『道』、かつて苦戦した敵を圧倒する
こんなに簡単に勝てるはずだろうか? と俺が思った途端、遠くに見える森からひょっこりと顔を出す兵士達がいた。
おっと。あれは……というか、やはりと言うべきか。
エルティア王国軍の本軍だった。複数の部隊が陣形を組んでゆっくりと歩をこちらに進めてきている。
「道テイム」
ちょっとエナジーを多めに込める。すると、あら不思議。
空中に格子状の画面……『マップ』が表示される。そこには、赤色と青色の点が表示されている。
レギン、ブーケ、スレイブは感心して俺のマップを見つめる。
「相変わらず、凄い便利だな」
「全く、道さんがいると楽ってレベルじゃないですね」
「本当、スキルの有能さだけは半端ないです」
俺は絶賛される。そして、マップにある大きな赤い点に『三人異世界転移者』の名前が表示された。
『ロビンフッド』
オレンジ色の髪、迷彩服のマントを羽織り、腕にボーガンを取り付けた垂れ目のイケメン男だ。透明化の力を持つ。まぁ俺のマップ能力は位置情報を表示するから意味ないんだけどな。
『ジャンヌ』
透き通る様な白皙の肌。ブロンドの金髪、燃えるように碧い瞳、ぷるんとした桜色の唇。白いマントと大きな西洋風の槍を装備する美少女。戦闘狂であり、火柱を出現させる強力なスキルの使い手で俺が前回の戦いで彼女のパンツを破裂……消滅させてしまった。気にしてないといいんだけど、まぁ怒ってるんじゃないかな?
『シモ・ヘイヘ』
真っ白な髪で迷彩服の軍服。第二次世界大戦で使われた様な簡素な狙撃銃を持つ渋い顔の男。隠蔽スキルが高いが俺はマップで彼を視認できる。ロビンフッド同様、俺の前じゃ意味ないスキルだ。愛称が良すぎる。
それぞれが強力なスキルを持つ『異世界転移者』だ。
レギンは俺のマップを見ながら驚きながら声を出す。
「凄いな、マップにネームドが表示されるようになってる」
レギンが俺のマップを褒めてくれて嬉しい。だけど、それは俺にとっても意外な結果だった。
「な、凄いよ。マップの性能上がったんだな」
【以前の戦闘で、機能獲得しました】
成る程ね。冠位指定の美少女パンツを道テイムして良かったぜ。
【他にも機能多数増えてます】
覚えきれない……。
【使い切る必要も無いので】
成る程、ゲームでエリクサーを使わない理論ね。
レギンが俺に呼びかける。
「ロビンフッドは透明になる力を持ってたよな? マップ表示されるのはありがたいよ」
「全くだ。あ、射程圏に入ったな……なら、道テイム!」
俺が大地に意識を集中する。すると、土が揺れ動き始め……透明な体の奴らが立つ足場が崩れる。さらに、彼等の体を道テイムで埋めてあげる。
簡単に脱出はできないはずだ。彼等は生前よりスキルを使えたり多少強化を受けたらしいが、俺の道テイムの敵ではない。
絶叫が聞こえた。シモ・ヘイヘの声だった。
この感触なら彼の膝が捻れて折れてしまったようだ。
「ぎゃああああああ」
「な、何だ? 俺とシモ・ヘイヘの旦那の位置も掴んでいるのか!?」
ロビンフッドにどうやら一瞬で俺の能力を悟られてしまったらしい。ロビンフッドは透明化できて、シモ・ヘイヘは隠れるのが単純に上手い。位置の把握が困難なことがあいつらの強みだ。その強みが俺には一切通用しない。
俺は追撃を試みる。
「道テイム」
あいつらは生き埋めになった。
すると、土からぼこっと出てきた女戦士が一人。
フランスの英雄ジャンヌ・ダルクだった。超絶美少女であり、あの子の為に戦いたいとフランス兵士が思ったのが分かる程の美貌。
俺はこの前、攻めて来たジャンヌを返り討ちにした。その時、彼女の美少女パンツに道テイムして――彼女のパンツが弾け飛んでしまった過去がある。
だがそれは自衛だ。仕方ないこと。分かるだろ?
殺されるより、犯されるより、パンツが引きちぎられるだけの方が圧倒的に人道的だ。
俺は人でなく魔物になってしまった。
だが人の道には反してない。つまり、俺は悪いことしてない。
「ロードロードぉおおおおお! ぶち殺してあげるわ!」
っち、どうやら怒ってる。多分前回胸や尻を揉んだりパンツを破裂させたことをまだ恨んでんだろうな。
聖女は血眼で俺を睨む。全く、黙ってれば可愛いのに。残念な美少女とはあいつのことだ。
「ジャンヌ……」
「この道野郎ぅ……絶対に、絶対に許さないわ!」
美少女が俺を睨む。睨まれてるのに、なんか嬉しい。
「俺、お前に憎まれるようなことしたっけ?」
「白々しいわ、この変態が!」
どうやら、この前の美少女パンツを道テイムしたことをまだ恨んでるらしい。どうせまたはき直してるくせに。
「人を憎むのは醜いぞ、聖女様」
「殺す! 殺してやるううう!」
ジャンヌの槍の穂先に炎が灯る。ジャンヌがそれを振り回すと、業火が魔王軍の陣地を襲う。
「やれやれ」
俺はワンパターンなジャンヌの攻撃に呆れてくる。なんていうか、大振りなんだよな。読み易い軌道だ。
レギンが俺の傍で言う。
「ロードロード、頼む」
「おう。道テイム!」
俺はジャンヌと俺達の間にある土に向かって道テイムをかける。
一瞬で巨大な土が隆起して炎を塞ぐ壁になる。
「舐めるな、こんな土など!」
ジャンヌの槍が光輝く。
レギンとスレイブがそれを見て驚いている。
「あいつ……なんて魔力だ」
「ジャンヌは凄いですね。魔力を完全に魔物以上に使いこなしている」
ジャンヌは光る槍を構えてそのまま俺の作った巨大な土壁に突っ込んできた。
ドン! という巨大な音。ジャンヌの突撃力はかなりのものだったが、俺の土壁の防御力がそれを上回り、彼女の攻撃を防ぎきったのだ。
聖女は引き攣った顔で土壁に刺さった自分の槍を見ている。
「か、固い」
ジャンヌは驚いているようだ。というか、レギンとスレイブも驚いている。
だが、ケンタウロス族のブーケだけはふふんとドヤ顔で腰に手を当てていた。
「道さんがこの程度の攻撃で倒せるわけありません。毎日石畳踏んでるあたしには分かります。道さんは日ごとに、言え……今この瞬間だって成長しています。道さんのは、とっても固いんです!」
えっへんとドヤ顔のブーケ。逆にジャンヌはキレ顔になり、
「うぉおおおおああああああ!」
ジャンヌは火柱で土を焦がしていく。おいおい、凄い火力だ。
炎で土が脆くなったのだろうか? 炎で燃やした部分を狙って槍で攻撃、そのまま貫通してジャンヌは脱出した。
ブーケはジャンヌの攻撃を見て、凝視した。
「なんでしょう……あの技、他の技より練度が高い気がします」
「練習したってこと?」
「はい」
俺が前回、閉じ込めただろうか? トラウマになって、もう閉じ込められないように練習したってことかな? じゃあ、もう一回やってみよう。
そんなことを考えていると、ジャンヌがまた槍を構えて攻撃態勢になっていた。
ジャンヌの槍から巨大な炎が発生して俺達を襲う。
だが。
「道テイム」
俺は土に意識を集中して道テイムする。火柱を覆うほどの大きな土の道が空高く舞い上がり、炎を通さなくする。
「こんなに……こんなにロードロードの道テイムの発動範囲は、広いの?」
ジャンヌが絶句している。しかし、俺は彼女にトドメを『人道的に』刺すことにした。
そう、美少女パンツである。
「道テイム」
俺の道テイムにより、ジャンヌの地面が陥没し、落下していく。
「し、しまった」
これはこの前と同じパターンだ。つまり、勝利の道筋はもう見えた。道だけに、な!
「道テイム」
落下していく聖女、俺は土を操作して優しく彼女の体を包む。
「道テイム」
暴れようとするジャンヌの上に石畳を貼り付けていく。
「嫌アアアア」
ここまで来たら、前回の再現だ。
『道テイム・揉み揉みバースト』。俺はそう名付けた。
揉み、揉み揉み。揉みみ。揉み揉み揉み。
ジャンヌの胸と尻を、揉みまくっていく。ジャンヌは暴れ狂う。
「変態ぃいいいい、止めろぉおおおおお!!」
成長した今だからこそ、土の中にいるジャンヌの顔すら感じる。紅潮したジャンヌが泣きじゃくって槍をがむしゃらに振るって炎を出し続けている。これなら、エナジーが枯渇するのも時間の問題だろう。
ジャンヌの体を揉んでいく。揉み、揉み揉み。
「っひ……この、変態!」
この声はレギン達には聞こえない。土と石畳で蓋をしているからだ。
ただ土や石畳が揺れ動き、地が震えるのを観測するだけだ。
俺はジャンヌの胸を触る。柔らかい。スレンダーかと思いきや、あるべきところがふくよかで揉みごたえがある感じだ。尻も適度に鍛えられた桃尻で、ナイスバディと言うのに何のためらいもない。
「へ、変態。私の体に、触るな!」
ジャンヌは暴れていき、暴れていき……力尽きた。
『道テイム・揉み揉みバースト』……我ながら恐ろしい技だぜ! 笑。
俺はジャンヌを土の中から上半身だけ出してやる。ジャンヌはぐったりと力尽きているが、
「っぐ……」
口だけはまだ動けるみたいだ。
「敗北を認めろ」
「お、お前みたいな変態に負けるもんか!」
ジャンヌがぐったりした体のままきりっと俺を睨む。
「こんな風に辱めるくらいなら……殺せ!」
「悪いが、その要求に応えることは出来ない」
ジャンヌはまだエナジーを持っていたのか、腕を弱々しく持ち上げて俺に掌を向けて――俺に更に巨大な業火を放ってくる。
「やれやれ、道テイム」
俺は格の差を感じさせて上げる為に、今一度ジャンヌ埋まった地面を地盤沈下させ、更に周囲のあらゆる土や石を『道テイム』で操作し、覆い被せる。
その巨大な質量は、まさに大津波のようだった。
ジャンヌの真上に360度の逃げ場なく迫ってくる。しかも、真上に逃げようなら俺が足場を崩しにかかる。
チェックメイト、だ。
「すっごく、大きい……」
ジャンヌは涙目でそう言って、槍を構え直そうとして――、
「こんなの……あたしの、入りきらない」
彼女は槍から手を離した。漸く敗北を悟ったようだ。
「いやぁああああああ」
ジャンヌは完全に埋まった。地下百メートル下に彼女は埋まっている。
【エナジーが減少しました。回復をおすすめします】
っち、仕方ない。これだけの大質量を道テイムしたからな。
不可抗力。
そう、これは不可の効力なんだ。
ならやるしかない。もう一度、『冠位指定の美少女パンツ』を道テイムするしかないんだ。へへへ。これは仕方がないんだ。
俺は意識を集中させる。
ジャンヌのパンツを見る。前回と違ってビーズ素材で出来た黒い光沢が綺麗だ。
肌に適度に食い込み、俺を興奮させる。
男を喜ばせる気が無くても、綺麗な下着を好んだらこんな風になるんだろうなという感じの下着だと感じた。
良い……。
まるで一幅の絵画。
世界が崩壊しても、俺はこの光景を生涯忘れないのではないかと思える程の美少女パンツに俺は意識を集中し――、
「道テイム」
バンッッ! と大きな音を立ててまたもやジャンヌの美少女パンツは弾け飛んだ。
【レベルアップです。レベルアップです×一万。エナジーも超回復しました】
やれやれ……またレベルアップしてしまったらしい。
敵の美少女パンツって興奮する……好きな人のとは違う背徳感があって凄く良い。
【トロフィーを獲得しました】
酷いトロフィーがあったものだ
【仕様です】
仕様なら仕方ないけど。
あ。なんだあのパンツ……まだ少し残ってるじゃないか。仕事をやり残すのは良くないってことで、
「道テイム」
ジャンヌの最後の尊厳、一欠片残った美少女パンツのパーツが弾け飛ぶ。
「嫌ぁあああああああ!」
これも正義の為。仕方ないよね(きりっ)。
ジャンヌは悔し涙を流しながら、俺をギロリと睨む。あ、何だろう……胸が熱くなる、
「ロードロードぉ……」
あ、名前で呼んでくれた。嬉しい。
「絶対に殺してやるわ! あたしの名はジャンヌ・ダルク! この名、覚えておきなさい!
「あぁ。また来てくれ」
「――殺す、殺すぅ!」
なんて愛らしいヤンデレ。全く、ここは戦場だぞ? 普通なら殺すところをパンツだけで済ませてるんだ。聖人扱いして欲しいくらいだよ。せめて紳士と思ってくれ。
エルティア王国軍は蜘蛛の子を散らすように逃げ出していった。
俺はレギンがいなければ、ジャンヌに惚れていたかもしれない。
そう思えるほどの胸の燻りを感じながら、生コンクリート状態になって移動。その場を後にした。
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