一話 うみ☆ ←☆は何の意味もありません
玄関を出て、家の鍵を閉め、家の門を出た俺は、家の近くにある非常に交通量の少ない道路にある黒い車に乗った。
「んで、どこに行こうと言うんだよ」
「あぁ、まだ言ってませんでしたね?ここから少し離れた場所に迎えのヘリが来てるので、そこまで連れていこうかと」
「ヘリ?」
そういわれると、ますますバトロワみたいだ。
だが、ゲームみたいに事が進むとは思わんが、そこは俺の知恵とゲームで鍛えたAimで補うしかないな。体力に自信ないし。
「はい、この近くの海岸で待っているかと思われます。話に戻りますが、バトロワのルールですが、今回のバトロワで三人が生き残ると、そこでゲーム終了です。このバトロワで参加する人数は、私が聞いたかぎりでは、百二十人です。年甲斐関係無し、性別も関係無し。本格的のバトロワでございます」
「歳と性別関係無しか」
歳と性別関係無しだと、俺より体力多い奴とかが多そうだな。なんか自信なくなるな。
「武器と食料、水分、生活に必要なものは、最初に支給します。時々、補給物資は、空から落とすので、早い者勝ちとなります」
そこで、話は終わった。
本格的だなおい。
「あ、いくつか質問いいか?」
「なんでしょう」
「倒した奴の武器とか、食料を奪ってもいいのか?人を騙して、物資をとってもいいのか?」
「えぇ、別に大丈夫ですよ。前者と後者、どちらとも肯定いたします」
あぁ、これは本格的な戦略ゲーと、バトロワだな。
「他に質問は?」
「これは、人とチームを作ってもいいのか?」
「それは、聞いてないですね。今聞きます」
と、男はそういうと、スマホをポケットから取りだし、どこかへ電話をし始めた。
「はい、わかりました。はい」
電話が終わり、こちらに言ってくる。
「オーケーですよ。チーミングありです」
「わかった。質問は以上だ」
「わかりましたよっと、話しているうちに着きましたよ」
そこには、日の光に当てられて輝いている海に、白い砂浜、そこには、似ても似つかない漆黒なヘリが立っていた。
車が近くの駐車場に止められ、俺はシートベルトを外し、車から下りた。
俺がヘリに近づくと、黒のスーツを着込み、サングラスをしている男女が見受けられた。
「貴方が黒澤 宏海君だね?始めまして」
っと、黒のスーツを着込んだ青年らしき男性が手を差し伸ばしてくる。応じるように、俺も手を差し伸べ、互いに握手を交わす。
「ああ、俺が宏海だ。このことは殆ど聞いた」
「なら話が早い。早速ヘリに乗りますよ」
そう言われ、俺はヘリに乗り込む。中は俺が寝転んでも全身寝転べるサイズの椅子が俺のと前にあるのと、男が乗っている操縦席には、スイッチやレバーと言った操縦する機械がある。
男がエンジンを起動すると、ヘリのプロペラ?の部分が回りはじめ、ヘリの機体が空中に上がる。
「おい、今からどこ行くんだ?」
「領土の無人島です。そこで戦ってもらった方が都合がよいと上からの命で、領土に向かっております」
領土って、おい。さすがに違う事を言えよ。
と、内心でツッコミをしつつ、座席に座っている。
いつフライしたんだろうか。ヘリから、外を眺めると、本当に海が綺麗だ。今から向かうところ、虫が居なければ良いんだが。さすがにそれは免れないか。
「いつ着くんだ?その島とやらには」
「今から、大体三十分くらいには着くかと思われます」
三十分か、それまで寝ていようかな。乗り物酔いは必ずといって良いほどするし。
「着くまで寝ているから、着いたら起こしてくれ」
「はい、わかりました」
そういい、俺は、瞼を閉じる。そして、すこしの間、考える。
「どんな奴が来るんだろうか。そして、どんな戦い方をするのか」
と。