2話ダンジョン誕生と日本政府の対応
西暦2029年5月28日
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『ダダダダダダダダ……………』
日付が変わるとともに震度2の弱い地震が観測された。
地震が多発する日本にしてみれば、「また地震かー」程度で収まる。
しかし、全国各地で同じ震度を観測したため震源地が全く分からなかった。
それどころか、地震は世界中で日付が変わるとともに発生していった。
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『ダダダダダダ、ダッガァーン』
爆発音のような音とともにとてつもない地震が起こった。人々は、慌てて目を覚ました。
しかし、お皿などの物が落ちることはなく、どんなに古い建物でも崩れることはなかった。
その地震が治まると世界中で土で出来たドーム状の構造物が地面から生えるようにして現れた。
それは、駅の前や神社の中、山の中や民間の敷地内など様々な場所に出来た。
しかし、その構造物は決して建物の中や道の上、線路の上など日常生活の邪魔になる場所には、一切できなかった。
その構造物は、高さ・直径ともに3メートル位で半円のようになっていて、高さ2メートル幅1.5メートル程の入り口がある。入り口の中は階段になっていて、まるで人工的に作られたかのように、規則正しかった。
人々は、気になりその構造物の中に入っていった。しかし中に入っていったものは、ほとんどの帰ってこなかった。帰ってきたとしても全身ぼろぼろで、大きな骨折や手足の欠損など死に至るような、大怪我をして帰ってきた。
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日本政府の対応
世界中で地震が発生したあと、各国の代表に連絡をとり、現状把握をおこなった。
政府が確認出来たのは、
・世界中で大きい地震が起きたあと、様々な場所にドーム状の構造物が出来たこと。
・地震が起きたのは全ての国だったこと。
・構造物の中に入ると、モンスターに襲われる。
と、いうものだった。
このことから、政府は構造物への侵入を禁止し、自衛隊や消防、警察を使い構造物を封鎖した。次に、ニュースで構造物を発見ごすぐに警察又は市役所などに目連絡をするように呼びかけた。
呼びかけてから1時間で60個以上の構造物が見つかった。
日本が世界に誇る日本の文化でもある漫画やラノベなどから、日本政府は構造物を『ダンジョン』と、名付けた。