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時空守護士タイムアテンダント  5 じゃじゃ馬姫と三番目のクルー    作者: 夜湖
第五章 許されざる善意、踊る珍騒動
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「絶対にダメだ、それは」

ハザマは険しい顔で再度、言った。

「どうして?」

思わず英麻はそう聞いた。その直後、ハザマと気まずい状況にあることを思い出したが、途中でやめることはできなかった。

「…どうしてダメなの?」

「そ、それは」

ハザマがぎこちなく英麻から目をそらした。

「いや…何でもない」

「ハザマ、説明して。いったん口に出したんだから」

腕組みしたサノが言った。

「えっ!?いや、けど、俺は…」

「いいからさっさとする!」

ハザマの背筋がびくんっと伸びた。少しだけ前に出ると、やはりぎこちない様子ではあったが、ハザマは話し始めた。

「歴史上の人物に未来の情報を与えることで史実、すなわち、歴史上の事実を変える―――それは決して許されない、時空の禁忌なんだ」

「じ、時空の禁忌?」

みなみがたどたどしい声で繰り返した。

「万が一、教えた場合には、その時代を起点に歴史の流れに狂いが生じ、その先に存在する様々な時代に悪影響が出る。要するに歴史全体がメチャクチャになるってことだ」

ハザマは低い声で一気に言った。

ヘッドホンを直しながらスクリーンの中のミサキが補足する。

「この禁忌を破ることは時空法において重罪だ。犯せば、君たち三人も例外なく罰せられるだろう」

「ええっ!?」

「それぐらい史実を変えるという行為は許されないものなんだよ」

サノが英麻たち一人一人を見た。

「たとえそれが相手を助けたいという、善意から来るものだったとしてもね」

英麻もみなみも舞子も、反論できなかった。納得はしていない。だが、それでも反論できなかったのだ。

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