表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約者にはなりません!!  作者: まちゅ
6/10

お茶会

〜お茶会〜


「オパール公爵とご夫人 ご子息とご令嬢のご入場です」


従者により会場まで案内された私は入場のアナウンスとともにカーテシーをして入場


どうやら大人用と子供用にスペースは分けられているらしい。


会場は円卓のテーブルに4つの椅子が置いてあり、好きなように好きな人と座れるよう配置されてる。


子供用のスペースは椅子やテーブルが低くなっており小さな女の子でも座りやすい

それでいて少し背の高い男の子でも無理なく座れる高さ

王妃の細やかな心配りを感じることができる空間だ


お茶菓子はアフタヌーンティースタイルでテーブルに置いてあるだけでなく、ビュッフェスタイルで好きな物も食べれるようになっている。


大人用にはビュッフェはないからこれも王妃による子供たちへの気ずかいなのだろう



「初めまして ご令嬢」

声をかけてくださる多くのご令息

迷惑そうに追い払う兄

挨拶で忙しくお菓子が食べれず落ち込む私という悲しい図が出来上がってしまった


皆、初めてお茶会に参加する麗しい令嬢に声をかけたくてしかたないのだ。

ひとりでは恐れ多いと恐縮する美しさであっても、こうも大勢いれば自分だっていいはずと勘違いする人が出てくるのは当然であった。



「シトリン、リリー久しぶりだね」

ぽんっと頭に手を置かれ聞き馴染みのある声に反応して顔をあげると、そこには、大好きなアレックス兄様が


「アレックスお兄様 !!お久しぶりです」

少し会わないだけで少し少年らしくなった大好きな人に会えて最高の笑顔を向ける妹と

慌ててお辞儀をしようとしている兄

アレックス兄様が耳元で何かをささやきシトリンを止めていた


「そういうことなら今まで通りに」

シトリンはいたずらっ子のような顔をした


「お会いできると思っていませんでした! アレックスお兄様がどうして王国のお茶会にいらしているのですか??」

少し前から帝国の貴族が王国へ来ているとは聞いていたがまさかアレックスも一緒だったとは....


どうして思いつけなかったのかしらっとガッカリするリリー。


リリーは、アレックスのことを力のある騎士の息子だと思っていた。

軍事演習に参加している時も、いつも泥にまみれ、周りの騎士から弟のように可愛がられていたためである。

帝国では、貴族や平民は平等に訓練を行い、力があるものが騎士になれる。同じ土俵に立つものとして差別は一切なく、平民と同じ扱いが耐えられないものに、命をかけて民を守ることができない。騎士失格となってしまうこともある。

王国では、平民と貴族は同じ騎士であっても扱いがまるで違う。

なので帝国でも、平民と貴族は分けられて育成されていると思い込んでいる。

そのため、リリーの知っている知識を総合して照らし合わせた結果、リリーの中ではアレックスは力のある平民出身の騎士の息子という位置にいるのだ


父がいくら力のある騎士であっても 、普通であれば子供を視察に同行させることはない....

なぜアレックスがここにいるのか..。


頭をフル回転させるが思いつかない。


「一緒に座ってもいいかな?」


輝く色味の薄いプラチナブロンドの髪も青緑の瞳。春風のような優しい笑顔。その全てが周囲の視線を集めるのは十分すぎる。

そしてリリーにとっての難題を吹き飛ばすにも十分すぎた。


「もちろん一緒に座りましょう! ね ?シトリンお兄様いいでしょ??」

先程考えていた事など すっかりどこかへいってしまい、ただただ胸が高鳴るリリー。


そしてその光景を微笑ましく見ていたシトリンとて、可愛い妹と、親友と同じ席で嫌なわけがない

「もちろん」


3人は最近の近況報告やたわいもない話をして盛り上がっていると


「ジェイド殿下、スフェーン殿下ご入場」

アナウンスが流れる



王妃は先に入場し来賓を迎えて、王は帝国の方と地方へ視察に行っており本日は不在

な為別々の入場となった。


周りは一斉に立ち上がりカーテシーをする

それに習って私達子供たちも





髪色や瞳の色まで王から色濃く受け継ぐ濃い金色に薄い金色の瞳ジェイド殿下と

王妃様譲りの薄い金髪に赤い瞳のスフェーン殿下


兄と同い年なジェイド殿下

私のひとつ年下のスフェーン殿下

今日は兄であるジェイド殿下の側近や未来の王太子妃(候補)を選ぶお茶会だとすっかり忘れておりました...。

だってアレックスお兄様がいたらドキドキしてしまうのですもの!!


どどどどどど


地響きが聞こえるのではないかと思うほど

ご令嬢がすごい勢いで殿下たちを囲い各々我先にと挨拶をし、それを守るように騎士の真似事をする男児達


王妃、王からの推薦は家柄 人柄 風貌が重視されているため、選ばれるのは難しい

しかし、王子自らの推薦枠には決まりはなく、気に入った令嬢を1人選べる

そのため王妃を夢見る女の子たちは気に入られようとあの手この手なのである。


ジェイド殿下は嬉しそうにご令嬢の相手をされ、社交的です

一方スフェーン殿下は押し寄せる令嬢たちに怯えているように見えます。

スフェーン殿下は、ジェイド殿下にと、押し寄せるご令嬢がぶつかってしまい、転んでしまいました。


近くテーブルで優雅にティータイムを楽しんでいた、ご令嬢が立ち上がりスフェーンの元へ

「皆様、正気ですの!? スフェーン殿下が転ばれてしまった事にも気づけないような方たちが将来の国母や騎士になれると本気で思っていらっしゃるのですか!?」

ラベンダー・アメトリン侯爵令嬢がスフェーン殿下を立たせながら声をあげます


彼女は9歳ながら正義感が強く賢いとお父様が褒めていらしたかただわ...


9歳の彼女からしたら5歳の子供が転けて泣きそうなのを放っておけなかったのだろう

言わいるお姉さん気質なのである


遠目からでもわかる。紫の髪の毛が知的さをより際立たせ、少し冷たい印象を与える少しつり目な瞳が印象的な美人だ


「まぁまぁそう怒らないでください侯爵令嬢。今日はみんなが知っての通り将来を共に歩む人を決める大事な日だ。少し浮かれてくれているくらいが、僕たち王家に人気があると自覚できて嬉しいものだ。スフェーンも女性に守られているようでは王家を支える一員にはまだ程遠いな。」


ジェイドは大きな声でわざとみんなに聞かせるよう言った


自分を寛大な心を持っている。それに比べて弟は....といった気持ちがもれ出している


「リリーは行かなくていいの?」

一連の流れを興味深く見ているリリーに対しアレックスは疑問を投げかける


「はい ! 私全く興味がありません。でも後ほど貴族の勤めとしてどうせご挨拶に行かねばなりませんが...。いっそ今行ってどさくさに紛れ挨拶を終わらせれしまおうかしら.....」


聞きたかった返答だったかのような嬉しそうなアレックスを横目に


「後で僕も一緒に行くから頑張ろうな。」

シトリンもあの凄まじい集団を見て遠い目をする


10分程たち

殿下達の周りが少し静かになってきた頃

ジェイド殿下はお気に入りのご令嬢を見つけたご様子


ジェイドにピッタリ寄り添うオレンジ色の髪の小動物系のとても可愛らしい令嬢 家紋の宝石はなくたんぽぽをかたどった金色のブローチ。

ダンデライオン伯爵家の令嬢であろう。


殿下へ正式に挨拶に訪れる令息 令嬢が居るのにも関わらず、オレンジ色のご令嬢を常にそばに連れている。


いや彼女が離れない言った所なのかもしれないが....

ご令嬢もふふんと得意げだ


「そろそろ僕たちも行こうか」

シトリンがリリーに声をかける


「じゃあ僕はそろそろお父様の所へ戻るよ。リリー どうか待っていて。とても長く時間はかかるけれど必ず僕が迎えにいくよ。それまでさよならだ。大好きだよ」

軽くおでこにキスを落とし、アレックスは王宮の奥に消えていった


キスをされたおでこを両手で抑え顔が真っ赤になっているリリー


「あ...アレックスお兄様!! 長く会えないのですね...どんな事をしてでも私お待ち致します。」


アレックスへと手を伸ばすが、もう背中すら見つけられない。

伸ばした手を、胸の前でぎゅっと握りしめ強く決意したリリー。


シトリンは複雑な顔をした

「挨拶に行こう...」


シトリンとリリーが並んでいるとそれだけで周囲の目はいっせいに集まる

シトリンは金髪にオパールの瞳

リリーは白髪にオパールの瞳

2人とも目立つのだ


自分たちより目立っている人が居ることに気づいたジェイドは気を悪くした

挨拶のため近づいて来ているのがわかる


「王国の輝く星に公爵家長男シトリンと長女リリーが挨拶いたします」

シトリンの挨拶の言葉とともにカーテシーをするリリー

それだけで注目を集めるのが気に入らない


シトリンの言葉に被せるように

「君たちは公爵家の令嬢と令息だね。噂に違わぬ美しいさだな」

顔を上げよと言われるまで顔をあげることはできない

しかし一向にその言葉を言う気配がない

カーテシーは意外と足に来るのだ....しんどい


「お褒めに預かり光栄でございます」

シトリンお兄様も顔を挙げず返事を返す


くすくすとジェイドの横から可愛らしい声の馬鹿にしているような笑い声が聞こえる....



「では、今はまだ立て込んでいるため、話はまた今度にしよう。あぁ、すまない楽にしてくれ」

まるで声をかけるのを忘れてたと言わんばかりの白白さ.....


そう言ってジェイドとダンデライオン伯爵令嬢は立ち去って言った


「顔を上げてください。兄がとダンデライオン伯爵令嬢が不躾な態度を取ってしまった事お詫び申し上げます」

スっと顔をあげると声をかけてきた人物がスフェーンだとわかった


「オパール公爵家のシトリン公爵令息とオパール嬢ですね。小さな僕にまでお二人の噂は届いています。とても優秀だとか。僕は魔法をあまり得意ではないのでぜひ今度教えてください」



スフェーンは5歳とは思えないほど立派な口調 そして王族の気品を纏っていた


「ご挨拶が遅れました。公爵家のシトリンとリリーが王国の輝く星にご挨拶申し上げます。殿下に謝罪をして頂く必要はございません。魔法についてでしたら私も多少腕に自信がありますので、いつでもお聞きください」


「ありがとうございます。では僕は兄上を追わなければなりませんので失礼します。」

そう言うとスフェーンは兄の元へまた戻っていった


.......このお茶会が始まって殿下達が登場してまだ30分ほど

兄より弟の方がよっぽど......



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ