並行世界β 2
俺はなんとか家に着いた。愛衣や紗矢香も一緒に
「まあ座っとけ。今なんか作るから」
俺はキッチンに行き3人分の料理を用意した。
夕飯を食べ、食後の珈琲タイムだ。愛衣は紅茶だが
俺は砂糖2個、ミルクなし、紗矢香は聞いたら砂糖2個、ミルクあり、愛衣は砂糖2個のレモンの輪切りを入れて持っていった。
「お待たせ」
俺はそれぞれにカップを渡しソファーに腰をかけた。
しばらく無言で珈琲をすすっていたが愛衣からお茶菓子ないの?と言われてさっき夕飯食ったろ。と言ったがデザートは別腹よと言ってきた。仕方がなくキッチンに行き冷蔵庫にあったケーキを持ってきた。
「ケーキ持ってきたぞー」
「私ショートケーキ〜♪」
持ってきた早々、愛衣に俺が食べたかったショートケーキを取られてしまった。
残ったのはモンブランが2つ
「モンブランしかないけど......紗矢香はモンブランでいいか?」
「翔太君と一緒のものだからいいよ」
そう笑顔で答えてきた。
くそう......不覚にもドキッとしちまった
そんなやりとりを見ていた愛衣が私もモンブランがいい!と言ってきた。
しかしモンブランは2つしかない。
「しょうがないな。俺のを半分分けてやるよ」
「やったー♪」
しばらくして珈琲を飲みすぎたのか尿意が生じたのでトイレに行ってくるとだけ言ってリビングから出た。
しかしなんとなく蒸し暑く身体がベタベタしていたのでシャワーを浴びることにした。
そしてシャワーを浴び終わり体を拭いていると更衣室のドアが空き、紗矢香が入ってきた。
多分トイレに来て場所がわからなく適当に入ってきたようだ。俺の存在に気づいた紗矢香は石になったみたいに固まった。
それもそのはずだ。
俺は生まれたままの姿、つまり裸なのだ
「えっと......紗矢香さん?」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「あれ?こんなこと前にもなかったか?」
「そんなわけないじゃない!きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
雨の降る空に紗矢香の悲鳴が響き渡った