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美少女パンツ見放題――『礼拝の時間』

 亜人国家エヴォル、それは俺が転生した国だ。

 魔王ガンダールヴに率いられるこの国は俺に対して、美少女パンツが捧げる時間帯を設けた。


 それが『礼拝の時間』だ。


 俺が美少女パンツを見て礼拝し、エナジーを回復する時間だ。

 多少の異議が(主にスレイブによって)出されたが、何とか通った国策である。


 俺は道テイムにより、今日も美少女パンツを見てエナジーを回復するのだ。へへへ!

 俺の隣に居るレギンが広場で俺に話しかけてくる。


「礼拝の時間、もう魔王軍の国策になってしまったな。これを廃止すると、色々まずいらしい」


「そうだな。詳しくは知らないけど、これを設けることで国家予算の九割を削減して他に回せるって魔王が断言するんだから凄い」


「全く、ロードロードは凄い奴だよ。自慢の彼氏だ」


 全く、道に転生して本当に良い気分だぜ。上から見下すのでなく、下から見上げることで幸せになるだなんて思いもしなかった。


「ははは、ありがとう。レギンも俺の自慢の彼女だ」


「も、もう……」


 レギンはもじもじしながら満更でも無さそうに背中の黒翼をばたばたと動かし、両手の人差し指をつんつんする。こんな可愛い奴が彼女だなんて、道になって良かった。


 それはそれとして――パンツ見せて貰う。

 俺はこれ以上無い真剣な顔つきになり、石畳に意識を集中する。


「道テイム」


 石畳が光輝き、修復されていく。その石畳を美少女が歩く。俺はそれを視覚共有する。

 見える景色は、壮観にして壮麗にして壮烈。


 百を超える美少女パンツ。色とりどり豊かな感じが良い。

 そして、今回は俺が要望した通り、絹製パンツが多い。

 数々の肉質がパンツによってキュっとしたラインを醸しだし、俺を興奮させる。


「最高だな」


【エナジーが回復しました】


 俺の心に直接響いてくる小賢者の声。


「道テイム」


 俺がスキルを使うと、俺が触れた石畳が光輝き、修復されていく。

 それを見た他の魔物達が絶賛していく。


「凄い……」「流石道さんだ!」「こんなのドワーフ千名いてもできない!」「ケンタウロス族が元気に走れるのは、道さんのお陰だぜ」


 数々の賞賛の言葉を浴び、俺はなんだかんだ嬉しい。

 承認欲求が満ちていく。


 俺を見る魔族の人達は、空に腕を掲げて笑顔で叫びだした。


「「「「「みーち! みーち!!」」」」」」


 俺は満面の笑みで、どんどんスキルを発動する。


 道テイム。

 道テイム、道テイム、道テイム、道テイム――。


 どんどん石畳……どころか土や石造りの階段ですら修復していく。

 街にあるあらゆる道が新品同然になり、俺は自分のやり遂げた仕事を誇らしくなる。


 俺はマップを確認。

 エヴォル国内の全ての道ではないが、主要な道を全て修復した。俺のマップには魔王ガンダールヴが流した魔力の刻印情報があり、道テイムで優先して直して欲しい情報が刻まれているのだ。


「えへへへ、彼氏が評価されるって嬉しいな」


 もじもじするサキュバス。


「そう言ってくれて嬉しい。俺はまるでグー○ルマップになった気分だよ」


「グー○ルマップ? 何それ」


「俺の世界にあった地図製品だ。位置情報を収集してどんどん便利になっていった」


「へー、じゃあロードロードもどんどん便利になっていくんだな」


 最終的には俺、どうなるんだろうな? まぁ、パンツ見れればいいけど!

 ……と思うが、最近魔王様がケンタウロス族と打ち合わせして、このマップ機能の強化を考えているらしい。その内、最適な距離を見積もったり、関所や宿場をどこに置くかを考えるそうだ。


 俺がやっている道テイムの使用頻度と過去にドワーフ達が直してきた記録・ケンタウロスの走行記録を演算して大規模な改修計画があるとか。


 噂で聞いただけで、まだ正式に魔王様から聞いたわけではないが……さてさて、俺はどれだけ仕事を任せて貰えるのか?

 俺は仕事を熟したい。理由は、魔王様が仲人だからだ。

 えへへ。


 レギンと結婚した時、俺がやったことを結婚式か披露宴で語ってもらいたい。あるいは、もしレギンの両親が「うちの娘を、どこの道の石とも分からぬ奴にやれん!」とか言ってきたとき、俺が街作りをやったら説得材料になるはずだ。「こんな立派な仕事をしてくれるなんて、ロードロードくん、レギンを頼んだぞ」とかレギン父に言われたら、「はい、お父さん。娘さんを一生幸せにします」って答えてやるんだ。


 そんな妄想をしていた。

 すると、風が吹き、スレイブの声が空中から聞こえた。


『道さん』


 スレイブはこの場にいない。これは彼女がエルフ族として使える『風魔法』の一種で電話のように離れた相手に言葉を届けるらしい。


「なんだ、スレイブ?」


 この魔法が使用されている時、スレイブが話しかけた相手――つまり今の俺の声が彼女に聞こえる状態なのだ。


「何だ?」


『魔王様がお呼びです』


 さっき呼ばれたばっかなのに……というか、夜なのにまだ呼び出しか。

 まぁ、仕方ない。魔王様には恩がある。

 行くとしようか。


「レギン、行ってくる」


「うん、あたしはちょっと鍛錬場に行くから、また後でね」


「うん」


 俺はレギンと別れて一人、魔王城へ向かった。

 もし『面白い!』とか『続きが気になる!』とか『道の活躍をもっと見て見たい!』と思ってくれたなら、ブクマや★★★★★評価をしてくれると幸いです。


 ★一つでも五つでも、感じたままに評価してくれて大丈夫です。


 下にある『ポイントを入れて作者を応援しましょう!』のところに★があります。


 何卒、よろしくお願いします。

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