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【51】 秋の終わりに
冷たい風が秋の終わりを告げる
今日1日が消えてゆくように
昨日までの思い出も全て夢の中
いつかは消えてゆくものならば
もう少し夢を見ていたかった
たとえあなたがいなくても
やがて冬は去ってゆき
たとえ私1人でも
優しい春が訪れる
枯れ葉が1枚風に乗って飛んでゆく
まるで私を慰めるように
鳥の声もいつかしら消えて風の中
路には落ち葉が敷き詰めて
最後の枯れ葉を待っているよう
たとえあなたがいなくても
季節が巡ってくるように
たとえ私1人でも
いつか笑えるときがくる
やさしい春が訪れる
お読み下さりありがとうございます。