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【91】 余韻
いつものように 待ち合わせして
いつもの2人の お気に入りの店
いつもの食事に いつもの会話を
楽しんでいたけれど
いつの間にか 途切れた言葉
目を合わすのも 辛くなってきて
ただうつむいてた
それからどれくらいたっただろう
ふとあなたの口から
呟かれたひとこと
返す言葉もなく ただうなずいた
席を立つあなたを 引き留めることさえ
できなくてただ そのままいたけれど
今までのことが思い出されて
涙流すしかない
でも 上をむいた
涙がこぼれ落ちないよう
一生懸命見上げてみた
天井のライトに 思い出の店に
あなたの余韻を感じながら
もう止まらない涙
お読み下さりありがとうございました。




