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獅子とアンティーク  作者: 結木さんと
第7章 ふたごの月
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ふたごの月 5







 外観が変なだけで、ひょっとしたら中は普通なのかもしれない。


 そんな俺の希望を、問題の小金井邸はいともたやすく打ち砕いてくれた。

 たとえばその通路はからくり屋敷よろしく、うねうねと曲がりくねっている。壁の色はところによってバラバラで、廊下の幅も安定しない。扉と柱の間隔を見る限り、どう考えても住居スペースとして成立しなさそうな極小の部屋もあった。

 外から見て大きい家だと思ったが、こうなると広いのか狭いのか判断に困る。


「はっきりとは言いづらいですけど……珍妙な構造の家ですね」

「新屋君、でしたかな? ……それではっきりしていないのなら、世の中の会話は建前や社交辞令だらけになると思いますが」


 小金井さんの口元が引き攣っている。

 これでもオブラートを十枚ほど重ねたつもりだったが、まだ配慮が足りなかったらしい。


「……いえ、私もおかしいことはわかっとるんです。そもそも母だって、最初はここに住んでおりませんでした」

「そうなんですか?」

「この建物は私の祖父……母からすれば父親が、仕事場としてこしらえたものなのです。私が生まれる前に亡くなったので、祖父のことはあまり詳しく知りませんが、どうも多趣味な人だったようで……この家の複雑な増築も、すべて自らの手でこつこつ行ったんだとか」

「お祖父さんは、戦乱の世の殿様かなにかだったんですか……?」


 討ち入りにでも備えていたのか。実際、城はそういう目的で複雑な構造をしていたと聞く。……ただこの木造迷路の場合、火でも放たれようものなら即座に家ごと住人も燃えそうだが。

 いったいなにを考えて仕事場にこんな魔改造を施したのか、小金井家の祖先の心境がまったく理解できない。


「私の祖父は……詩人というか、芸術家というか……実を言うと私も、祖父がなにをしていたのか、よくわかっておらんのです」

「はあ」

「詩人としては、いくつかの和歌や童謡を発表しておりますし、そうかと思えば奇抜なオブジェをこしらえたり、この家のような建築に携わったこともあると聞かされました」

「日本でよく言う、マルチアーティストといったところかしら」

「そうなりますかな。とはいっても、ほとんど鳴かず飛ばずだったようですが……ああ、そういえば問題の『ふたごの月』は、入霞の図書館が終業を報せるメロディーに採用しておるそうです」


 そうなのか?

 俺は地元民である霧小路さんに顔を向けた。

 彼女はほぼ表情を変えず、ただ目だけを大きく見開いていた。


「…………あの独特なオルゴールの曲に……歌詞があることを、はじめて知った……」


 どんな曲なのだろう。

 相変わらずやる気は起きないが、すこしだけ興味がわいた。


「芸術家には変わり者が多いと聞きますが、祖父もそうだったのでしょう。同じく風変わりな仲間と集まっては、奇妙なものばかり作っておったそうで……幼い頃はよくそのことでからかわれました」

「それって、どんなのを作ってたの?」

「そうですなあ……時間がくるとひとりでに巻き上がる掛け軸ですとか、夜になると目が光る彫像など……」

「ひぃっ!?」

「……ええ。だいたいの人がそういう反応でしたので、彼らの作品は一つ残らず寺でお焚き上げされていました」


 厳重に葬り去ったんだな。

 話を聞く限り、たしかに普通に捨てると呪われそうな禍々しさはある。


「それから随分とあとになってですが、この家も取り壊す話が出たのです」


 でしょうね、と条件反射のごとく相槌を打ちかけたが、なんとか堪えた。


「母が管理してはおったものの、長く誰も使っておりませんでしたし、建物自体の老朽化も進んどりましたからな。

 ……ですが予想通り、母が猛反対したらしく」


 怒り狂った小金井のお婆さんは、なんと住んでいた家を引き払って、この迷路屋敷に住みはじめたのだという。

 当然、家族や周囲の反対にも一切耳を貸さなかったそうだ。


「その頃にはもう私は東京におったので、立ち合った兄から聞いた話になるんですが……どうも一時期は、役所から退去勧告も出るほどの騒動になったそうで」

「そ、それでも、おばあさんは出て行かなかったんですか?」

「はい……幸い、立ち入り検査をして勧告は取り消されましたが、おかげでご近所からは『変わり者の血筋』とレッテルを貼られる始末…………久しぶりに故郷に帰ったら、生まれ育った実家がなくなり、地元がアウェーになっていた私の気持ち……おわかりいただけますか?」


 こっちを見ないでほしい。

 爺が生まれたてのチワワみたいな顔してたって、同情なんかしないぞ俺は。


「あの……小金井さんのお母様は、どうして童謡の解読を命じられたんですか?」

「……それは、現状を見れば理解してもらえるかと」


 桂姉の質問に、小金井さんが奇妙な答えを返す。

 意味がわからず疑問符を飛ばすうちに、騒々しい口論が響く居間の前に辿り着いていた。



        ◇



「おまえはっ! そんなんだから! クラスで『メガネハカセ』なんてくそダサいあだ名がつくんだよっ! こんの鉄頭! カチンコチンヘッド!」

「いまあだ名は関係ないだろ!? だいたい、それを言ったら兄さんだって女子に『むっつりエロ太郎』って呼ばれてるじゃないか! そっちの方が人間として終わってるよ!」

「はあー? ……終わってまーせーんー。男はエロいぐらいが丁度いいって、長崎のじっちゃんが言ってまーしーたー」

「それ、あとでばっちゃんに『アホなこというな』ってブン殴られてたの、忘れたのか? ……言っとくけど、ミナちゃんも割と本気で気持ち悪がって相談しにきてるんだからな」

「……………………ウソだろ?」

「本当。体育の授業中にガン見されるのが耐えられないって」

「えぇ……オレ、ちらっとしか見てないんだけど……」

「嘘つけ。めっちゃ見てるし。すぐわかるし。クラスじゃ僕以外もたくさん気づいてるし」

「う、うわあああああ!? もう学校行きたくねえ?! ……あれ? ていうかおまえ、なんでミナに相談されてんの?」

「昔っからだけど? 兄さんがセクハラするたびに、いっつも僕が文句言われてたから、その流れでずっと」

「はああああ!? お、おまっ、いつのまにあいつとそんな仲良くなってんだよ!?」

「な、仲良くなんてない……言いがかりはよしてくれ」

「うるせえっ! ……もう怒った。俺はもう、マジで怒ったぞ。おまえはあれだ……こう、確実にあれで泣かすからなあっ!! マジだからああああ!?」


 雄叫びをあげた短髪の兄が、同じぐらいの背丈の眼鏡の弟に掴みかかる。

 負けじと組み合った眼鏡博士は、むっつりエロ太郎と互角の勝負を繰り広げていた。


 ……なぜ俺は、見ず知らずの他人の家で修羅場を見せられているのだろう?


 誰もが固唾をのんで悲しい(主に兄が)兄弟ゲンカを見守るなか、俺は隣で立ち尽くす小金井さんを見た。

 疲れがにじむ老人の弱り果てた顔がこちらを向く。


「……もう、おわかりになったでしょう。こういった事情でして」


 いや、わからんが。

 いまの状況から読み取れる事情など、兄らしき少年の長年の片想いがどうやら叶いそうにない、という悲愴な現実くらいだと思うが。


 呆然とする俺たちに気づきもせずケンカを続行する少年たちは、ぱっと見た感じだと瓜二つの容姿をしていた。

 やりとりを聞く限り、Tシャツにハーフパンツ、日焼け肌の活発そうな方が兄か。

 そして、チノパンにポロシャツの若干かしこそうな眼鏡が弟と。

 歳はおそらく小学校の高学年ぐらいだろう。背丈も蕗よりすこし低い。さすがにミシェルよりかは高いが、それでも頭の位置は俺の胸の下あたりにある。


 ……しかし、まったくこっちに気づかないなこいつら。

 よくそこまでケンカに集中できるものだ。

 うちは俺の立ち位置が特殊だからか、あるいは性別が違うせいかで、あまりケンカらしいケンカをしたことがない。

 なのでこいつらの仲が良いのか悪いのか、いまいち判断に困る。


 とりあえず、二人を止めた方がいいのだろう。

 だんだんエスカレートした兄弟ゲンカは、ついに殴り合いにまで発展しようとしていた。


 ――その振り上げられた拳に、しなやかな白い指がそっと添えられる。


『暴力はいけませんよ? お互いが納得できるまで、話し合って解決しましょう』

「ぎゃああああああ!?」


 迫るライオン頭を直視した二人が揃って悲鳴を上げる。

 まあ、そうなるよな。

 まったくの初見で、いきなり近距離エンカウントだと。


「ラ、ライオンのオバケっ!?」

「いいいいいや、い、いるはずないよ…………お、オバケなんて……いるはずが……」

『…………おばけ……』


 織目さんが静かにダメージを受けている。

 さすがにモンスター扱いはつらかったようだ。


「こら、女の子にオバケなんて言っちゃだめでしょう」


 混乱が続く三人の間に、桂姉が割って入った。

 この状況では最も頼りになる人だ。

 俺だと、ブン殴って止める以外の方法が思いつかない。


 やさしく言い聞かせる桂姉を見上げた兄弟は……急速に、その顔色を変化させた。

 青から赤へ。

 さながら、酸性液を垂らしたリトマス紙のごとく。

 あわや破裂するのではないかと思うほど顔を紅潮させた二人は、皿のように丸くした目で桂姉を凝視していた。


 こういう反応を見ると、あらためてうちの姉が美人であることを認識する。

 俺はもうすっかり見慣れてしまって、そういう感覚がよくわからないからな。


「どうもすみませんな、お騒がせして……ほら、お前たち、お客様だよ。ちゃんとご挨拶しなさい」


 祖父に促されて、熱病に浮かされたような表情の孫が頷く。


「小金井達矢(たつや)、です……好きなタイプは、年上の女の人です」

「僕は年上のきれいなお姉さんが好きです……小金井和磨(かずま)って言います」

「……おい、マネすんな」

「してないし。あ、僕、この前のテストでオール百点とりました」

「はああああ!? ……おおおおオレだって、右投げ右打ちの四番です! 入霞パンサーズの赤い大魔神って呼ばれてます!」

「呼ばれてないだろ!? 勝手に事実をねつ造するなよ! そんなこと言い出したら、僕なんてキャッチャーで入霞のスーパーコンピューターって呼ばれてるよ!」

「おまえ補欠だろうが!」

「ベンチにいながら試合をロジカルに分析してるんだ!」


 また言い争いがはじまった。

 これにはさすがの桂姉も困り顔である。

 ……どうでもいいが、お前らミナちゃんとやらはどうした?

 くだらない口論を呆れつつ眺めていると、こっそり二人に近づいた大和が、そっとうしろから弟の肩を叩いた。


「いろいろと危ないところだけど、ギリギリセーフだったね」

「は……え? な、なにが?」

「いいかい? 長生きしたかったら、そのまま捕手でいること。絶対に投手にだけは転向しちゃだめだ。あと、トラックには気をつけるんだよ。いいね?」


 意味のわからない助言を受けて、弟の和磨が『意味がわからない』という顔をするが、付き合いの長い俺もまったく意味がわからない。

 誰か、あの大馬鹿野郎の口にセメントを流し込んでほしい。


「……小金井さん。時間がもったいないんで、先に童謡の説明をしてもらっていいですか?」

「あ、ああ、そうですな。いやはや、ご迷惑をおかけして申し訳ない」


 否定はしない。まったくもってその通りだ。

 恐縮する小太りの老人を前に、俺は深々と溜め息をついた。






 小金井さんが持ち出してきたのは、全体的に黄ばんだ古い小冊子だった。

 タイトルは『澤切慈天(さわきりじてん) 全歌謡集』とある。


「……この“澤切慈天”というのは、祖父が作品を発表する際に使用していたペンネームのようです」


 そんな説明とともに乾燥しきった紙の束が捲られる。

 からからと不安になる音を立てて、やがてとあるページで指が止まった。


 そこに記された歌詞には……題名通りの不思議なフレーズが並んでいた。



『ふたごの月』


 月 月 お月さん

 ふたごのお月さん

 お空でなかよくうかびます

 なかまはずれがもしおれば

 たかくて手がとどきやせん

 こんどはあの子もつれてこよ



 二番や三番の歌詞はなく、ページはほとんどが空白だった。

 色褪せた紙面から顔を上げて、困惑しながら小金井さんを見る。


「え……これだけですか?」

「はい。『ふたごの月』には、最初からこのほかの歌詞は存在せんそうです。母がそう言っておったので間違いはないかと」


 はあ……また随分と短いな。

 基本的に童謡はそう長くない印象だが、それにしたってこの歌詞は短すぎる気がする。


「この『ふたごの月』って、どういう意味なんですか?」

「なにかの例えかしら……? 星だったら、まだわかるのだけど……」


 芳倉さんの質問に、桂姉が首を傾げる。

 たしかに、まずタイトルからして意味のわからない曲だ。

 その他にも意図の読めない言い回しがちらほらと散見される。

 これが比喩表現だとして、いったいなにをなぞらえたのだろう?

 ……いや。それより問題なのは、


「どうして、童謡の解読をそこの二人が任されたんですか」


 いまだに言い争っている兄弟を流し見ながら経緯を訊ねると、小金井さんは困ったように眉尻を下げた。


「最初は、母のいつもの気まぐれが原因だったのです。もしこの『ふたごの月』の真の意味を読み解けたなら、母が保管してきた宝物を渡すと言いだしまして」

「宝物?」

「聞いたところでは、明治頃に出版された古い本らしいです。ジャシュウ、なんとかの初版本だとか……私も実物を見せてもらったことがないので、よくわかりませんが」


 あやふやすぎるな。どれほどの価値がある本なのか、さっぱりわからない。

 ただこういう話においては、こちらに頼りになる人がいる。


『ひょっとして……「邪宗門」でしょうか? それなら初版は明治四十二年。易風社から出版された、北原白秋の処女詩集です』

「ああ! そういえば、母が有名な作家のサイン入りだと言うておりましたな! たしかその時に、白秋がどうのと……いやはや、学がないものでお恥ずかしい限りですが、おかげですっきりしました」


 織目さんの答えを聞いた小金井さんが歓声を上げる。

 期待しておいてなんだが、よくあれだけの情報でわかるものだ。

 いまだに彼女が落ちこぼれだったという話が信じられない。才能が骨董品や人形作りに限定されるとはいえ、織目さんほどの記憶力を持つ者はそういないと思うのだが……。


「話がずれているわ。質問は、あの兄弟が課題を与えられた理由だったはずよ」

「あ、ああ、そうでしたな」


 ミシェルが厳しいツッコミを入れる。

 こいつ、本当に誰が相手でも容赦しないな。


「……自身も双子の兄がおったせいか、母は達矢と和磨をとくに可愛がっておるのです。ところがご覧の通り、二人は日頃からケンカばかりしておりましてな。ある日、こづかいのことで揉めていた時に、母が“宝物をやる”と言いだしまして……そして課せられたのが、この童謡の問題だったのです」


 つまるところ、ジジバカならぬ曾祖母バカか。

 どれほどの値がつくのかは知らないが、そんな貴重そうな本をこづかい代わりに渡すというのは、相当な熱の上げようだと思える。


「小金井さんは、なにか『ふたごの月』に思い当たる節はないんですか?」

「いやあ、それが……」


 首を擦った小金井さんが、さらに眉尻の角度を下げる。

 答えに詰まる老人の代わりに、別の場所から声が上がった。


「――そりゃあ絶対に『幻の虹』のことだって!」

「違うよ! あれは亡くなった子供のことを歌ってるんだ!」


 それぞれに違う答えが返ってきた。

 あー……なんだ? マボロシの虹に、亡くなった子供……とか言ったか?

 残念ながら、さっぱり要領を得ない。

 俺は恐縮しきりの祖父に、再びケンカをはじめた孫の発言の通訳を求めた。


「実は、母の兄の一人は、早くに亡くなっておるのです。どうも生まれながらに身体の弱い人だったようで……」

「そのことが童謡に影響した、と?」

「そういう意見もあります。他にも、かつてこの入霞で見られた『月の虹』を表現している、と主張する学者もおりまして……正確なところは、いまもわかっておりません」

「はーい。ツキノニジってなんですか?」


 蕗が手を挙げて質問する。

 どうも珍しい単語に興味を示したようだ。


「そのままの意味ですよ。月の光が作る、夜にかかる虹のことです。いろんな見え方があるようですが、ここらでは月に重なるように白い虹の輪ができておったのです」

「世界でも珍しい部類の光学現象ね。観測条件が厳しくて、それを見た者は幸せになれる……なんて伝承が残る国もあるぐらい」

「へえ、そんな虹があるんですか……ちょっと、見てみたいかも」

「うんうん。あたしも!」

「残念ながら、いまはもう見ることができません。月虹(げっこう)を唯一見られた池が、かつての水害の折りに埋まってしまいましたので」


 肩すかしの返事に、中学生仲良し二人組が揃って萎む。

 そんなに見たかったのか。

 虹なんて、雨上がりならちょくちょく見られると思うんだが。


「その観測場所というのは、もしかして、おひつじ池跡のこと……?」

「ああ、いまはそう呼ぶ者も多いようですな。私が幼い頃は、みんな双羽(ふたばね)池と呼んでおりました。……昔は(さぎ)などの水鳥も多く訪れていたのですが、昨今では数もとんと減ってしまいました。気候の変化なども関係しているのでしょうが、やはり思い出の風景が失われていくのは寂しいものですなあ」


 小金井さんがしんみりと言う。

 感傷にひたっているところ申し訳ないが、こちらもあまり時間がない。

 とにかく、問題の解読を進めることにした。


「すみません、一応、その場所も教えておいてもらっていいですか?」

「もちろん構いませんよ。課題を解くヒントになるのでしたら、なんでも」


 横暴な母の影に怯えるお爺さんは、快く頷いてくれた。

 ……いったいなにをされたらこうなるのだろう?

 そんな、答えをまったく知りたくない疑問が浮かんだ。


「暁彦は月の虹派かい?」

「そんな派閥名をいまはじめて知ったが、違う。単に確認しておきたいだけだ」

「マメだねえ。いよいよ名探偵暁彦の本領が見られるってわけだ」


 うるさい。俺は探偵でもなければ、望んで情報収集をしてるわけでもない。

 どうしてこう物事はスムーズに運ばないのか。

 行く手を阻む障害物のあまりの多さに、思わず酸欠になるぐらいの溜め息がもれた。







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