レギンの告白
俺の目が覚めた。
周りを見渡せば、そこは北の街から魔王城へと向かう途中。
左右に林が見える石畳の上をブーケに走って貰っている。
ブーケは俺を持ち上げ、俺の上にレギンとスレイブが乗っている。
小柄な美少女だが、魔王軍序列三位だけあって強力な力をブーケは持ってるようだ。
「あ、道さん起きました?」
ブーケが俺に笑顔を向ける。どうやら、俺が起きたら分かる程に感性が鋭いらしい。
「うん。起きたよ、おはよう」
「おはようございます!」
ブーケは輝かしい笑顔を俺に向けてくる。
「ブーケって小さいのに凄いよな、その力」
レギンは笑って俺に言う。
「ブーケは序列三位。魔王様が一位で、ドワーフ大臣が二位だから事実上エヴォルで膂力なら最強の魔物だ。このくらいの力、当然だよ」
俺は驚く。
「ぶ、ブーケって凄いんだな」
「ふふん。ま、それほどでもあります」
得意げなブーケ、可愛いドヤ顔になっている。レギンが俺に話しかけてきた。
「ロードロード、言っておきたいことがある」
「何だ?」
俺の体に触れるサキュバスとエルフ、その感触は最高でありパンツを見てもいないのにエナジーがどんどん回復していく。天国とも思える一時である。まるで女子校生のように綺麗な生足。
それが尻と一緒に俺の体に乗りかかっているのだ。俺は自分をドMだと思ってないが、これで喜ばない奴は男じゃ無いとさえ思う。
「……お前は、あたし達の戦友だ」
はにかむレギンはどこか潤むサファイア色の瞳で俺を見る。魔物とは言え、女性にこんな風な瞳を向けられる。
日が照らすレギンの顔、どこか俺に特別な気持ちを向けている気がした。気のせい、だろうか。
「戦友……」
「うん、ロードロードは戦友だ。あたし達魔王軍の仲間だと思っていいか?」
「……」
俺は詰まってしまう。なんというか、まだ答えが出てないのだ。報酬も無く、自力で動くことができない弱い魔物。それが俺の自分に対するイメージだ。転職するならスキルを身につけてからというイメージがあるから俺は今魔王軍に所属してる。
「傭兵……って感じでも良い。でも、もし良ければロードロードに魔王軍に入って欲しいな」
はにかむサキュバス美少女は可愛かった。思わず無いはずの胸がキュンとする。
っく、この世界に来て最悪だと思ってたが、こんな気持ちになるとは……。
キョロ充だった前世、本当の友達なんていなかった。だけど、この子は違う。
俺を見て、俺を仲間として接してくれる。
俺の答えは、決まってる。
「あぁ。前向きに考えておく」
「良かった」
サキュバスの子は笑う。
それは今までとはちょっと違う感じだった。今までのが誰にでも見せるような笑顔だとしたら、好意があるような感じの笑顔。
まるで、好きな異性に向ける特別な笑顔のような――、
「あたし、その……ロードロードのこと、好き」
「え……え!?」
俺は戸惑った。というか、スレイブとブーケも、
「「えぇええええええー!!!!」」
と驚いてやがる。スレイブは目も口も大きく開けて信じられないものを見た、という風に。ブーケは若い女子特有の恋愛で色めく面白いものを見た、という風に。
「俺、道っていうか、コンクリートの塊なんだけど」
「うん」
「お前のこと抱けないんだけど」
「それでも良い。あたしは、お前が好き。ロードロードのこと、好き」
な、何ぃいいいいい!?
前世体験できなかった女性とのLOVE、まさかそれが道になったことで果たされるなんて。ど、どどどどういうことだ? え、え? レギンが、サキュバス美少女が、俺を好きぃーー!?
「うん」
ブーケが「意外ですね」と頷き、スレイブが「驚天動地ですわ」と目を丸くしている。
俺の心がどきまぎする中、レギンは可憐に笑う。俺は気まずく何を返したら良いか悩んでいた。そしたらレギンは、
「だから魔王軍に入ってとか言わない。だけど、あたし……他者を好きになったの、初めてなんだ」
初恋が俺かよ。
「ジャンヌと戦って分かった。あたし、もしかしたら死んじゃうかもしれない。だったら」
彼女は可憐な笑みを俺に向ける。
「あたし、貴方に伝えたいの。好きだって……」
魔王城が見える。ブーケの足なら、すぐに着くだろう。
「ロードロード、良かったら、付き合って欲しいな」
「つ、付き合う!?」
「あたしが相手じゃ嫌、か?」
「そ、そんなことはない! むしろ、俺もレギンのこと、好きだ!」
「え……」
顔を赤らめる処女サキュバス。こんな可愛い子が、どうして俺を好きになったと言うんだ?
「う、嬉しい」
少しはにかみ、彼女は頬に涙を流す。
「えへへへ」
レギンは、俺の体をつんつんする。それが、とても気持ち良い。
「レギン、俺、お前のこと……絶対に死なせない」
「ロードロード、大好き」
スレイブが空気に耐えられなくなったのか、つっこんでくる。
「あの、お二人とも……あまり惚気ないで下さい。人目を気にしないのはバカップルですわ」
ブーケがむっとしてスレイブに言う。
「スレイブさん、あたし凄く楽しいんで、あたしは聞きたいです」
スレイブは頭を抑え、ブーケは笑顔。
「ロードロード。その、落ち着いたら……沢山話そう」
「うん。じゃあ、また後でな」
俺とレギンは笑い合い、ブーケの足は魔王城に到着した。
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