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1真っ逆さまの世界
真っ逆さまに落ちてゆく。
ひょうひょうと鳴り響く風の声が耳元で囁いている。
''君は何処へ行くの?''
目を開けられない程の風の強さの中に包まれて、はためくスカートはぱたぱたと太ももを叩く。ねぇ、起きて!起きてったら!
そう急かすように、意識をはっきりさせるためのように、スカートは絶え間なく私を叩きつずけた。私はようやく薄眼を開けて外の世界を見た。
そこは海だった。
(海と星空に挟まれてる…)
天上には満天の星空が、階下には深い森の中に白い塔のようなものが連なって見えた。
落ちてゆく感覚というものは、抵抗というものができないらしい。
あたしー死ぬのかな?
ぼんやりした感情がふわりと煙のように浮かんでくるが、もうそれはどうでもいい事だった。なんでもいい…何処かへ着いて。
私は開いた目を閉じて眠りに落ちた。