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〖異世界転移者、千人〗

 っと俺が困っていると、ブーケが上空を見た。ちなみに魔王はずっと上空を見てソロモン王を観察して一言も話して無い。何を考えているのだろう。


「レギン、そろそろ戦闘に集中しましょう。あたし達の話はまた今度」


「ブーケ! まだ話は終わって――」


「負けたら貴方の純愛も出来なくなりますよ」


 ケンタウロス族美少女の一言で、サキュバス美少女はシュンと黒翼をしおらせた。

 俺は愛されてるのを感じてちょっと嬉しくなる。そうか……モテると彼女が嫉妬してくれるんだな。へへへ。なんか気持ち良い。


 ブーケは真剣な表情で上を見る。


「道さん。今ここで戦うなら、攻撃手段はあたしとレギンさんだけです。道テイムで、あの鉄の塊を活かせるかどうかが鍵になるでしょう」


 鉄の塊。それは鉄の道だ。一万以上ある剣や斧や槍といった武器を素材として俺が道テイムした空へ続く道。

 俺はあれを見て、悩む。


「ブーケ、重要なのは俺も分かる。でも、エナジーが少ないし、あれはかなり使う。正直あと一回が限界だ」


「じゃあパンツ見て下さい。見ないとレギンさんも死にますよ」


「だってさ、レギン」


 そう、俺に決定権はないのだ。だって俺は初彼女に振られたくないのだから。

 レギンはふくれっ面で答える。


「見ないで。見て欲しくない。あたしのだけなら良いよ」


 俺はレギンのパンツを見る。


【エナジーが回復しました】


 なんていうか、こうまで同じパンツを見ていると……心の変化が疎くなっていく。皮肉なことだが、俺は他のパンツも見た方がレギンのパンツも愛せるな。相変わらず、植物をあしらったデザインだ。もはや脳裏に焼き付いてきそう。脳が俺にあるのかは知らんが。


 ブーケは軽蔑する眼でレギンを睨む。


「この分からず屋! 自己中! 道さんがパンツ見ないと、国が滅ぶんですよ!?」


 確かに状況はブーケの言うとおりなのだ。そして俺はレギンの気持ちに応えたい、彼氏だからな。

 はて、どうしたものか?


 ゴォォォォォォオオオオオォォォォン……。


 上空に、大きな音が響き渡る。

 綺麗な幻想的な音だった。


「これは……転移の幻奏!?」


 レギンが上空のソロモン王を見て大きく目を見開き、冷や汗をかく。


「レギン、何だそれは?」


「大規模な転移術式を行うときに偶に鳴ることがあるんだ。人間の魔術師でここまで転移門を使いこなすなんて……」


「流石魔術王ってわけか」


「冷静に言ってる場合じゃ無いよ! 何出てくるか分かんないよ! 絶対やばい奴だよ」


 確かに。新たな異世界転移者を呼び出すとかあるかもしれない。そうなれば大変だ。


 そして、ソロモン王は俺の方を向いてきた。他の奴は眼中にない、という感じで。


〖ロードロード、漸くエナジー回復の条件を満たした〗


「何!?」


〖これからの景色は少々お前達には酷かもしれない〗


 残虐なことをする、というのだろうか? ソロモン王はドワーフギルドで殺戮をしようとして、それには何の躊躇いもなかった。そんなソロモン王が一体今更何を酷と言うのか?


〖だが余は真剣だ。それだけは分かってくれ〗


 魔方陣から火柱が噴き出し、中から大量の人影が出てきた。

 まさかあれ、全部異世界転移者だと言うのか?


〖余の側近中の側近達だ。お前達に見せたくないが、特別に見せてやろう〗


 何……ジャンヌやロビンフッドやシモ・ヘイヘより強いのか!?

 どんなやばい奴らが出てくるんだ!?


 そこから表れたのは、千人ほどの美女。いや、美幼女もいる。年齢は8歳~28歳と言った感じの黒人なり白人なり黄人なり……色んな美女がいる。


【拡大!】


 え!?

 なんと、鉄の道に【視覚共有】が行われる。俺の意思じゃなくて小賢者の意思のようだ。


 それは原始的なパンツでも、現代的なパンツでも無かった。

 全てが職人によって精緻に作られ、女性の持つ曲線美をこれでもかと活かしたようなパンツ。それはどこか差別めいていて、「このパンツは良い骨盤でなければ似合わない」という鉄の意志を感じた。

 そう……それはパンツだった。

 一千ものパンツ。そこに負の性欲を感じる。ソロモン王の持つ審美眼が一斉に表れたようなデザインの数々。

 逆に言えば、そのパンツが似合う奴は骨盤が綺麗な形の美人なのだ。


【エナジーが回復しました×千】


 エナジー回復。それはスキルを使うのに必要なことだとは理解している。

 数千人の美女のパンツだった。ファッションは様々な民族情緒溢れる感じだが、パンツが見えやすいミニスカートや透けたレースが多い。

 っておい。戦闘員じゃないのかよ。


【うっひょおおおお、パンツ最高ぉおおおおお!】


 小賢者、自重しろ。まぁ俺もニヤニヤしちゃうけど。


【エナジーが回復しました×二千。トロフィー「我慢からの絶景パンツは格別」を獲得】


 自重しろよ。パンツを見るのは兎も角、上品に見るんだ。それが変態紳士だ。


【えへへへ。幸せ】


 小賢者、てめぇこの野郎……ま、今は許してやるとするか。かく言う俺も良い気分である。へへへ。

 ソロモン王のお陰でエナジー回復出来たぜ。ってまさか、ソロモン王のエナジー回復条件って。

 もし『面白い!』とか『続きが気になる!』とか『道の活躍をもっと見て見たい!』と思ってくれたなら、ブクマや★★★★★評価をしてくれると幸いです。


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