青天の霹靂とビックら仰天は同じ意味?
隆を待っている時間は意外と長かった。
下駄箱にもたれているところに彼が降りてきた。
『わりぃ。 遅くなった…』
なにか心ここにあらずという感じで、声がうわずってる。
どうしたんだろう…
「ううん。 大変そうだね。なにかあったの?」
私は隆の様子が尋常ではないので、思わず聞いてしまった。
ああ…
生返事をするだけで、靴を履き替えて校舎を出ようとしている。
えっ?
置いてかれそうなので私も急いで靴を履き替えて隆に続いた。
なにか魂を抜かれた感じ?
恐る恐る、隆の顔色を伺いながら、校門までの道を歩く。
さっき、気持ちを確かめ合って恋人同士になれた2人とは思えない…
私とのこと、思い直しちゃったのかな…
すぐに不安がもたげて、足がとまる。
背中を見て、悲しくなりそうな瞬間。
『おおっ!』
いきなり隆が大声をあげる。
ビクッとした。
隆が振り返り、
『ごめんっ』と言った。
それは笑顔でしっかり見つめながらだった。
手招きされたので、すぐに近づく。
右手を取って握り締めてくれた。
うわっと思い、同時に復活の現金おんなです。
『ちょっと、びっくりするようなことがあってな。
放心状態になってた。 』
「なにかあったの?」
『うん。ごめんな。
今正気に戻った感じ。』
笑ってくれたので笑い返した。
『聖雪、俺の彼女になったんだよな?』
えっ?
見つめられるので、思わず頷く。
『よしっ!』 また気合の声。
「なに? どうしたの?」
良くわからない行動が続く隆に、
?印を頭に浮かべて聞いてみる。
『うん。 聖雪は俺の彼女だから聞いてもらおうかな。』
なんの話しなんだろ…?
『実は、校長室に呼ばれてました。』
「ええっ~」
『理由が聞いてビックリなんだけど…』
「な、何?」
『……』
「?」よっぽどらしい。
『実はな、…ドラフトで選ばれた…6位だけど。』
「えええええええええええええええええええっ~」