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ヤモリのお姉さんを全身マッサージしてみた

「ムフフ、武器にしても良いし、防具にしても良いわよねぇ……いっそのこと売ってしまって豪遊なんてのもアリね。ムフ、ムフフ、ムフフフ」


 爽やかな風の吹く湖のほとりで現在、スーツケースほどの大きさのオリハルコンを抱き抱えて悦に入るリンさんを生暖かく見守っております。


「このままコレクションにしちゃっても良いわよね……あーん、どうしようかしら?」

「武器や防具なら私が加工してあげますよ?」

「刀に出来ますか!?」

「出来ますけど、リンさん刀の使い方分かるんですか?」

「コレクションにします!」

「そうですか、コレクションなら模造刀で良いですか?」

「切味抜群でお願いします!」

「分かりました。デザインとかはどうしますか?」

「お任せします!」

「了解です。少々お待ちを」


 前世で京都旅行した時にお年玉を全部使って後悔した模造刀のデザインを思い出しながらオリハルコンの塊を錬金スキルで加工し、オールステンレス包丁ならぬオールオリハルコン刀(鞘付き)を完成させました。


「どうぞ、抜いて見てください」

「ゴクリッ……ほおおおお……!」


 刀を受け取ったリンさんがゆっくりと鞘から刀を抜いていくと、目をキラキラと輝かせながら奇声を発し、食い入るように刀身を見て感動に打ち震えていました。


「一応刀身にリンさんの名前を入れましたが、別の名前にしたかったら言ってくださいね」

「このままで良いわ! 私専用って感じがすごく良いわね!」


 ヤモリン丸とか、ヤモリン一文字とか、ヤモリン刀なんて後の世では言われたりするのでしょうか?


 それはさておき、ここまで喜んでくれると作った甲斐があるというものです。


「満足していただけたみたいで良かったです」

「満足も満足! 大満足よ! 刀なんて鍛冶屋に注文したら最低でも30万エルは取られちゃうんだから! その分私もロトルルに何かしてあげたいんだけど、パッと思い付かないわね。何かして欲しい事があったらなんでも言ってね!」

「リンさんの喜ぶ姿を見られただけで私も満足ですよ」

「遠慮なんてしなくていいのよ! 私に出来る事ならなんでもするからね?」

「うーん、では、リンさんをマッサージするとかどうでしょうか?」

「ロトルルじゃなくて私に?」

「ええ、まぁ、その、リンさんの体に触れてみたいなと思ってまして、えへへ」

「それぐらい全然良いわよ? でもそんな事でお礼になるのかしら?」

「なります!!」

「ぴょいっ!? そ、そう、ならマッサージしてもらうわね!」


 リンさんの許可が取れたので、これで思う存分リンさんのスベスベとした質感の肌を満遍なくさわさわ出来ますね。ジュルリ。



 リンさんとしっぽりムフフ、では無くてマッサージをするために、リンさんおすすめの宿屋へと移動しましたが、ハートマークが乱舞している看板を見て私は素で「あっ」と察してしまいました。


「ここよ!」

「ここですか……」


 看板が先に目に入ってしまいましたが、外観もよく見るとハートの形をした窓や扉でもう、そうとしか思えません。


 私が少し躊躇している間にリンさんがずかずかと入って行ってしまったので止める事も出来ず、仕方無く後を追いました。本当に仕方無くですよ? エヘヘ。


「ほへー」


 中に入ると外観とは打って変わってまさにリゾートホテルという感じの広々としたロビーでした。ふかふかそうなソファや椅子がいくつも置いてあります。


「聞くの忘れてたけどロトルルはもう宿屋は決まってるの?」

「いえ、観光が終わったらそのままヒズル国へ行く予定ですけど」

「えー、1泊ぐらいはして行きなさいよー。宿代は私が出します! と言いたいところだけどお金はあまり持っていません! 1人部屋に一緒に泊まるってのはどうかしら?」

「お金はあるので2人部屋を取りましょう」

「そ、そう? あ、半分はちゃんと出すわよ!」


 と言う事でリンさんと一泊する事になりました。やったね!

 これで夜通しマッサージする事が出来ますが、一瞬猫獣人のミャーさんの嫌がる顔を思い出してしまったのでほどほどにしようと思います。


 ツインベッドではなくダブルベッドの2人部屋を選んで鍵を受付さんから受け取り、部屋へと入室しました。


「あっ」


 二度目の察し。

 天蓋付きハートマークだらけのピンク色ベッドです。枕元の棚に大人のおもちゃと思わしきマツタケ的なナニかと先端に穴の空いたエリンギ的なナニかが置かれていました。


「さてと、早速マッサージして貰おうかしら?」

「そう、ですね」


 リンさん、もしかして無知っ子なの?

 どうてみてもナニにアレする大人の社交場なのにこの落ち着き様はそうとしか思えませんよ。

 性に無知な白くて可愛いヤモリのお姉さん……もう、辛抱たまりません!


「では服を全部脱いでもらってベッドに寝てください」

「お、本格的ね。これは思ったより気持ち良くなれそうね」


 リンさんが服を脱いでいる間に私はストレージからエアロアダマンタイトを取り出して錬金スキルで風呂桶を作成し、その中にドラゲン島のビーチで集めた砂を出してポーション化、シリコーン液を作成してメガポーション2本を取り出し、合成、エクスポーションを作り、シリコーン液と合成、エクスローションを作成しました。


 エクスローションの効能はエクスポーションの効能と一緒ですが経皮吸収型なので飲むより塗った方がよく効きます。


 リンさんの様子を見てみると、腕を枕にうつ伏せの状態で横になって居たのでマッサージされる準備は万端のようです。

 うつ伏せなので胸は当然見えませんが、ヤモリ尻尾のせいでお尻すら隠れてしまっています。これならアニメ化した時に謎の光を入れずに済みますね。


 エクスローションの入った風呂桶を持ってベッドに入り、私も服をインベントリに仕舞って裸になりました。ローションが服に付いたとしても清掃魔法で綺麗に出来ますが、わざわざ汚す必要も無いですからね。建前とかでは無いです。本当です。


「ではマッサージを始めますが、滑りを良くするために最初にトロトロした液体を全身に塗っていくので、ちょっと冷たいですけど我慢してくださいね」

「はーい」


 今日出会ったばかりでこのリラックス加減はさすがに危機感無さ過ぎますけど、私にとっては都合が良いので思う存分リンさんの肢体を楽しみたいと思います!


「あ、肌の質感を先に確かめても良いですか?」

「良いわよー」

「では失礼して……」


 リンさんの背中を手の平で触ってみると、すべすべしてて柔らかく、水分を弾く感触がありました。冷たいイメージでしたが体温も人間と変わりありません。


「抱いて眠りたいぐらい気持ちいい肌ですね」

「そう? 自分じゃよく分からないけど、気持ちいいって感じてくれたなら嬉しいわ」

「じゃあ、改めて塗っていきますね」

「はーい」


 風呂桶からエクスローションを手に取り、リンさんの全身に塗りたくっていきます。


「ひゃん!」

「どんどん塗っていきますよ」

「う、うん」


 背中からお尻、脚、尻尾とエクスローションを塗っていく最中、時折リンさんが「あん」とか「んっ」とかエッチな声を漏らすので、私はニヤニヤが止まりませんでした。リンさんはうつ伏せなので私の欲望に歪んだ笑みを見せずに済んでいますが、仰向けになった時にニヤニヤを抑えられるかちょっと不安です。


「さて、粗方塗り終わりましたのでマッサージを始めたいと思います」

「お願いしましゅ……」


 先ずは肩から揉んでいきましょう。


「ん、もうちょっと強く、あー、良い感じ良い感じ、気持ちいい……」


 次は背中です。


「もっと体重を乗せて、あー、良い、良いわ……」


 そしてお尻と脚。


「ん……お尻もっとぐりぐりして、あー、気持ちいい……」


 そして尻尾。


「んっ……ぅっ……くっ……ちょっとくすぐったいかも……」


 ふぅ、これで背面のマッサージ終了です。


 ……なんですか? どさくさに紛れてエッチな事でもすると思ってたんですか?

 私だってそう思ってましたけど、いざマッサージを始めてみるとそんな邪な気持ちはどっかへ飛んで行ってしまいましたよ。

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