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ベンチーズ

作者: スラル

こんにちは、スラルです。

今回投稿させていただいた作品は、少し前にコンテストに投稿して惨敗したものです。

僕がつまらないな―と思ったのでリメイクしてみたやつです。

では、どーぞ!

 眠い、すごく眠い。おっと、こんにちは、俺は青島渚、中等部二年生だ。

 現在、歴史の授業中。マジ眠いんだけど――。

 うとうとしてると、授業終了のチャイムが鳴った。

「起立!礼、着席」

 俺が寝ぼけた顔をしていると、一人の男子が声をかけてきた。

「次は、体育だって!」

 彼は甲都と言い、クラスで一番運動神経がいい。

 甲都と着替えて校庭に出ると、先生がソフトボールの準備をしていた。

「準備体操しろよー」

「は~い」

 体操を終え、全員が先生の周りに集まった。

 ルールは野球とだほど変わらない事を説明した先生は、生徒に声をかけた。

「各チーム 試合スタート!」

「よし、やるか」

 俺のチームはCチーム。バッターボックスの近くに集まった先攻の俺たちは、辺りを見渡した。

 敵チームの目はガチだ。グローブを構えて、いつでも来いと言わんばかりである。

「ん?和也がいなくね?」

 信壱の言う通り、確かにクラス一の天然少年の和也がいない。

「あ、いた…」

 甲都は外野の方を指さした。目を凝らして見てみると、そこにはグローブを構えた和也が立っていた。

 なんでだぁぁぁ!?

 え?ん?あいつって、敵だっけ?え、スパイなの?

(俺、先攻って言ったよね!)という顔でこっちを見るキャプテン。

(すまないが、俺らにも解らん。)目をそらす俺達。

 少し経つと和也は周りを見渡して、ここが自分のチームではないと(今更)気づいたらしい。

 帰ってきた和也にみんなは棒読みで励ました。

「大丈夫、失敗は誰にもあるさ」

「本当に大丈夫?(頭が)」

 ひとつ嫌味が混じっていたが、よしとしよう。

「プレイボール!」

 試合開始!打順は運動神経の良い順、一回でもボールが当たったら別のメンバーにチェンジ。

 当たらない子はアウトになるまで続けるルールだ。

 一番は甲都だ。思いっきり振りかぶってバットを振った。

 バットにボールが当たった音が響いた。

「すげぇ!すごい飛んだ!」

 甲都は、二塁へと一気に走り去った。

 良い調子だ!このまんま行こう!

 と、思っていた時期もありました。

 二番はキャプテンなのだが!なぜか運動音痴の和也が順番を無視して、バッターボックスに立っていた。

「よし!俺に任せろ!」

 任せろ!じゃねぇぇ!

 作戦聞いてた?上手い順って言ったよね?お前絶対に後ろじゃん!

 そこからは、まー早かった。ものの数分もしないうちに1アウト。

「よし!切り替えて行こー」

 うちのチームは、切り替えを大切にしている。

 盛大なミスをしたのに、何事もなかったように、次のバッターにチェンジした、これぞ優しさ。

 ミスした方は一回も触れられないのは辛いわな。

 次からはちゃんとルールを聞いてもらいたい所だ。

 その後、我々は奇跡的に一点確保!しかし、第二の戦犯が登場した。

 都山だ。彼はバットを振った反動で何故か、毎回一周する。多分踏ん張っていないのだろう。

 現在2ストライク。

「次は踏ん張れよ!」

 都山は自信あり気に頷くとバットを構えた。放たれたボール!ゆっくりだが、確かにボールを打った!

「やったぜ…って、え?」

 確かにボールは当たったが、都山は走ろうとしない。と言うか、まだ踏ん張ってる。

 なんでだぁぁぁ!?

 気付いた都山が走り始めるが、時すでに遅し。ボールは一塁へと投げられ、アウト。

「ガチか…」

 そして、出番がもう一度回ってきた和也により、3アウトチェンジ。

 我々は守備へと回った。

 俺の守備は二塁。やはり相手も、スポーツの上手い人を最初にしていた。

 絶対に守らないと一点取られてしまう。

 相手は早速打ってきたが、なんと!ボールの落ちた場所に和也が――。

「一塁に投げろ!」

 キャプテンが嬉しそうに、声を上げた。

 が!ご存じの通り、期待しちゃダメなのがうちのチームである。

 ボールを拾った和也は、自信満々にボールを投げた!訳ではなく、ボールを持って一塁へと走った。

「「(なん、もういいや…)」」

 ため息をつきながら、呆れる俺たち。

 おかしいだろ、お前は走るのも遅いだろ!間に合わない!絶対無理ー!

「じゃあ、二塁へ投げろ!」

 和也は頷くと、俺の方へ投げ――ずに、やっぱり走った。

「「はぁ~」」

 思わずキャプテンと同時にため息が出る。

 ボールが俺の所に届いた時には、もう敵は二塁で俺と雑談をしていた。

「あ、おかえり~遅いね(笑)」

 キャプテンはもう一度ため息をついて、審判と話し始めた。

 数秒後、審判がコートに入ってきた。

「メンバーチェンジ!」

「「できるかぁぁ!」」

 ここにいるメンバーで全員だぞ!チェンジできるか!

 和也は場外へと審判に連れてかれた。

 さてと、切り替えて行こう!ってか、同じチームの一廣がいねぇ。

 辺りを見回してみると――いた。グローブを構えてた。

 そう、構えていたのだ。ファウルエリアで――。

 視線を感じた彼は、こっちに走ってきた。

「全然、ボールが来ない!」

「そりゃ そうだろ!」

 だからかー!的な顔をして、反対のフォウルアエリアへ――って、そこも違う!

 仲間に、ちゃんとした持ち場へと彼は連れてかれた。

 さてと、次のバッターは――はッ!

 か、彼は――クラス一の中二病男子!

 名前は――なんだっけ。

 と、とりあえず!明らかに他の生徒とは違う雰囲気をまとっているッ!

 だって、なんか――ドドドドドって文字が見える!気がする。

 一気に周りの空気が変わる。

 あれ?あいつバット持ってないぞ。

 すると、彼はズボンのポケットから金属バットを取り出した。

「「なんでだぁぁぁ!?」」

 敵味方関係なくツッコむ。

「おかしいだろ!物理法則無視してんじゃねぇ!!」

 結局、四〇元ポケットから取り出したバットは審判に没収された。

 甲都がボールを投げた!

 そして、その――名前わかんない子がバットでボールを打ち返した!

 しかも意外と遠くまで!

「何ッ!?」

 甲都が悔しそうな声を上げる。

 ここで点を取られるのは痛い!

 ――ってあれ?相手は知ってないんだけど。

「てめぇ、どうゆうことだ!走れ!!」

 敵チームが野次を投げる。

「走れ?走ったら点が取れるのか?」

 あいつルール知らねぇのかよ。

「そうだって!だから速く走れ!」

 何故か黙り込む中二病君。

「だが断る」

「「ナニッ!!」」

 くだらん中二病君のおふざけに疑問しか出ない俺たち。

「断るじゃねーよ、走れ!」

 再び野次を飛ばされるが、笑い飛ばす中二病君。

「黙れ!俺はもうすべての塁を回ってホームに戻っているッ!!」

 はい?

「俺はボールをバットで打った瞬間に時を止めているッ!つまりッ!俺は時が止まっている間にすべての塁を回り、我がチームには一点追加されているのだぁぁぁ!」

「バッターアウト」

 中二病君が長々話している間にボールを取りに行き、中二病君はアウト。

 ――アホだろ。

「あと、30分頑張るぞ!」

 残り時間わずかなため、キャプテンが士気を高めた。


 我々は大逆転を収め――るはずもなく、試合終了。

 先生の周りに生徒が集まった。

「一位、Aチーム」

 その後、着々と結果が告げられる。

「最下位、Cチーム」

「「(言わなくてよくね?)」」

 我々は、その日デビュー戦にて、最下位という結果を残した。



 数日後、今回は別チームと戦う。

「みんな、改めて自分のポジションは分かった?」

 俺たちは、キャプテンの言葉に頷き、声を揃えて言った。

「「ベンチでーす!」」

 そう、俺たちは『ベンチーズ』。


いかがでしたか?

こんなのが実際にあったら嫌ですね(笑)。

『僕が私になった日。』の方も、ぜひ!よろしくお願いします!

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