序章
東京。人口13,000,000万人を越える日本の大都市。
行き交う人々は各々自分の世界に浸る。
音楽を聴くもの、歌うもの。
ゲームをするもの、無造作にいじるもの。
会話するもの、呟くもの、写真を撮るもの。
様々な人間が様々な用途で、携帯電話、スマートフォンを弄る。
7月1日。
この日はいつもと違っていた。
そんな様々な用途で活用しているスマホが一斉に鳴り出した。
しかし、その光景に違和感を覚える者はいない。
何事もなかったようにその着信を調べるのみ。
その着信の招待はメールである。
そのメールの内容は全て同じである。
「7月1日 12:00
件名:夢、未来に破れた君たちへ
本文:
突然のご連絡申し訳ありません。
私共は皆様の未来を守る、
ふゅーちゃーがーど委員の者です。
皆様、「夢」をお持ちですか?
持ちたくても持てない方、
環境が整わず諦めてしまった方、
身の丈以上の大いなる夢に絶望してしまっている方。
我々があなたの夢を応援します。
ゲームに参加し、優勝した方には1億円をプレゼントします。
ゲームの内容は簡単です。
参加者全員で、
「鬼ごっこ」をして貰います。
参加希望の方は、
こちらのメールアドレスにて、
·登録名(偽名、ニックネーム可)
·参加理由
以上を記入頂きご返信ください。
嘘偽りは、一切ありません。
あなたの参加を心よりお待ちしております。
ふゅーちゃーがーど委員会一同」