1話
2026年のバレンタイン、小説家になろうラジオ企画の『トライアングルレッスンM』用に作ったものを少しだけ弄ったものとなります。
以下ナレーションはユイコで。
ナレ:扉を開けると見知った二人がいた。
ユイコ:あ、二人ともいらっしゃい!
タクミ:おっじゃまっしまーす!
ヒロシ:お邪魔します。
ユイコ:来てくれてありがとう。さ、入って入って。
ナレ:今日は家に父も母もいない。二人とも遠出して明日の夜まで帰ってこない。
タクミ:さて、何して遊ぼっか?はいコレ、チョコ。
ヒロシ:タクミ、はしゃぎ過ぎだ。ユイコ、これ、良かったら後で。
ユイコ:イチゴのチョコとケーキだ、ありがとう!二人とも、リビングでくつろいでて。私、紅茶淹れてくる!
ナレ:大好物二つを手にして、スキップしてキッチンに向かった。
以下ナレーションはタクミで。
タクミ:おっじゃまっし……こんにちは。
ナレ:知らない子がリビングにいた。ユイコは一人っ子って聞いてたんだけどな。
ユイコ:忘れてた!親戚のムックンが今日来てるの!ムックン、茶色いのがタクミで、黒いのがヒロシっていうの!よろしくね!
ナレ:遠くのキッチンから声が飛んできた。
タクミ:どうも、茶色い方のタクミでーす。で、こっちの黒くて一見愛想が悪いのが…
ヒロシ:ヒロシだ……あと愛想が悪いは余計だ。
ムックン:こんにちは……
ナレ:歓迎されてる気は、あんまりしないな。
以下ナレーションはヒロシで。
ムックン:お二人のことはユイコねえから聞いてますよ。短い付き合いの割に、随分仲が良いんですね。
ヒロシ:まぁな。
ナレ:あぁ、そういうことか。俺達は折角のお姉ちゃんを取ったお邪魔虫に見えてるのか。ま、子どもの言うことだし、適当に流すか。
ムックン:ま、仲良しはほどほどにして下さいよ。何せオレの婚約者なんで。
ナレ:とんでもない爆弾発言が飛んできた。
タクミ:は!?マ!?え⁉
ヒロシ:そんな馬鹿な、恋愛小説やファンタジーじゃあるまいし……
ムックン:事実、ですよ。確かめてみたらどうですか?
ユイコ:あ、みんなお待たせー。紅茶淹れたよー。
タクミ:な、ンナァユイコ!お前がこの、ムックンと婚約してるってのはマジ⁉
ユイコ:うん、そうだよ。してるしてる。あ、お砂糖忘れてた。とってくるねー。
ヒロシ:お砂糖どころじゃ、オイ、ユイコ……
以下、ナレーションは誰でもない巽さんで。
ムックン:これでわかりましたか?
タクミ:くっ、マジかよ。
ヒロシ:信じられない。
ムックン:もし、お二人がその事実に異議を否定したいのでしたら、オレは、受けて立ちます。男三人集まって、こうなったら、やることは一つっきゃないですよね?
ナレ:ムックンが構える。その振る舞いを見て、二人は顔を見合わせ、意を決した。
ヒロシ&タクミ:上等!
ユイコ:お砂糖とってきたよーってアレ?
ムックン:サモン、風林火山、武田信玄!更に史実カード『無敵の騎馬隊』を発動!
ヒロシ:武田に騎馬隊…タクミ、来るぞ!
タクミ:解ってる!
ムックン:騎馬隊の効果で騎馬属性の『チンギス=ハン』をデッキからエクストラサモン!史実カード『蒙古の騎馬』を使用して、ターンエンドだ!
タクミ:武田信元寇デッキとか、ガチかよ!あぁもう、サモン、百景名画、葛飾北斎!更にそこから『芸術家』でチェイン!『ゴッホ』、サモン!史実カード『夜のカフェテラス』・『ひまわり』を使ってターンエンド!
ムックン:げ、国際北斎!
ヒロシ:頭脳に電気走れ、サモン、菅原道真!からの、『電気』でチェイン!『トーマス=エジソン』と『ニコラ=テスラ』をエクストラサモン!からの『テスラコイル』・『電球』・『飛梅』!ターンエンド!これが俺の『トライトニング』だ!
ナレ:三人が仲良くカードゲームをやっていた。最近流行りの歴史熱造カードゲーム、『メイクオブヒストリア』ってやつだ。三人とも一緒に遊んでて楽しそう。
ユイコ:にしても、『婚約』かぁ。
ナレ:思い出す。ムックンがまだちっちゃい頃にした、婚約。未だ覚えてたんだ……。
ユイコ:私って、モッテモテぇ。
ナレ:そう言いながら淹れた紅茶とスイーツを一人楽しむユイコ。
三人:うぉおおおおおおおおおおおおおお!
ユイコ:みんなー、がんばれー。
ナレ:三人の気持ちに気付かないユイコであった。
カードゲーム作品だと大事なことをカードで決めることはよくあります。世界の命運とか。
下里予さんがいるなら『サモン!』は言わなきゃ、田木寸さんがいるなら赤いカードで『正面突破』してもらいたい。と思って書きました。
《ゲーム解説》
『歴史熱造カードゲーム メイクオブヒストリア』
歴史上の偉人や史実カードを駆使して戦うカードゲーム。
特徴は偉人の共通する性質を宣言して一気に強い偉人を複数展開する『チェイン』。
例)徳川家康の『徳川家将軍』でチェインして『徳川家光』をエクストラサモン。
元々は学校の社会科の先生が子ども達に歴史を楽しく学んでもらうために作った教材。関連する歴史の用語を楽しく学んでもらうことが目的だった。が、子ども達がそれを魔改造し、大きなお友達に見つかった結果、色々と大変なことになった。
例えば、作中で出た菅原道真公とエジソンとテスラ。後二人は直接関係があるが、道真公だけ関係が無いので本来道真公からエジソンテスラはサモン不可なのだが、「道真は雷神ともされているので実質電気系統」という実質理論で無理やりこじつける事でチェインさせることが出来てしまう。
要は、魔改造の結果、偉人に無理やり共通点を見出すこじつけゲーになった。
のだが、こじつけをしようとするとより幅広い歴史の知識が必要になるため、魔改造後の方がずっと歴史の勉強になった。ガチ勢ほど歴史に強い。
以下は代表的なデッキ名称。
・武田信元寇:武田信玄から専用カードの『騎馬隊』を発動。デッキからチンギスハンをサモンして『てつはう』や『弩』を使って正面突破ゴリ押しするデッキ。つまり八゛卜スピの赤デッキ。ムックンの声優の田木寸さんが使うならこれだと思いました!
・国際北斎:北斎からゴッホに繋げ、西洋美術系に繋げるか日本の美術系に繋げるか選べる幅広いデッキ。西洋はゴッホが相手のテオ効果で止まる。美術系の知識が必要になるので割と歴史上級者向け。
・ガチ百合炎上大事件:和泉式部と紫式部と清少納言を主体としてドロドロな女の戦いを繰り広げて勝つデッキ。平安なのでたまに陰陽師の呪詛が飛んでくる。納言→定子に繋げ、そこから道長に繋げて道長の望月で殴る道長ムーンサルトというデッキもある。
・トライトニング:菅原道真公からエジソンとテスラに繋げて電気系を強化するデッキ。
エジソンとテスラ、どちらを主体とするかで交流・直流に分かれる。両刀は二股ソケットと呼ばれる。エジソンは史実カードの『特許』を使う事で強化されるがテスラは史実カードの『テスラコイル』の効果でデッキが多い程強化されるので実は直接の相性は悪い。道真公は『飛梅』という専用カードも強い。
・増える邪馬台国:邪馬台国がどこにあるのか議論を利用して適当な地域の偉人から卑弥呼を無理矢理呼び出すデッキ。たまにミラーで邪馬台国が2つに増えることがある。ネタで邪馬台国を絶対入れるレギュ大会をした結果、邪馬台国が同時に10ヵ所生えてきて、内2国は海外に生えたこともある。
誰か作ってくれるのを待っていまーす。
フレーバーテキストやストーリーが必用なら場合によっては書きます。




