ヤシャ2話 始祖の人形
かなり久々の投稿です。
今年は少し忙しい年なので投稿はかなり不定期になると思います。
僕の名前は、ヤーシャ=トーター=エルフェらしい。
転生特典により俗に言うダークエルフにしてもらったのだが、なかなかに素晴らしい世界に来れた様だった。
どうやら僕のいるこの国は亜人達の国なんだそうです。
そしてエルフやダークエルフはこの国で最高の地位についている事がわかりました。
良くあるイメージだと、隠れ里だとか迫害にあっているだとかのイメージが強いのですが、この国ではエルフとダークエルフは両族から毎期国王が出ているのだそうです。
その理由は元々エルフとダークエルフの二つの種族になる前の『人形遣い』と呼ばれる、オリジンエルフが作った国だから後のオリジンエルフの子孫となるエルフとダークエルフがこの国を治めているのです。
そして何とも都合のいい事に僕はダークエルフの次期国王候補になってしまいました。
何故そうなったかと言えば理由は2つほどあります。
1つ目は、まぁ在り来りな理由ですが、単純に今代の国王が僕の父親だということです。
これに関してはまぁ特に問題はないのですが、2つ目が問題でした。
遡ること半年程前
◆◆◆
成長の早い亜人族の僕はまだ2歳だと言うのに人族で言う5歳程度には成長しているので、それなりに王宮内であれば自由にさせて貰っています。
そして僕は毎日のように書庫に滞在しているのですが、今日はそこに先客がいるようです。
「誰かいるのですか」
そう言って僕は書庫の中を覗いたがそこには誰もいませんでした。
「気の所為でしょうか」
そう思い僕はお目当ての本を探しに行きました。
しかし妙な物が目に入りました。
「これは、人形?」
そこにあったのは20センチ程の小さな人形でした。
それは金髪の女の子の人形で小さな子供が好んで遊びそうなものなのに不思議と引き寄せられるような気がしました。
「父上に見せてみましょうか」
父上ーーーつまりこの国の王ですがーーーならばこの王宮のことなら何でも知っているという判断でした。
◆◆◆
いくら親子とはいえ相手はこの国の王なのですから礼節は必要でしょう。
そう思い父上の執務室にノックをしました。
「父上、ヤーシャです。今宜しいですか」
殆ど間のなく返事が返ってきました。
「構わないよ。入りなさい」
「失礼します」
そう言うと僕は父上の執務室に入りました。
「あまり固くなることは無いここは私とお前しかいないしな」
「わかりました。お父さん」
「クク、全く出来すぎた息子というのも考えものだな」
「何か言った?」
「いや何でもないさ、それより何か用があったんじゃないか?」
「そうでした、実はこんなものを拾ったんですがこれが何か知らないですか」
「ん?どれ見せてみろ」
「はい、これです」
「これ...は、まさか」
そしてお父さんはこう言った
ーー『始祖の人形』ーーと
『始祖の人形』今後の重要なキーワードです。