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始発点《本当の始まり》

6月のある日、黒木菜々いつも通り秋山翔太一緒にと学校に向かっていた。


「……それでね、お父さんったらまた遠くの仕事に行っちゃったの」


(私のお父さんは探偵で、迷い猫や迷い犬は無償で、それ以外も格安で引き受けるいい仕事人なの。でもそのせいで利益はほとんどないけど。でもお母さんが化粧品会社の社長で家計は苦しくないけど。お母さんはお父さんの仕事を「あの人がやりたい仕事だから私はそれでもいいかな」って言ってたの。私も将来こんな夫婦になりたいな。なんてね。)


「急に笑ってどうした?」


「なんでもない。あっ猫ちゃんだ」


翔太が見るとそこには真っ白い子猫がいた。奈々が手を伸ばすとビクッとして立ち去って行った


「まってー」


菜々はその猫を追いかけた。が、彼女は赤になっている信号機に気づかず飛び出してしまった。


「菜々!」


翔太は走り菜々の後を追った菜々は猫を捕まえ抱き抱えた。すると横から車が来ていたが、その車はスピードを緩めることなく菜々に向かっていった。


「菜々ぁ!」


次の瞬間、大きな音と共にコンクリートの地面に赤い血が流れ始めた。


その血は誰のものかというと……


「翔……太?」


翔太はギリギリのところで菜々を引っ張りなんとか擦り傷だけで済ませたが、その代わり彼が車の前に出て行ってしまったのだ。


後に分かったことだがこの運転手は脇見運転をしていたようだ。その後彼は警察に捕まり翔太は救急車で病院に運ばれ菜々は一応その救急車で病院に行った。


菜々は軽傷で済んだが翔太は意識不明の重体、脳へのダメージはあまりないだろうとのことだった。その後彼女は学校に行き紗矢香達にこのことを説明した。


「そう……午前中の授業を休んでいた理由はそういうことだったんだね」


「うん」


「あの……秋山君の容態は……」


「先生は今夜が峠だって言ってたよ」


暗くなっていた3人に駆は


「馬鹿じゃねえのお前ら」


「なんでよ駆!」


「逆に聞くが俺たちがここで暗くなってるからって何になる。翔太に何かおきるのか?おきるわけ無いだろう。だから俺達がやるべきことは笑って過ごすことだ。翔太が「なんで俺はこんな楽しいことがあったのに眠っていたんだろう」って言うくらい楽しくな。今俺達にできることは見守ることとあいつの居場所を残すことだ」


「そうだよね。悔しがらせちゃおう」


「たまには駆もいいこと言うじゃん」


「たまにはってなんだよ」


「そうですね。楽しく過ごしましょう」


しかし、秋山翔太が目を覚ますことななかった……

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