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001

この回ではまだ冒頭部分に辿り着きませんすみません…

「最近、私、シアン様の夢に出現している気がする。」

と母に手紙を出したら、町の病院のチラシが送られてきた。

ここは、ローズタート帝国。

小さいけど、美しくて資源の豊富な、素敵な国だ。

私、メイ=マゼンタはこの国の城下町、オリヴァータウンでジャム屋さんを営んでいる。

特に人気なのは真っ赤なローズジャムだ。


さて、今日も仕入れたものが届いたので、ジャム作りに取り掛かる。

まずはローズジャムをつくろうと、箱から薔薇を取り出していると、

一本だけ明らかに違う種類の薔薇が混じっていた。


(何これ?)

そこには、緑がかった青、言うならばシアンの薔薇が入っていた。

(すごく綺麗。でもこんな色の薔薇見たことない。どうしたらこんな色になるの?)

不思議で気になって仕方がなかったが、ジャムを作り始めなければならないので

とりあえず、近くの花瓶にそっと挿した。




ようやく一息つける。


先ほどの薔薇をもう一度、手に取ってみた。

「わあ。すごく良い匂い!!!!」

普通にバラよりも濃厚で甘くて、それでいてしつこくない香り。

思わず声が出てしまうほどである。


(これ、食べれるよね?)

嗅いでいるうちに食べたくて仕方なくなってしまった。

これもジャム屋の性、というよりは食い意地が張っているだけだろう。


とは言ってもジャムにしてしまえる量ではないし、何かに乗せるのも食欲減退色なだけに憚られる。


と言うことで、頂き物物のバタフライピーティーに浮かべて飲むことにした。

食欲減退色×食欲減退色、マイナスマイナスプラスの原理である。


この薔薇とお茶のそれは美味しいこと。

美味しさに目をまん丸にしたまま3杯ほど飲み干した。


(美味しかった。シアンの薔薇なんて初めてみたなあ。シアンの薔薇…これを機になんかシアン様と面識持てるようにならないかなあ。)


シアン様と言うのは、この国の第二王位継承者である。

この国の数少ない魔法の使い手で、イケメン。私の推しである。


(シアン様の夢に出演したい。「最近夢に毎回知らない女の子が出てくる。あの子は一体誰なんだ?国中を探してみようか。」みたいな!?恋始まっちゃうみたいな!?)


妄想は膨らむばかりである。




これが妄想で終わったなら、平穏に暮らせたはずだったのに。


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