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第4話 俺はRPGでは剣士だ

キティの家にはどうやらラスボスがいるらしい・・・心して読まれよ!!

「オラ、入った入ったぁ!!」

一人でブツブツ言っているボイラを横目に(愛するが故の放置プレイ)キティは自分の部屋に入った。キティの部屋は広い。なんたって3階全てがキティの部屋なのだから。

「キティさぁ・・・こんな広い部屋で寂しくないの??」

ボイラがウルウルした瞳を向ける。

「なんっも!!むしろ王様気分だぜ!!つかなんでボイラそんな捨てられた子犬みたいな目でオイラを見つめるんじゃ!!」

キティが言うと、あいちゃんとボイラは一瞬キョトンとして見つめ合った。

「なんだよ。可愛いじゃねぇか。」

あいちゃんの一言にボイラはうつむき加減に赤面する。

きしょい。いやマジで。こいつらいつからハ−ドゲイになったんだ・・・。

キティは抑えられない寒イボと悪寒に肩をすくめつつソファにVIP座り(三人掛けを一人で使う)して携帯電話をひらいて規模の大きい有名出会い系サイトをひらいた。

「よっしゃ!!気合入れるゼ野郎共!!」

あいちゃんとボイラにも強制的に同じサイトをひらかせた。

「俺はこの夏こそ童貞を卒業する!!!!お前らも俺に協力してくれ!!」

キティは戦隊ヒ−ロ−の赤レンジャ−(基本的にリ−ダ−)並に爽やかな笑顔を演出した。

「ムリ。」

あいちゃん即答。

「即答すんなよ!!仲間だろ??緑レンジャ−!!」

あいちゃんシカト。

「お前は大親友だよな??ピンクレンジャ−!!」

ボイラ笑顔で頷く。ピンクレンジャ−に不服は無いらしい。

「せっかくだから協力してあげようよ!!ね??(ウルウル)」

ボイラの可愛らしい説得(色仕掛け)により、あいちゃんはものすごく嫌々協力することになった。

「じゃあまずイイナって思う子にかたっぱしからメ−ル送ろうぜ!!選考基準は君達に任せる!」

キティはそれだけ言うとカチャカチャと携帯電話のボタンを押し始めた。

一時間後・・・黙々と携帯電話操作を続けるキティをよそに、二人は飽きていた。

「なんだよ!!お前達正義の心を裏切るんか!!」

あいちゃんシカト。ボイラは半寝。キティ必死。

「あいちゃん!!オイラにも愛を持って接してクレヨン!!」

キティの攻撃!!あいちゃんは全くダメ−ジを受けていない。ボイラは眠っている。

「ムリ。俺の愛は全てアントニオ猪木に捧げた」

あいちゃんからの攻撃!!あっけなくキティ死亡。ゲ−ムオ−バ−!!

     ♪オラ死んじまうかと思ったぞぉ(声:悟空)

携帯電話が鳴った。しかもドラゴンボ−ル仕立て。ボイラの携帯だ。

「あ・・・メ−ルきたみたい!!」

どうやら出会い系の女の子から返信が返ってきたらしい。

「沖縄の同い年の子からだぁ!!」

キティとあいちゃんがボイラの携帯を覗き込むと、そこには・・・

        「ざわわ」

とだけ書かれていた。

「・・・ボイラ・・・一体何て送ったんだ??」

さずがのあいちゃんもハテナ顔だ。

「え?!・・・ざわわ・・・って送ったんだよ!!」

笑顔で答えるボイラをキティは抱きしめたくなった・・・が、気持ち悪いのでやめた。

  ♪チャ−チャ−チャ−チャ−(猪木のテ−マ)

携帯電話が鳴った。今度はあいちゃんだ。

「何て??」

あいちゃんなら普通にメ−ルを送ったはずだ!!

「いや、よろしくってさ!!」

あいちゃんが画面を見えるようにキティに向ける。

そこには「36歳の主婦ですが、どうぞヨロシクね!!」の文字。

「・・・ってオイ!!あいちゃん熟女がお好みだったのかよ!!」

思わずキティがつっこむ。

「俺の勝手だろうが!!」

あいちゃんはそっけなく答えるとメ−ルを返信し始めた。ボイラは相変わらず「ざわわ」と送り続けているし、あいちゃんは主婦とメ−ルをし始めてしまったし、キティは暇になった。

   ♪チャララ−チャララララララ−チャララ−(必殺仕置き人)

キティの携帯電話が鳴る。キティは固まった。この曲は・・・・・・・・・

「もっ・・・もしもし・・・」

メ−ルでは無く電話だった。そして・・・

「いや・・・俺じゃないってばさ!!いや・・・ちょっ・・・姉ちゃん待ってくれよ!!」

相手はキティの姉(理沙)だった。

「姉ちゃんのプリンとか知らんてマジで!!」

キティが慌てている間にエレベ−タ−の到着音がした。エレベ−タ−の中からは

「血祭りじゃオラァァァ!!!!!!」

と叫ぶ女(姉)の声。そして

「おっ・・・俺は食べてないって言ってんだろぉ〜・・・・・・ギャァァァ!!!!」

と悲鳴をあげる男(兄:竜也)の声。

硬直してエレベ−タ−を一心に見つめる三人。

キティはこれから降りかかるラスボス(最強)からの愛の鉄拳を想像して身震いをする。

そして思った。

 −これからは出会い系なんて騒ぐ前に冷蔵庫の姉の大好物のプリンの有無を確認しよう−

楽しい青春のためには細やかな気遣いが必要なのだった。

はい!!読んで下さってありがとうございます!!キティの家はとってもスリリングで書くのが楽しいです。そんなこんなで突っ走ってます作者ですが、ご意見やご感想くださったらすごくうれしいです!!何でもかまいませんのでよろしくお願いします!!

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