ですよね。」
「そうだ。そして最近、変なバラを食べなかったか?」
「食べました食べました。というか、飲みました。あれ、もしかしてあのバラとあの夢は何か関係があるんですか?」
「その通りだ。あのバラには、特別な魔法がかかっている。」
「と、言いますと…」
「一つ目は、会いたい人を見つけ出す魔法。二つ目は魔法がかけられた対象物を飲み込んだ人の夢に入れる魔法だ。」
「はあ…でもなんで私なんですか。」
さっきからシアン様が真面目に説明してくれてるけどまっっったく分からない。
なぜ私?なぜ私が魔法を?抽選でたまたま当たっちゃったよー的な?シアン様だかっこいいキャー!どころじゃなさすぎるじゃん。てかリュミエールさんニャンコと遊んでるし。
頭の中をクエスチョンマークでいっぱいにしていると、シアン様がフッと笑った。
「いきなり、しかも微妙なところから話してしまって申し訳ない。これから初めからちゃんと説明するが、とにかく君は大切な人なんだ。話を聞いてもらえないだろうか。」
よく分からないけど、シアン様に萌えたので、全力で頷いた。




