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小賢者【パンツパンツパンツパンツ!】 と 遺伝子の道

 くそ、エナジーが尽きてしまうなんて。


 手段はある。だけど、助けることが出来たのはビッチエルフ一人。


 こうなればレギンを説得するしか――。


【うぅ……もぅ……無理】


 小賢者? どうしたんだ?


【知恵テイムのせいで……理性が、死ぬ】


 頑張って耐えるんだ!


【うぅぅぅぅううあああああああ!】


 俺の体が、吹き荒れる衝動に支配される。


 小賢者の思いが俺に流れ込んでくる。


【パンツパンツパンツパンツ!】


 俺の意識が勝手に石畳に集中し――、


【道テイム!】


 !?


 小賢者により、勝手に道テイムをかけられた。


 石畳が光輝き、視覚共有が起こる。


「ロードロード、どういうこと? 中にいる何かが……勝手に」


 レギンが躊躇っている。


 俺は彼氏として弁明せねば。


「レギン、言っておくが浮気するつもりは」


「まぁ……浮気じゃないなら、いいかな……。いや、でも」


 レギンは「むー」と悩んでいる。


 ……ってことは……これ、美少女パンツを見るチャンスなんじゃ……。


 小賢者が勝手にやったんだったら……俺の浮気じゃないよね。


 仕方ないんだ。


 そう、それにこれは国家の一大危機きりっ


 仕方ないことなんだ!


 俺の視覚に美少女パンツが映る。


【うっひょおおおおおおおおおおおお! エナジーが回復しました×百】


 えへへへ。縞々。水玉。ヒョウ柄。シルク。ビーズ。色々あって良いなぁ……って少ないな。


 ……近くにいる美少女達が傷ついている。


 道テイム!


 俺は彼女達の体を治していく。知恵テイムの影響で紫色に覆われた体を俺は道テイムで相殺。


 彼女達を治療。


「っく……傷ついた人が多すぎる」


 レギンが俺に頷く。


「んー、浮気には……含まないであげるよ」


 よし。これで浮気と言われたら多分ブーケとスレイブも流石にキレてる。


 ブーケは空に君臨するソロモン王をじっと見つめて動かないでいる。


 レギンが俺に笑顔で、


「じゃ、ロードロード、スレイブの力を使おう」


「スレイブの、力?」


「エルフは……遺伝子テイムを使うことができる」


 遺伝子テイム。それは聞いたことある力だ。


「遺伝子テイム……リリスが使ってるとかいう力か。それをサキュバスのレギンじゃなくてエルフのスレイブが使うんだな」


「うん。リリス様は……魔族が使えるようになったスキル、全部使える。遺伝子テイムはエルフが発展させてる力だ」


 ……それを聞くと、リリスはかなり強そうだな。


 だが今はそれより、治療――、否。


 死者蘇生だ。


 スレイブは俺に、


「道さんに……いえ、ロードロードさん。貴方に遺伝子データを提供することになるとは思いませんでしたわ」


 スレイブは溜息する。だがその口角は上がっている。


 彼女もまた、俺と同じ躊躇いと――高ぶりを共有しているようだ。


 スレイブは俺に近づいて、その手を俺の体へと触れる。


 ドクン。


 レギンとは違う鼓動を、俺は感じる。


 何だこれは。まるで……生命の躍動そのもののようだ。


「……遺伝子厳選テレゴニー、発動。ロードロードさんに……私からデータを」


 スレイブの体から、あらゆる魔物の遺伝子情報が入り込んでくる。


 凄い情報量だが……これは殆どは……男の情報だ。イケメン男性……そうか、スレイブがやったイケメンのデータか。


 俺のマップに、否、俺の……肉体? に、魔族のデータが記録されていく。何だ、これは?


「……ロードロードさん。私を最初に生き返らせたのは正解ですわ。ドワーフ大臣であれヒポハスさんであれ……きっと、何人かのデータを参考にすることで全員生き返らせることができる。私は各種族の詳細なDNAデータを持っていますからね」


 ソロモン王は俺達を凝視している。


〖命を、生き返らせるだと? そんなこと……出来てたまるか〗


 いや、お前生き返ってるだろ……。


〖俺でさえ、ゴーストだ。血肉ある存在が、生き返ることは本来、そう簡単にできて良いことではない!〗


 ――。


 そうか。その通りだ。


 あいつは……ソロモン王をステータスで確認すると、ゴーストと表示される。


 あいつは生き返っているんじゃない。


 幽霊として、漂っているだけなんだ。


 ……俺がやってるのはソロモン王の異世界転移ともまた違うことなのか。


 スレイブが、俺に話しかけてくる。


「ロードロードさん。エルフはテレゴニーという特殊な種族スキルを使います」


 テレゴニー? 聞いたことないスキルだ。


 いや、前世……大学の授業で聞いたか?


 テレゴニー、思い出せない。


 っく、グーグ○検索エンジンがこんなに欲しくなるとは。


「テレゴニー……これは人間の女性にだけ持つ力、なのですが……ロードロードさん。エヴォルを救いたいなら……これを道テイムして下さい」


 スレイブの意識が流れ込んでくる。


 緑色の魔力が覆っていて、綺麗な幻想的なイメージ。


 そこに俺の意識が入ると……赤と青の混合……動脈と静脈のような、血と海のような、何かがあった。


 これは。


「DNAの二重螺旋構造です」


「……まさか」


「それを道と捉えて下さい。貴方なら……出来るはず」


 ……やるしか、ないか。


 二重螺旋構造。


 成る程。


 確かにこれは……道だ。


 生命の道、そのものだ。


 血管や神経を道テイムしてきた俺なら……これをやるのも出来るだろう。


 それに今、小賢者が美少女パンツを見てエナジーを回復していってるし……俺は傷ついた美少女に道テイムで治療をして、それまたエナジー回復している。


 レギンがちょっと嫌な顔をしているけど、まぁこれは浮気の範囲外だろう。


 エナジーは回復していってる。そして目の前には、命を救う道がある。ならば、やるだけだ。


「道テイム!」


 透明なエネルギーが……細胞の核の中にある小さな道、緑色の魔力が覆う神秘的な遺伝子の地図へと向かって行く。

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